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投資しました!TATERU Funding 第46号ファンド埼玉県川口市案件

TATERU Fundingに投資しました。

初の投資成功です。よっしゃ!

詳細を報告します~

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に2億円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

投資内容

投資した案件

前回は操作の仕方が分からずモタモタしていたら満了してました。あはは。

月に1回だから9月にリベンジと思っていたら、何と8月2回目の募集。

4つの案件が募集され、迷った末に投資したのはこちらです!

第46号TATERU APファンド(埼玉県川口市)

投資額

今回はドドンと100万円です。収益見込みは以下の通りです。

投資額 100万円
利回り 4.5%
運用期間 4ヶ月
税引前収益 15,000円
源泉所得税 3,063円
税引後収益 11,937円

それでは、今回の募集案件の詳細、この案件を選んだ理由などについて書いていきます!

募集内容

今回募集があった4つの案件について、利回り(分配率)などは以下の通りです。

44号/千葉 45号/大阪 46号/埼玉 47号/名古屋
募集総額 6,440万円 6,510万円 8,680万円 6,580万円
予定分配率 4.5% 4.5% 4.5% 4.5%
運用期間 4ヶ月 4ヶ月 4ヶ月 3ヶ月
劣後出資比率 30.0% 30.0% 30.0% 30.0%

予定分配率(利回り)はいずれも4.5%で、運用期間は47号だけ3ヶ月です。

4つの案件とも僕たち投資家が70%、TATERU社が30%を出資します。TATERU社の出資分は劣後出資です。

劣後出資についてザックリ説明すると、購入した物件の売却価格が購入価格の30%を下回るところまでは、TATERU社が損を被ってくれるということです。

例えば、投資家7千万円、TATERU社3千万円、トータル1億円の出資でアパートを購入し、そのあとで第三者に転売します。

仮に値下げして7千万円で売ることになっても、その7千万円は投資家に返還され、3千万円の損失はTATERU社が被ってくれるということです。

不動産情報

各案件で建設するアパートの不動産的な情報です。

正直、何をどう判断すれば良いのか僕はよく分かっていません。ご存知の方、ぜひご教示ください!

44号/千葉 45号/大阪 46号/埼玉 47号/名古屋
所在地 柏市南柏二丁目 生野区小路二丁目 川口市芝四丁目 中川区的場町二丁目
建ぺい率 60% 80% 60% 60%
容積率 200% 300% 200% 160%
用途地域 第一種住居地域 第一種住居地域 第二種住居地域 第一/二種住居地域
造成宅地防災区域 区域外 区域外 区域外 未指定
土砂災害警戒区域 区域外 区域外 区域外 区域外
津波災害警戒区域 区域外 区域外 区域外 未指定

なお、46号は川口市の洪水ハザードマップによると、荒川が氾濫した場合に予定される浸水の深さは0.5~3.0m未満とのことです。床下浸水はあり得るということでしょう。

買い手の視点で分析

TATERU Fundingの仕組み

今回の4つの案件では、投資家7割、TATERU社3割で共同出資し、土地を購入してアパートを建設します。例えば44号案件ですとその費用が9,200万円です。

そしてアパートが竣工したら、オーナーになりたい第三者(TATERU Apartmentの会員)に売却し、9,200万円との差額(売却益)が投資家とTATERU社の収益となります。

それはつまり、第三者が買ってくれないと話にならないということです。

そこで、それぞれの物件がアパートの買い手にとって魅力的なのか?を分析してみました。

物件情報

44号/千葉 45号/大阪 46号/埼玉 47号/名古屋
投資総額 9,200万円 9,300万円 1億2,400万円 9,400万円
鑑定評価額 9,390万円 9,690万円 1億2,400万円 9,800万円
対評価額比率 98.0% 96.0% 100.0% 95.9%
月額予定賃料 52万2千円 56万2.5千円 65万0千円 55万8千円
予定年利回り 6.8% 7.3% 6.3% 7.1%
敷地面積 145.00㎡ 183.40㎡ 217.83㎡ 210.94㎡
延床面積 226.71㎡ 297.00㎡ 201.49㎡ 347.76㎡
土地単価/㎡ 63万4千円 50万7千円 56万9千円 44万6千円

