サイトイメージ画像 カンボジア移住ガイド

カンボジア移住者向けのビザ

日本人がカンボジアに入国するにはビザが必要です。ノービザでの入国はできません。移住するにはどのビザを取れば良いのか、どこで取得できるのか、何が必要なのかについて説明します。

カンボジアビザは2種類

ビザは非常に重要ですのでできるだけ分かりやすく噛み砕いて説明します。分かりにくい部分は何度も読み返したり、ポイントを紙に書き出すなどして頭を整理し、人に説明できるくらいになるまで完璧に理解してください。

まず、カンボジアのビザにはいくつかの種類がありますが、一般の日本人に関係するのは「観光ビザ(Tビザ)」と「業務ビザ(Eビザ)」の2種類です。ネットでは「ビジネスビザ」という表現も出てきますが、これは業務ビザのことです。業務ビザとは別にビジネスビザという種類があるのではなく、業務ビザをビジネスビザと呼んでいる人がいるだけです。

最初の重要ポイントですが、観光や下見でカンボジアに来る際に取得するのは観光ビザで、移住する際に取得するのは業務ビザです。下見=観光ビザ、移住=業務ビザです。

「業務」や「ビジネス」という単語には反応せずに無視してください。定年退職してるから働かないんだけど、という方も移住する際は業務ビザです。難しいことは考えず、そうなのだと丸暗記してください。

観光ビザと業務ビザの違い

観光ビザは滞在期限(有効期間)が最長で1ヶ月間です。現地で1回だけ1ヶ月間延長できるので、トータルで2ヶ月間滞在できます。

次に業務ビザですが、滞在できる期間は観光ビザと同じ1ヶ月間です。ですが、現地で最大1年間滞在期間を延長できます。さらに、パスポートが有効である限り何回でも1年間の延長を繰り返せます。3回延長すれば最初の1ヶ月分と合わせて3年1ヶ月滞在できます。

カンボジアビザ

観光や下見旅行でカンボジアに来て2ヶ月間も滞在しませんよね。せいぜい1週間か2週間でしょう。であれば観光ビザで滞在期間は十分足ります。しかも申請料金は業務ビザよりも安いです。だから観光や下見の時には観光ビザを取るのです。

これに対して移住となると観光ビザでは滞在てきる期間が足りません。まさか2ヶ月ごとに出国してまたビザを取って入国というのを繰り返すわけにはいかないですから。だから移住するときには業務ビザを取るのです。

なお、業務ビザで連続1年以上に渡って出国せずにカンボジア国内に滞在する場合は、プノンペンにあるカンボジア内務省で申請が必要です。少なくとも年に1度は日本に帰るよという方は問題ありません。

おすすめは空港での取得

次にビザの取得方法ですが3つあります。1)日本国内のカンボジア大使館・領事館で取得、2)カンボジアに来る前にインターネットで申請して取得、3)カンボジアの空港で取得、の3つです。

まずカンボジア大使館・領事館での取得はおすすめしません。1)空港で申請するよりも高い、2)発給は申請翌日以降なので大使館まで2往復しなければならない、からです。

なお、大使館で申請する場合に限って有効期限3年の業務ビザが取得できます。1回申請すれば3年間使えるので良さそうに感じますよね。ですがこのビザは1回の滞在期間が最長で30日です。30日経ったらカンボジア国外に出なければなりません。ですので移住には使えません。

e-Visa申請画面

次に「e-Visa」というインターネットでビザ申請ができるシステムがあります。いちいち行かなくて済むぶん、大使館・領事館での申請よりは便利です。

しかし、e-Visaで申請することができるのは観光ビザだけです。何年も延長できる移住向けの業務ビザは取得することができません。またe-Visaでの観光ビザの申請料金は空港で取得する場合よりも高いです。ですので下見旅行で観光ビザを取得するのにもe-Visaは適していません。

ということでカンボジアビザの取得方法は3つあるのですが、旅行、下見用の観光ビザ、移住用の業務ビザともに空港で取得することをおすすめします。大使館で取得しても空港で取得しても、ビザとしての効力はまったく同じです。

アライバルビザの取得方法

空港で取得するビザのことを「アライバルビザ」と呼びます。空港に到着(arrival)した時に取得したというだけの意味で、観光ビザや業務ビザといったビザの種類とは別です。ビザの種類の名前ではなく取得する方法のことだと思ってください。

プノンペン空港、シェムリアップ空港ともに到着時に観光ビザ、業務ビザを取得できます。取得する方法は、1)申請用紙に記入する、2)行列に並ぶ、3)必要な物を渡す、4)じっと待つ、です。ビザを取る人がたくさんいますので、見よう見まねでなんとかなります。パスポートカバーを外す必要はありません。

空港でのビザ申請は長蛇の列で時間がかかるから大使館かネット申請で事前に取っておいたほうが良いという意見もあります。確かにそういうケースはあります。大使館に2往復するのも空港で行列に並ぶのも大差ないと思いますが、ネット申請は時間効率を考えれば確かに良いです。

ですが上述したようにネット申請で取得できるのは観光ビザだけです。移住用の業務ビザは取得できません。つまり、移住する際には空港で取得するということです。であるならば、下見や観光に来た際に空港でビザを取得する練習をしておいたほうが良いと思います。

申請用紙に記入する際の注意点ですが「Visa type」と書かれた記入欄で、観光ビザを申請する場合はT、業務ビザはEにチェックを入れてください。必要な物は、1)有効期間が6ヶ月以上残っているパスポート、2)4×6cmの顔写真(メガネ着用不可)、3)申請料(観光ビザ30ドル、業務ビザ35ドル)、の3つだけです。

業務ビザの延長方法

上述の通り移住の際に取得する業務ビザは、滞在期間を最長1年間延長することができます。延長の手続きはプノンペンで行うのですがわざわざ行くのは大変ですので、旅行業者などに代行してもらう方が多いです。

シェムリアップ市内の業者に頼む場合は、1)パスポート、2)顔写真(空港で渡すのと同じ規格)の2つを渡します。1週間前後で戻ってきます。移住した直後に延長する場合はパスポートのコピーを取っておきましょう。部屋を借りる際に必要になる場合があるからです。

シェムリアップ市内の業者ビザ代行

費用は申請料、代行料を含めて300ドル前後です。高いと思われるかもしれませんが実は格安です。

そもそも、仕事も何もないのに連続1年間も滞在できるビザを取得できる国自体があまりありません。リタイアメントビザなどがある場合でも相当額の預金をするなどの条件があります。

東南アジアですとフィリピンが観光ビザの延長を繰り返すことで長期滞在できますが、30日の延長で3,000ペソかかります。1ペソ=2.5円と考えると7千円前後ですので、1年間では8万円以上かかります。それを考えるとカンボジアの1年300ドルは格安です。

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