日本で中国ほど起業が進まない理由

中国で起業が進んでいるという記事がありました。

中国・上海では最近、「mobike」という貸自転車が大人気となっている。街のあちこちに置いてあるこの自転車には、QRコードが付いている。これをスマートフォンのカメラで読み取れば、利用開始情報がセンターに届き、鍵は自動的に解除される。

IT系を中心に、毎日1万3千社が新たに起業しているそうです。

人口比で換算すると、日本で毎日1,300社が起業するのに相当します。

あり得ないですよね。

日中の起業の差、この違いは何から来るのでしょうか?

IT系の技術進歩がスゴイ

僕は中国には定期的に行きますが、ここ数年のIT系の技術進歩はスゴイです。

コンビニなどでスマホで支払いをする、モバイル決済はもう普通です。

この前は、路上の屋台でスマホ決済をしていてびっくらこきました。

愉快ではありませんが、日本が追い越されている部分が多々あると実感します。

しかし、もちろん問題もあります。

見切り発車でトラブル多発

中国でよくあるのは、準備不十分であとからトラブルが出ることです。

2年ほど前、中国のビジネスホテルチェーンが新サービスを始めました。

ネット予約の際に、どの部屋にするかも指定できるサービスです。

定宿の場合は便利ですよね。どの部屋が良いか分かってますから。

ところがこのサービス、実際に運用されることなく現在に至ります。

スタートと同時にトラブル発生で、運用ストップになっちゃったのです。

トラブルは発生してから対処する

アプリを使ったタクシーの配車サービス。

上海では2013年にスタートし、2015年にブレークしました。

僕を含む年寄りたちは、これでえらい目にあいました。

アプリの使い方が分からないから、タクシーをつかまえられないのです。笑

しばらくして上海市政府が規制、対策に乗り出しました。

トラブルを容認する文化

ここが日本と中国の大きな違いです。

中国人は最初から完璧なんて、これっぽちも目指しません。

細部を詰めずにとりあえずスタートし、問題が起こったら対処する。

消費者も最初から完璧なんて期待していない。

これが中国の文化です。

完璧を求めないから起業しやすい

だからサービスをスタートしやすい。

これが中国で起業しやすい、理由の一つだと思います。

逆に日本では、消費者は完璧でなければ許しません。

完璧を求めると、スタートするまで時間もコストもかかります。

これが日本で起業しにくい、理由の一つではないでしょうか?

日本も寛容さを持とう

日本の完璧主義が悪いと言っているのではありません。

むしろ日本の武器です。

中国はあと千年かかっても、完璧さについては日本に追いつけません。

しかし、完璧を求めるがゆえに、足を引っ張る部分もありますよね。

新しいサービスに対しては、もう少し寛容さを持っても良い

それが起業を促すと思うのです。

中国から学ぼう

この点について、僕らは中国から学ぶべきです。

中国から学ぶというと、カチンとくる人が少なくないと思います。

しかし、彼らは日本から貪欲に学んでいます。

最近の流行は「匠の精神」です。

彼らに一方的に学び、吸収されるのは損じゃないですか。

彼らが学ぶ倍以上学び取り、彼らの優位性を骨抜きにしてやりましょう。笑

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