対評価額比率

各物件の評価額に対する、投資家+TATERU社の投資総額の比率です。

46号は評価額=投資総額ですので、評価額よりも高く売らないと利益が出ません。ちょっとキツイ印象を受けます。

ただ、他の3件もバッファが5%もありませんので、大きな違いはなさそうです。

予定利回り

予定賃料から算出した年間予定利回りです。投資総額ギリギリで買い叩かれた場合を考えて、月額予定賃料×12ヶ月÷投資総額で算出しています。

各案件の利回りが妥当なものなのか、近隣で売りに出ている似たようなアパートと比較してみました。

一番上の太字が今回募集された案件、その下が類似案件です。所在地は各物件の最寄り駅からの徒歩距離です。

44号/千葉

所在地 築年 価格 年間賃料 利回り
南柏 300m 新築 9,200万円 626万4千円 6.8%
南柏 徒歩9分 32年 5,600万円 568万9千円 10.15%
南柏 徒歩9分 3年 9,800万円 700万8千円 7.15%
北柏 徒歩6分 13年 1億7,980万円 1,134万5千円 6.13%

新築で取得費用が高くなるからしょうがないのでしょうが、32年物よりも利回りが低いというのは悲しいですね。

新築で駅からも近いので、入居率が高くなることは加味すべきなのでしょうが。

45号/大阪

住所 築年 価格 年間賃料 利回り
小路 徒歩7分 新築 9,300万円 675万0千円 7.3%
北巽 徒歩16分 2年 1億6,500万円 1,313万0千円 8.0%
南巽 徒歩7分 1年 1億2,650万円 886万8千円 7.0%
今里 徒歩7分 13年 9,880万円 707万4千円 7.2%

平均的で妥当な感じがします。

46号/埼玉

住所 築年 価格 年間賃料 利回り
蕨 徒歩12分 新築 1億2,400万円 780万0千円 6.3%
蕨 徒歩10分 25年 3,610万円 265万2千円 7.3%
蕨 徒歩10分 3年 1億500万円 682万5千円 6.5%
蕨 徒歩12分 32年 9,900万円 742万8千円 7.5%
蕨 徒歩13分 25年 7,680万円 576万0千円 7.5%

やや低めの印象を受けます。1億円で1%違うと年間100万円違ってきますから。

47号/名古屋

住所 築年 価格 年間賃料 利回り
南荒子 200m 新築 9,400万円 669万6千円 7.1%
荒子 徒歩10分 新築 3,900万円 312万0千円 8.0%
高畑 徒歩11分 42年 7,980万円 850万1千円 10.7%

44号千葉案件と同じです。ちょっと残念かな?

土地単価

投資総額を敷地面積で割った1平米あたりの土地の価格です。

土地の入手価格として考えた場合に、買い手が納得できるお値段なのか、これについても近隣のアパートと比較してみました。

44号/千葉

所在地 築年 価格 土地面積 平米単価
南柏 300m 新築 9,200万円 145.00㎡ 63万4千円
南柏 徒歩9分 32年 5,600万円 269.45㎡ 20万8千円
南柏 徒歩9分 3年 9,800万円 285.59㎡ 34万3千円
北柏 徒歩6分 13年 1億7,980万円 555.31㎡ 32万4千円

駅から歩いてすぐで確かに立地は良いです。しかし、近隣の相場と比べてあまりにも差がありすぎます。僕だったら買わないです。

45号/大阪

住所 築年 価格 土地面積 平米単価
小路 徒歩7分 新築 9,300万円 183.40㎡ 50万7千円
北巽 徒歩16分 2年 1億6,500万円 487.21㎡ 33万9千円
南巽 徒歩7分 1年 1億2,650万円 246.74㎡ 51万3千円
今里 徒歩7分 13年 9,880万円 144.62㎡ 68万3千円

