当ブログは広告を含みます

TATERU Fundingで契約解除してキャンセルした判断は失敗だった

TATERU Fundingの投資済みの案件をキャンセルしました。

結果は大失敗でした。あはは。

こうしたら失敗するという実例を披露しましょう!

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に1億9千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

キャンセルする気はゼロだった

僕はTATERU Fundingで解約する気はゼロでした

TATERU社と共同出資して建設したアパートが売れなければ、元本が毀損される可能性があります。

しかし、購入予定者が今回の事件を理由に購入を拒否した場合、まず間違いなくTATERU社が代りに買い取ると僕は思っています。

ならば元本は戻ってくるし利息も支払われるので。キャンセルする必要なしと判断しました。

この判断自体は今でも正しいと思っています。

状況が変わった

ところが状況が変わりました。

TATERU Fundingからメールが

上の記事を書いたのが9月4日の午後。その夜になって、TATERU Fundingからメールが届きました。

その中に次のような一文がありました。

(現在運用中のファンドについて)多数の中途解約等によりファンドの運用が不能となった場合には、運用期間中でもお客様との匿名組合契約が終了する場合がございます。

この時、僕はすでに晩酌タイムに入っていました。

それで「終了するってことは元本が戻ってくるわけね。はい、オッケ~!」と、ノー天気に構えておりました。苦笑

終了する?

しかし、気になって寝る前にもう一度メールを読み返したのですが。

あれ?

運用期間中でもお客様との匿名組合契約が終了する場合がございます。

終了するとは書いているけれど、元本全額返金するとは書いてないぞ?

再評価して返金

ちょっと不安になり、TATERU Fundingにメールで問合せました。

「終了になると出資金はどのような扱いになりますでしょうか?」

翌日の昼過ぎに回答が。

再度運用対象不動産を評価し直し、評価額に基づいて元本をご返金することになります。

僕が投資した46号川口案件のアパートを再度評価し、その評価額に応じて元本を返金する。え?

元本割れのリスク

そこで再度問合せをしました。その問い合わせの内容ですが…

仮に投資家+TATERU社の出資総額=評価額が1億円だったとします。もし、アパートを再評価して評価額が6千万円しかつかなかった場合、

TATERU社分は劣後出資ですので、投資家分の返済が優先されます。

投資家分は7割なので7千万円。しかし6千万円しかない。ってことは、自分が出資した分の7分の6しか返ってこないってこと?

TATERU Fundingからの回答。

そのようになります。

え~っ!

選択肢が増えた

想定していた選択肢

僕にとっての状況が大きく変わりました。選択肢が一つ増えたのです。

もともと僕が想定していた投資案件の行く末は次の2つです。

  • 予定通り進む
  • 買い手が付かなくなる

前者であればまったく問題なし。後者になっても最終的にはTATERU社が買い取るはず

なので、どちらになっても問題ないのでキャンセルしないと僕は判断しました。

新たな選択肢

しかし、これに新たな3つ目の選択肢が加わったのです。

  • 中途解約多発で匿名契約終了

そして、仮にこうなった場合、先ほどの図で説明した通り、元本が毀損される可能性があります。

判断し直した

ここから必死に頭を回転させました。そして僕は解約することにしました。

メリットとリスク

その理由はメリットとリスクです。3つの選択肢を比較します。

予定通り

  • メリット:元本回収+利息ゲット
  • リスク:なし

買い手が付かなくなる

  • メリット:元本回収+利息ゲット
  • リスク:TATERU社が代りに買い取らなければ元本も利息もノーゲット(だけど、可能性は極めて低い)

匿名契約終了

  • メリット:なし(利息が得られない)
  • リスク:元本割れ

元本はまず間違いなく戻ってくる

仮に3つ目の選択肢になった場合、客観的に考えて元本割れになる可能性は限りなくゼロです。

そもそもの担保評価額が極端に外れている可能性は低いですし、TATERU社分の劣後出資が30%あります。

再評価して30%も評価額が下がるとは考えにくい。3つ目の選択肢になっても元本割れになるとは考えにくいです。

リスクが限りなくゼロという意味で、2つ目と3つ目の選択肢は同条件です。

メリットがない

ただ、2つ目の選択肢は利息をゲットできるという点で、リスクを負う価値があります。

これに対して、3つ目の選択肢にはメリットが無い。リスクを負う見返りがない。

したがって、3つ目の選択肢、つまり匿名契約終了となる可能性があるならば、僕はキャンセルです。メリットのないリスクは負いません。

では、そうなる可能性はあるのか?僕はあると見ました。

中途解約多発の可能性

まず、ツイッターやブログなどで中途解約するという人がけっこういたから。

そして、TATERU Fundingからのメールに解約通知書が添付されていたからです。

わざわざ通知書を添付し、メールの中で解約する人は送ってくれと書いている。

もしかしたら、TATERU社は一旦整理してきれいな状態にするなど、解約を進めたがっているのではないか?

