サイトイメージ画像 カンボジア移住ガイド

虫との戦い

カンボジアでの移住生活はバトルの日々。その中でも最大のバトルは虫との戦いです。シェムリアップに移住した私が実践した虫対策をご紹介します。

暑いのだから虫はいる

部屋の中に虫が出てきて気持ちの良い人はいないでしょう。カンボジアで暮らすと虫が出るのではと心配する方も少なくないはずです。はっきり言いますがいます。いないわけがありません。

日本では建築技術の発達で断熱効果がアップし、寒い冬でもゴキブリが活動するようになったといったニュースも耳にします。寒いと虫は活動を弱めるということです。それはつまり寒くないと虫は活発に行動するということです。

シェムリアップの街角

年がら年中、最高気温が30度を超え、最低気温も25度前後、気温が20度以下に下がることなどめったにない東南アジアのカンボジアに虫がいないわけがありません。暑いのですから虫がいて当然なのです。

虫がいないことを期待しても無理。絶対にいるのですから、いることを前提にどのように対策を取るかを考えましょう。以下は私がカンボジアに移住した時に実践した虫対策です。

入居時に虫を徹底排除

まず大切なことは、すでに室内にいる虫と虫が新たに発生する余地を徹底的に排除することです。これは入居時に行います。前の住人が残していった虫や、虫の発生源を壊滅させます。

入居したあとでは荷物が増えていますし、家具をまた動かすのも億劫になってしまいます。私はこの作業が終わるまで荷物は廊下に置いておき、作業がすべて終わってから荷物の搬入を行いました。

行う作業はまず最初に掃除です。前の住人が残していった床に落とした食品のクズや頭髪はゴキブリなどの餌になります。家具や床だけでなく壁や窓もすべて掃除しつくします。小さなワンルームでもこれだけで3時間はかかりました。

シェムリアップの賃貸住宅

次に配管、窓枠などへの殺虫剤塗布です。バスルームの水が流れこむ配管などに殺虫剤を吹き込みます。また、窓枠や窓のレール、上部の隙間なども虫の侵入口になりますので、たっぶりと殺虫剤を吹き付けます。

次は家具です。クローゼットやベッド、冷蔵庫など動かせる家具はすべて動かします。そして隠れていた部分を丁寧に掃除します。虫の卵やさなぎが付いていることがあるからです。そして掃除が終わったら殺虫剤を吹き付けます。ざっとではなく、全面がすべて殺虫剤で濡れるまで塗布します。虫が隠れて生息できる余地をだいたいではなく完全に排除します。

さらに虫が通るルートへの殺虫剤塗布です。ゴキブリなどは壁と床の境目などを好んで通ります。それらに該当する箇所すべてに殺虫剤を吹き付けます。私はこれらの作業すべてで日本で売っているサイズの殺虫剤3本分を使い切りました。ちょっと気分が悪くなるくらいでした。

最後にコンバットです。部屋のコーナーすべてにコンバットを置き、それから家具などを元の場所に戻します。ここまでやれば元々いた虫はほとんど排除できますし、仮に隠れていたゴキブリが出てきても対処できます。

最重点は入れないこと

部屋もきれいにしているし、野菜くずなども部屋の中に残さないようにしているのにゴキブリが出てくるという話をよく聞きますよね。彼らはほぼ間違いなく外から部屋の中に入ってきています。カンボジアでは部屋のドアからです。

私が旅行で初めてカンボジアに来た時のことでした。1泊30ドルほどの安いホテルだったのですが、廊下を歩いているとゴキブリが現れました。うわっと驚きつつ見ていると、そやつは客室の中に入って行ったのです。

ドアが開いていたのではありません。ちゃんと閉まっていました。ところが、ドアと床の間に隙間がありました。そこから入って行ったのです。これは衝撃でした。室内の対策を完璧にしても、外から入って来られたら意味がありません。

そこで私がカンボジアに移住するにあたって日本から持ち込んだのがウレタンテープです。ウレタンに粘着テープをつけたもので、引き戸が柱に当たる部分にクッション用に貼ったりするものです。これをドアの四辺と壁側の四辺に貼り、虫の侵入を防ぐことにしました。

これは抜群の効果があります。入居時に徹底排除した成果もあると思いますが、入居してから今に至るまで部屋にゴキブリが出たことは一度もありません。ただの一度もです。ドア経由の虫の侵入はこれで完璧にブロックできています。

ウレタンテープ

ただ私が一つ失敗したのは、日本から持ち込む量が足りなかったことです。ドア側と壁側それぞれに貼るので、ドアの四辺の長さの2倍分を持ち込みました。ところが、隙間が大きすぎる箇所がいくつかあって、テープの上にさらにテープを貼って厚みを出して対処せざるを得なくなったのです。

こういう時にカンボジアほど不便な国はありません。2日かけてシェムリアップ中の工務店や家具店などそれっぽい店を探して回りましたがありませんでした。最終的に別の物で代用しましたが、余裕を持って多めに持ち込むことをおすすめします。

アリだけは防げない

上述したような徹底排除と防御でゴキブリを含む虫をほぼすべてシャットアウトすることに成功したのですが、どうしても対処できなかったのがアリです。アリだけはどうしても入ってきます。

カンボジアのレンガ

その原因はカンボジアの住宅の構造です。カンボジアの建物は壁がすべてレンガでできています。レンガを積み上げて壁を作り、セメントなどで表面を塗っています。壁の内側はすべてレンガだということです。

アリはレンガを砕きます。ですのでカンボジアの住宅の壁の中にはアリの通路が毛細血管のように張り巡らされています。そして壁を突き破って室内に侵入してくるのです。どこから壁を破って入ってくるか分からないのですから予防のしようがありません。

予防できない以上は入ってきた時に対処するしかありません。私が使っているのはアリの巣コロリです。前に東南アジアの別の国に住んでいた時に同じようにアリの侵入に悩まされました。その経験があったのでカンボジアに移住する際に多めに持って来ました。

2種類の薬剤が入っているのですが、たまにどちらの薬剤にも反応しない種類のアリがいます。その時は殺虫剤の登場なのですが、それ以外はアリの巣コロリで対処できています。持って行くことをおすすめします。

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