今里は近鉄奈良線の駅なので、千日前線で今里よりも遠い小路の方が安くなるのは理屈に合っています。

また、千日前線で小路より2つ先の南巽駅徒歩7分で平米51万円が付いていますので、小路で50万円は妥当性があります。

46号/埼玉

住所 築年 価格 土地面積 平米単価
蕨 徒歩12分 新築 1億2,400万円 217.83㎡ 56万9千円
蕨 徒歩10分 25年 3,610万円 111.05㎡ 32万5千円
蕨 徒歩10分 3年 1億500万円 103.48㎡ 101万5千円
蕨 徒歩12分 32年 9,900万円 238.97㎡ 41万4千円
蕨 徒歩13分 25年 7,680万円 178.61㎡ 43万0千円

上の3つが蕨駅の東側、下の2つが西側です。今ひとつピンときませんが、千葉案件ほどの損する感はないです。

47号/名古屋

住所 築年 価格 土地面積 平米単価
南荒子 200m 新築 9,400万円 210.94㎡ 44万6千円
荒子 徒歩10分 新築 3,900万円 99.00㎡ 39万4千円
高畑 徒歩11分 42年 7,980万円 234.90㎡ 34万0千円

荒子駅と高畑駅の方が名古屋駅に近いのですが、当該物件の方が最寄りの南荒子駅から近いので、その分で高くなるのは理に適っています。

借り手の視点で分析

アパートの買い手にとって入居者が集まる物件であるかは重要なポイントです。

そこで、部屋の借り手にとって魅力的な物件であるかを見てみます。

賃貸物件情報

44号/千葉 45号/大阪 46号/埼玉 47号/名古屋
所在地 柏市南柏二丁目 生野区小路二丁目 川口市芝四丁目 中川区的場町二丁目
最寄り JR南柏 千日前線小路 JR蕨 あおなみ線南荒子
距離 330m 徒歩7分 徒歩12分 200m
階数 3階 3階 2階 3階
賃貸可能面積 226.71㎡ 258.21㎡ 196.44㎡ 287.73㎡
部屋数 9室 9室 10室 9室
1室面積 25.2㎡ 28.7㎡ 19.6㎡ 32.0㎡
月額予定賃料 52万2千円 56万2.5千円 65万0千円 55万8千円
1室家賃 5万8千円 6万3千円 6万5千円 6万2千円

立地条件

44号/千葉

常磐線の南柏が最寄り駅ですが、ここは各停しか停まりません。千代田線直通ではありますが、交通の利便性は4案件の中で最も劣ると思います。

スーパーは駅前にありますが、当該物件とは駅の反対側です。ちょっと不便。

ただ、駅から徒歩3分くらいですのでそこは便利です。常磐線の線路沿いなので騒音はけっこうあるでしょう。

45号/大阪

千日前線小路駅が最寄り駅で、難波まで直通、梅田、天王寺にも乗り換え1回なので交通の利便性は高いです。

スーパー(←僕がこだわる条件w)が近所にないです。これは不便な気がします。駅からは遠からず近からずです。

46号/埼玉

京浜東北線の蕨が最寄り駅です。利便性は抜群ですね。駅の東口に東武スーパーがあり、日々のお買い物も便利です。

ただ、駅から遠い。歩行距離で1kmほどあります。最寄りのバス停から蕨駅まで、朝7時台に9本、8時台に7本バスがありますので、これを使うことになるでしょう。

47号/名古屋

あおなみ線の南荒子駅が最寄りです。名古屋駅まで8分とこちらも利便性はグッドです。駅まで200m、歩いて3分足らずですね。

しかし、近所にスーパーがありません。一番近くのマックスバリュまで1kmです。自転車が必需品になりそうですね。

大阪と埼玉で

ここまで調べて千葉と名古屋を候補から外しました

千葉はやはり土地価格の割高さが不安点として残るからです。僕がアパートオーナーになる立場だったら買いません。

それと名古屋は立地です。あおなみ線って名古屋駅までなので、そこから先は必ず乗り換えを伴います。

で、あおなみ線の名古屋駅って確かJRや名鉄、近鉄、地下鉄の名古屋駅と離れていて不便だったはずです。聞いた話の記憶ですが。

部屋を借りる人にとってイマイチの立地のような気がするので候補から外します。

ということで、ここから先は大阪案件と埼玉案件に絞って進めます。

家賃相場

家賃は割高感がない妥当なものなのか、近隣の似たような物件の家賃と比べてみました。

一番上の太字が今回募集された案件、その下が類似案件です。

45号/大阪

住所 築年 部屋面積 月額賃料 平米単価
小路二丁目 新築 28.7㎡ 6万3千円 2,195円
小路二丁目 5年 25.5㎡ 4万8千円 1,882円
小路二丁目 4年 23.5㎡ 4万8千円 2,043円
小路二丁目 10年 29.3㎡ 5万0千円 1,706円