普通に考えれば契約継続

ただ、これって想定される最悪がすべて現実となった場合です。

竣工した物件に買い手が付かなくなるとは限らない。仮にそうなってもTATERU社が買い取るはず。

中途解約が続出するとは限らない。続出して契約終了になっても、評価額が30%も下がるなんてまずあり得ない。

なので、高い確率で利息が付いて元本が戻ってくる。最悪でも元本は回収できる

普通に考えれば契約解除せずに投資続行です。どう考えても。

初心者ですから

ただ、僕は知識も経験も全然ない投資初心者です。

そして、僕の投資のモットーは「得するよりも損しない」です。笑

3つ目の選択肢、つまり、オンリーリスク・ノーメリットの可能性がある以上、僕の身の丈を超えています

利息1万5千円よりも、元本100万円の回収。

今回はキャンセルします。撤収です。

事態がまた変わった

返金を待つのみ

翌9月6日朝イチで郵便局に行き、解約通知書を発送。

届いた届いてないになるのを避けるため、書留郵便で出しました。

翌9月7日にTATERU社に届いたことを郵便局のサイトで確認。

事前にTATERU Fundingに電話で問い合わせた際に、7営業日中に返金する予定と聞いていましたので、あとは口座に着金するのを待つのみ。

だったのですが…

またメールが

週が開けた9月11日、TATERU Fundingからまたメールが届きました。

その中に次のような一文が。

今回弊社ファンドの中途解約について、お申し出をいただいた出資者の持分は、弊社にて1口あたり10,000円で買い取らせていただきます
そのため、平成30年9月7日までに中途解約の申込みをいただいた出資者つきましては、お手数ですが、解約申請とは別に、当社より買取申込書をご案内いたします。
内容をご確認のうえ、ご同意いただけますよう、お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

このメールのタイトルは「中途解約ご希望の皆様」でした。

僕を含む9月7日までに中途解約を申し込んだ人だけに送られてきたようです。

なぜ買い取るの?

しかし、なぜ買い取るのでしょうか?メールの中にFAQがありました。

Q.なぜ中途解約ではなく、持分の買い取りなのか。

A.中途解約の場合、当該ファンドの出資総額が減額することになりますので、中途解約の規模によっては事業の継続に支障をきたす可能性があります。
弊社としてはファンド運用を継続していく所存ですので、今回中途解約されるお客様の持分を買い取らせていただくものです。

中途解約が増えると出資金が減る。1億円が7千万とか6千万になるとアパートを建てられなくなる。

TATERU社としてはアパートを建てるつもりなのでそれは避けたい。

だから、出資金を減らさないためにTATERU社で買い取ることで、1億円のままキープする、ということです。

負け確定!

ってことは、選択肢1「予定通り進む」になるということです。

あ~っ!負けた。1万5千円取り損なった~!!!笑

一瞬、中途解約をキャンセルして投資継続でお願いしようかと思ったのですが。

まぁ、しょうがないです。選択肢3に張った僕の負けです。参りました!

その後に送られてきたクラウドサインとやらで、買い取り同意書に同意。

僕のTATERU Funding第一戦、これにて終戦です!

次カモン!

TATERU Fundingは残念ながら募集停止になってしまいましたが、これで不動産投資型クラウドファンディングがダメになったわけではありません

不動産投資型クラファンのRENOSYOwnersBookのエクイティ型案件はこれからも続きます。

12ヶ月以内の案件が出ればですが、僕はどちらも次回の応募に参戦します

TATERU社がどうなるか次第ですが、TATERU Fundingにも復活を期待します!

コメント

  1. 名無しさん より:

    反省してマイナスから頑張れタテル!

早期償還

案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損とは投資したお金が戻ってこなくなることです。

例えば、2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなったなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%

劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が返済することや、連帯保証人が借り手に代わって返済することが債務履行にあたります。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。