北朝鮮は平壌の中国大使館とロシア大使館を特別扱いしていた!

日本のメディアは北朝鮮が世界で孤立しているように伝えています。

しかし、実際には北朝鮮は世界164ヶ国と国交があり決して孤立していません。

国交がないのは日本を含む36ヶ国だけで、むしろ我々のほうが少数派です。

そればかりか、首都平壌には世界24ヶ国の大使館があります。

北朝鮮と国交がある国・ない国・大使館設置国の全リスト(50音順)
北朝鮮と国交がない国、ある国、北朝鮮に大使館を置いている国、自分の国内に北朝鮮大使館がある国、核開発後に北朝鮮と国交を樹立した国を、地域別、50音順でリストアップしました。日本にとってかなり不愉快な現実です。

わたくし物好きなジジイは、暇に任せてこれら大使館について調べてみました。

その結果、24ヶ国の中で中国とロシアが特別待遇されていることが分かりました。

当たり前っちゃ当たり前ですが、具体的にどのように厚遇されているのか?

さっそく見ていきましょう!

北朝鮮に大使館を設置している24ヶ国

まずは、平壌に大使館を設置しているケシカラン24ヶ国を見てみます。

トンデモナイ・カントリーズはこちらです。

  • イラン
  • インド
  • インドネシア
  • カンボジア
  • シリア
  • 中国
  • パキスタン
  • パレスチナ
  • ベトナム
  • マレーシア
  • モンゴル
  • ラオス
  • イギリス
  • スウェーデン
  • チェコ
  • ドイツ
  • ブルガリア
  • ポーランド
  • ルーマニア
  • ロシア
  • エジプト
  • ナイジェリア
  • キューバ
  • ブラジル

イランや中国はともかく、イギリス、ドイツ、スウェーデンまで。

全然トンデモなくない、むしろ思いっきり西側の国が大使館を設置している。

日本にとってまったくもって不都合な事実です。とほほ。

平壌の各国大使館の住所一覧

さて、これら24ヶ国の大使館はもちろん平壌にあります。

では、平壌のどこにあるのでしょうか?

ひまジジイが調べてみました。その結果、一つの事実が判明しました。

恐らく日本初公開、在平壌各国大使館の住所一覧です!

イラン大使館 平壌市 大同江区域 文興2洞
エジプト大使館 平壌市 大同江区域 文興2洞
マレーシア大使館 平壌市 大同江区域 文興2洞
ラオス大使館 平壌市 大同江区域 文興2洞
ルーマニア大使館 平壌市 大同江区域 文興2洞
インドネシア大使館 平壌市 大同江区域 紋繍2洞5番地
カンボジア大使館 平壌市 大同江区域 紋繍2洞
キューバ大使館 平壌市 大同江区域 紋繍2洞
イギリス大使館 平壌市 大同江区域 紋繍3洞
インド大使館 平壌市 大同江区域 紋繍3洞6番地
スウェーデン大使館 平壌市 大同江区域 紋繍3洞
ナイジェリア大使館 平壌市 大同江区域 紋繍3洞
パキスタン大使館 平壌市 大同江区域 紋繍3洞
ブラジル大使館 平壌市 大同江区域 紋繍3洞41番地
ベトナム大使館 平壌市 大同江区域 紋繍3洞7番地
ポーランド大使館 平壌市 大同江区域 紋繍3洞
モンゴル大使館 平壌市 大同江区域 紋繍3洞
シリア大使館 平壌市 大同江区域 紋繍洞 ※注1
ブルガリア大使館 平壌市 大同江区域 紋繍洞 ※注1
チェコ大使館 平壌市 大同江区域 北繍洞 ※注2
中国大使館 平壌市 牡丹峰区域 キンマウル洞
ロシア大使館 平壌市 中区域 西門洞
  • 注1:紋繍洞にあることは分かりましたが、2洞か3洞かは分かりませんでした。
  • 注2:チェコ共和国外務省サイトでは北繍洞となっていますが、紋繍3洞と隣接または同位置です。

なんで番地までちゃんと調べないんだ!という方、あんたも調べりゃ分かるよ。

日本人がいかにきっちりカッチリした民族かが。笑

平壌の大使館集中エリア

さて、住所のリストを見て気付いたと思います。

ほとんどの大使館が文興洞と紋繍洞に集中していることに。

どれくらい集中しているか、地図で見てみます。

文興洞にある大使館

文興洞にはマレーシア、イランなど5ヶ国の大使館があります。

右下の赤線が200mですので、300m足らずのエリアに押し込められていることが分かります。

紋繍洞にある大使館

もっとすごいのが紋繍洞です。

このエリアにあるらしいシリア、ブルガリア大使館も含めると、1kmほどの通り沿いに実に17ヶ国の大使館が集中しています。

ちなみに★印は旧東ドイツ大使館でして、この建物をイギリス、ドイツ、スウェーデンの3ヶ国で大使館として使っています。

大使館のシェアハウスやね。笑

管理される22ヶ国

なぜこんなに集中させるのか?

それはこれら2エリアの位置を見れば分かります。

朝鮮労働党本部や万寿台議事堂などがある平壌中心部。

大使館エリアがあるのは大同江を挟んで反対側です。

つまり、平壌の中心部から離れた場所に隔離し、狭いエリアに集中させる。

言うまでもありません。管理と監視のためです。

イギリスやドイツだけでなくイランやキューバまでもが、北朝鮮にとっては警戒と監視の対象なのです!

中国とロシアは別扱い

さて、お待たせしました。大使館エリアに立地しない2つの国。

中国とロシア。ついに真打ち登場です。

中露は河の左側

両国の大使館はどこにあるのか、先ほどの地図で示しましょう。

こちらです!

上の黄色いのが中国大使館、真ん中あたりの青いのがロシア大使館。

どちらも大同江の左側。大使館エリアの反対側です。

中国とロシアはやっぱり特別扱いなんです。

特にロシア。党本部や議事堂のすぐそばです。

広さも特別扱い

特別扱いは位置だけではありません。

上の地図の中国大使館の黄色とロシア大使館の青。

色を塗ったところすべてが大使館の敷地なんです!

その広さがハンパない。

中国大使館は45,000平方メートル。東京ドーム1個分。

ロシア大使館は60,000平方メートル。東京ドーム1.3個分。

平壌の各国大使館の中で広さダントツのトップ2なんです。

北朝鮮にとって特別な2ヶ国

ドイツなど22ヶ国の大使館は狭いエリアに押し込めて監視の対象。

方や中国とロシアは市の中心部、重要エリアの広い敷地で厚遇。

大使館という政府機関の建物一つに過ぎません。

東西冷戦時代の名残りなのかもしれません。

しかしそれでも、中国とロシアが特別扱いされている。

北朝鮮にとって特別な2ヶ国であることを示しています。

誰が彼を止めるのか?

そんな特別な2ヶ国でも北朝鮮の暴走を止めることができない。

中国やロシアの言うことを聞かない北朝鮮が、アメリカの言うことを聞くのか?

ましてや日本の言うことなんて、馬の耳に蚊の鳴くような声の念仏でしょう。

特別な2ヶ国でも止められない北朝鮮。

誰がロケットマンを止めるのか?

そもそも止められるのか?

今後も半島情勢から目が離せません。

シェアする