いくら新築といえど、割高感があふれみなぎってますよね。周辺の相場より2割前後高いです。

46号/埼玉

住所 築年 部屋面積 月額賃料 平米単価
芝四丁目 新築 19.6㎡ 6万5千円 3,316円
芝四丁目 新築 20.9㎡ 6万4千円 3,062円
芝四丁目 新築 16.1㎡ 4万9千円 3,043円
芝四丁目 新築 23.2㎡ 6万3千円 2,716円
芝四丁目 新築 20.6㎡ 6万2千円 3,010円

若干高めです。TATERU社の物件はIoTなどで差別化しているので、この差は埋められるということなのでしょう。

結論

埼玉案件に決定

以上、検討した結果、次の点から46号埼玉案件に投資することにしました。

  • 駅から近いという点では大阪の方が上
  • ただ、埼玉はバスを使うことでこの点はカバーできる
  • むしろ、買い物など普段の生活面で大阪は不便
  • 家賃も大阪の方が割高感がある
  • しかし、利回りや土地の値段は大阪の方が上
  • つまり、トータルで見たらどちらも大差ない
  • ならば、買い手、借り手ともに多い首都圏の方が無難

心配な点

最終的に埼玉案件にすることに決めたのが、募集開始の10分前でした。

決めたあとで一つだけ気になったのが、需給バランスです。蕨駅周辺で入居者募集中のアパートが非常に多かったのです。

供給過剰になっているのであれば、空室リスクを嫌って買い手がつかないのではないか?

それで、川口市と蕨市の過去5年の人口推移を調べ、わずかながらですが両市とも増加を続けていたので、賃貸住宅への底堅いニーズがあるだろうと判断しました。

いざとなればTATERU社が買う

また、契約成立前書面には次のように書かれています。

本事業者とはTATERU社のことです。つまり、竣工したアパートの処分方法としては、第三者に売却する他に、TATERU社が購入して自社物件にするというオプションもあるということです。

仮に売れない場合、債務不履行を起こすくらいならばTATERU社が買い取るはずです。

それで売れない不安はありましたが、最終的に埼玉案件で投資を実行しました。

投資したあとで

間違った?

18時に募集が始まり、なんとか投資成功。この時点で18時2分過ぎでした。このあと18時4分にすべての案件が満了となったのですが。

満了となった順番が「千葉→名古屋→大阪→埼玉」でした。

最初に完売したのが千葉、最後まで残ったのが埼玉。僕の評価と正反対です!笑

間違ってたのかなぁ。今さらながら不安になるよ。

50万円ずつにできた?

僕が投資を完了した時点で、埼玉案件はまだ1千万円以上が残っていました。

ならば、先に大阪に50万円投資し、そのあとで埼玉に50万円投資した方が、分散投資になって良かったですよね。

もちろんこれは結果論で、埼玉がタッチの差で間に合わず投資できていなかった可能性もあるのですが。

次回の案件の様子を見て、できそうであれば分散したいと考えています。

今後も上場系に重点!

グリーンインフラレンディングの件があって以来、僕は安全性を重視し、投資先の上場企業系、大手系へのシフトを進めています。

このブログでも常々、TATERU Funding、OwnersBookクラウドバンクなどをオススメしてきました。

でも僕はTATERU Fundingには投資できてなくて、自分がやっていないものを人に勧めるのはいかがなものか?という後ろめたさがあったんです。

今回ようやく投資できて後ろめたさがなくなり、ちょっとホッとしました。

今後も上場企業系の業者を中心に、積極的に投資を進めていきます!

追記

2018年9月8日:追記

TATERU社でデータ改ざんという不祥事が発生しました。東証一部で安心していただけに残念です。

事件の詳細が分かりませんし、TATERU Funding自体が悪事を働いたわけではないのですが、しばらく投資を控え成り行きを見守ります。

コメント

  1. ぽんず より:

    私は今回は見送りましたが、

    ひと言だけ・・・
    おめでとうございます!

最低成立金額

例えば、ソーシャルレンディングで「投資家から5千万円集めて企業に貸す」という案件があるとします。

この案件を募集して10万円しか集まらなかったら、ぜんぜん足りないので貸せませんよね?

でも、不足が数百万円ならば、その分は業者が自社で資金を出して合計5千万円とし、企業への融資を実行できるかもしれません。

そこで、業者が募集の際に「4千万円以上集まれば、満額集まらなくても不足分は自社で負担して融資を実行します」と約束します。

この場合の4千万円が最低成立金額です。

つまり、最低これだけ集まれば案件を実行しますよというラインのことです。

不成立

不成立とは案件の募集を行ったが、事情により案件を実行できなくなることです。

例えば、応募が最低成立金額に達しない場合、案件を実行できず不成立となります。

また、不動産クラファンで応募は順調に集まっていたものの、取得予定だった不動産に不備が見つかったため取得が中止になり、案件が不成立となることもありえます。

最低成立金額

例えば、ソーシャルレンディングで「投資家から5千万円集めて企業に貸す」という案件があるとします。

この案件を募集して10万円しか集まらなかったら、ぜんぜん足りないので貸せませんよね?

でも、不足が数百万円ならば、その分は業者が自社で資金を出して合計5千万円とし、企業への融資を実行できるかもしれません。

そこで、業者が募集の際に「4千万円以上集まれば、満額集まらなくても不足分は自社で負担して融資を実行します」と約束します。

この場合の4千万円が最低成立金額です。

つまり、最低これだけ集まれば案件を実行しますよというラインのことです。

貸付金利

ソーシャルレンディングでは投資家から集めたお金を企業などに貸し、得られた利益を投資家に分配します。

例えば、企業に7%で貸し、ソシャレン業者が利益を2%取り、5%を投資家に分配します。

ソーシャルレンディングの貸付金利の説明図

企業に貸す際の金利(上図の7%)が貸付金利です。

上場企業系

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで「上場企業系」とは、運営会社やその親会社が上場企業であることを指します。

上場企業は信用力が高いことから、上場企業系の業者が運営するソシャレン、不動産クラファンは信頼性、安全性が高いと考える投資家が多いです。

ただし、「上場企業系=100%安全」とは限らないので注意が必要です。

運用と運用期間

不動産クラウドファンディングにおいて運用とは、投資家から集めた資金で取得した不動産を、賃貸したり売却したりすることで利益を生み出すことをいいます。

運用を行う期間は案件ごとにあらかじめ決められており、これを運用期間といいます。

マスターリース契約

不動産クラウドファンディングでは投資家の資金で不動産クラファン業者が物件を取得し、入居者から家賃を得ます。

しかし、入居者が見つからなければ家賃が入らず、投資家が分配金を得られなくなります。

そこで、不動産クラファン業者が不動産業者と次のような契約を結びます。

  1. 不動産クラファン業者が不動産業者に部屋を貸す
  2. 不動産業者が入居者に部屋を貸す
  3. 入居者が見つからなくても不動産業者は毎月の家賃を不動産クラファン業者に払う

マスターリース

これがマスターリース契約です。

マスターリース契約により投資家は入居者が見つからないリスクから隔離され、投資の安全性が向上します。

部分当選

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集には、早い者勝ちの先着方式の他に、応募した人の中から投資できる人を抽選で決める抽選方式があります。

抽選方式では、50万円で応募して当選したら50万円投資できるのが基本です。

しかし、50万円の内、30万円分だけ当選する(=30万円だけ投資できる)こともあります。

これが部分当選です。

当選者の最後の1人が残額を割り当てられて部分当選になる場合の他、多くの人を当選にするために業者が全員を部分当選にする場合などがあります。

借り手企業

ソーシャルレンディングでは投資家から集めたお金を、ソシャレン業者が企業に貸します。

ソーシャルレンディングの仕組み

案件の募集で集められた投資家のお金を借りるのが借り手企業です。

借り手企業が倒産したり返済不能になると、投資家のお金が戻ってこない場合があります。

ソーシャルレンディングのリスク

ですので、ちゃんと返済できるのか?ソーシャルレンディングでは借り手企業の見極めが非常に重要です。

満室賃料

満室賃料とは、その物件が満室の場合に得られる想定賃料のことです。

全4室の1棟アパートで、各部屋の賃料が以下の場合、

  • 101号室:4.5万円
  • 102号室:4.5万円
  • 201号室:5.5万円
  • 202号室:5.5万円

満室賃料は月間20万円、年間240万円です。

空室リスク

空室リスクとは投資対象物件に入居者がつかず、空室で家賃収入を得られなくなるリスクです。

匿名組合型と任意組合型

不動産クラウドファンディングを含む不動産特定共同事業は、主に匿名組合型と任意組合型に分かれます。

主な違いは一般に下表の通りです。

匿名組合型 タイプ 任意組合型
匿名組合契約 契約 任意組合契約
なし 物件の所有権 あり
少なめ 最低出資額 多め
短め 運用期間 長め
有限責任 責任 無限責任
雑所得 所得区分 不動産所得

物件が倒壊して隣接する建物に被害が及んだ場合、任意組合型では出資額を超えて賠償責任が発生します。

匿名組合型の場合は責任範囲は出資額が上限であり、最悪でも全損で済みます。

任意組合型は所得区分が不動産所得で有利なため、相続など節税対策に使われることが多いです。

不動産クラファンではほとんどの案件が匿名組合型です。

不動産特定共同事業

不動産特定共同事業は次のような事業です。

  1. 複数の投資家から出資を受け
  2. 集まった資金で不動産を取得、運用し
  3. 得られた利益を投資家に分配する

多くの場合、1億円の1棟マンションを100口の持ち分に分割し、1口100万円で販売するといった、不動産小口化商品の形を取ります。

不動産特定共同事業のうち、募集などをインターネットを使って行うのが不動産クラウドファンディングです。

不動産小口化商品

不動産小口化商品は不動産を小口の持分に分割して販売する不動産投資商品です。

例えば、1億円の1棟マンションを1口100万円の持分100口に分割し、1口単位で販売します。

仮にこのマンションで1,000万円の利益が出た場合、1口投資した人は10万円、5口投資した人は50万円を得るイメージです。

不動産クラファンの場合、持分には利益の分配を受ける権利が含まれますが、物件の所有権は含まれません。

 

デポジット口座

デポジット口座とは業者内で投資家ごとに設置されるお財布のようなものです。

デポジット口座方式の業者では、投資家は事前に銀行から業者にお金を振り込み、そのお金は業者内のデポジット口座で保管されます。

デポジット口座

そして、デポジット口座のお金で案件に投資します。

また、分配金や償還された元本はデポジット口座で保管され、投資家が必要なときに出金申請し、自分の銀行口座に引き出します。

デポジット口座

 

売却リスク

不動産において、物件が予定通りの価格で売却できない、もしくは、売却そのものができない可能性を売却リスクといいます。

売却リスクが現実化すると、投資家には次のような不利益が生じる場合があります。

  • 分配金が予定額を下回る
  • 分配を受けられない
  • 元本の一部が戻ってこない
  • 元本のすべてが戻ってこない

流動性

不動産において、売買のしやすさや、現金化のしやすさを流動性といいます。

都心の一等地など需要が高く売りやすい物件は「流動性が高い」、逆に農村の空き家など需要が低く売りにくい物件は「流動性が低い」です。

譲渡

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで自分の出資持分(利益の分配や元本の償還を受ける権利)を、第三者に譲り渡すことを譲渡といいます。

例えば、〇〇FUNDINGで10万円投資し、それを第三者(〇〇FUNDINGを含む)に10万円(もしくはそれ以外の金額)で買い取ってもらうイメージです。

入金と出金

投資するお金をソシャレン、クラファン業者の銀行口座に振り込むことを入金といいます。

運用が終わったお金が業者から投資家の銀行口座に振り込まれることを出金といいます。

元本

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、投資家が出資(投資)したお金のことを元本といいます。

リフォームとリノベーション

リフォーム、リノベーションともに、住宅の改修や改築を指します。

両者の違いはリフォームは「元の状態に戻す」ことであり、例えば壁の張替えや外壁の塗替えはリフォームです。

対して、リノベーションはリフォームよりも大がかりな改修、改築を行うことで「住宅の機能や価値を高める」ことを指します。

例えば、床暖房の新設や、壁を撤去して広々としたLDKへの間取りの変更はリノベーションです。

リフォームが老朽化で800万円に下がった物件の価値を元の1,000万円に戻すのに対し、リノベーションでは機能を付加して1,200万円に高めるイメージです。

分配と分配金

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、運用で得られた利益を投資家に支払うことを分配といいます。

また、支払われる利益を分配金と呼びます。

案件

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、募集される1つ1つの投資商品のことを案件と呼びます。

この用語は次のように使われます。

  • 〇〇業者から新しい案件が出た
  • 今度の案件は利回りが高い
  • 先週は△△案件に10万円投資した
  • □□業者は先月は3案件募集があった
  • ◇◇案件に応募したが抽選で落選した

すいません、上手く説明できなくて。

区分マンション

マンションを部屋単位で購入し投資する場合、「区分マンションに投資する」といった表現をします。

対して、1棟単位で購入、投資する場合は「1棟マンションに投資する」といいます。

独立した部屋1つ1つが区分マンションであり、面積や間取りを問いません。

ワンルームでも4LDKでも区分マンションです。

大島てる

大島てるは全国の事故物件情報を掲載するウェブサイト、及び、そのサイトを運営する会社の名称です。

先着方式と抽選方式

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集方式は2つあります。

一つは募集開始と同時によ~いどんで早い者勝ちで投資できる人が決まる先着方式です。

もう一つは募集期間中に応募した人の中から抽選で投資できる人を決める抽選方式です。

成立前書面

成立前書面(契約成立前書面、契約締結前交付書面)は、ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで案件に応募する前に確認する書類です。

確認することで応募できるようになります。

成立前書面の確認画面

案件の詳細情報や契約内容などが書かれており、契約書に相当するものだと考えてください。

多くの業者で募集開始前から確認が可能です。

サイトに書かれていない情報も多いので、事前に必ず確認することを強くおすすめします。

モニタリング

ソーシャルレンディングにおいてモニタリングとは、借り手が融資契約を守れるか、ソシャレン業者が監視することをいいます。

業者によって異なりますが具体的な作業としては、定期的な借り手企業の訪問、経営者などへのヒアリング、財務書類のチェックなどがあります。

定期的にモニタリングを行うことで借り手の異常などを早期に察知し、貸し倒れを防ぐことができます。

このため、業者のモニタリングの実施とその精度は投資家にとって重要です。

あと入金と事前入金

投資するお金を業者に入金する方法は2つあります。

一つは先着や抽選の結果、投資できることが決まってから業者の口座に振り込むあと入金方式です。

もう一つは募集開始前に業者のデポジット口座への入金が必要な事前入金方式です。

デポジット口座

デポジット口座のお金は応募した案件への出資に充当されます。

ただし、抽選に落選などで投資できなくなると、入金したお金がデポジット口座で寝ることになります。

さらに、このお金を自分の口座に出金する際の振込手数料が投資家負担の業者もあります。

投資家にとってはあと入金の方が有利です。

 

早期償還

ソーシャルレンディングで借り手が予定より早く返済したり、不動産クラウドファンディングで物件が予定より早く売れることがあります。

そういった理由で案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に返済できる借り手、売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損(元本割れ)とは投資したお金の一部、または、すべてが戻ってこなくなることです。

例えば、不動産クラウドファンディングで2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなった、ソーシャルレンディングで借り手企業が倒産したなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

インカムゲイン型の案件では、最初から自社買取の予定で案件を組成することもあります。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円のマンションを取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%
合計 3,000万円

そして、劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

右田さん
右田さん

数字が大きいほど安全だよ。

なぜ高いほど安全なのか?

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が利払いや元本の返済をすることや、連帯保証人が借り手に代わってそれらを行うことが債務履行にあたります。

逆に、借り手が経営悪化などに至り、利払いや元本返済をしない(できなくなる)ことが債務不履行です。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで分配金の支払いや元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。