東南アジア放浪記/イメージ画像

ベトナムに不動産バブルの影?政府は対応できるか? 民間はどう動く?こう動く!

バイク、バイク、時々車、またまたバイク、またバイク、忘れた頃にまた車。バイク野郎には天国のようなベトナム式高速道路沿いをぶらぶらと歩く。高速道路が地下に潜ったところでようやく川岸に辿り着く。

川にかかった橋を渡ったり、どんな国でもこんなシーンには必ず1人はいる釣り人と、それをながめる暇そうなオッサンを見物したり。川岸でしばらく時間をつぶす。

そろそろ行くかと、ぶらりぶらりと川下に向かって川沿いを歩く。しばらくすると大きな川に合流した。どうやら今歩いてきたのは支流で、これがサイゴン川の本流のようだ。


サイゴン川

え~っ、同じ日に川辺にいた多数のホーチミン市民に成り代わり、一言申し上げます。「臭っ!」笑

いや、ホントに臭かった。鼻つまむほどじゃないけど、呼吸経路を鼻から口に変更したいな、とは思った。ってか、サイゴン川のディナークルーズとかあるらしいけど、こんなクッサイとこでよくメシなんて食う気になるなぁ。


しかし、日頃マニラのような大気汚染がひどい街で暮らしているからか、しばらくすると慣れてくる。今度は上流に向けてぶらぶらと歩いて行く。

看板

「ふ~ん、有名な川やからもうちょっと大きいと思ってたけど、そこまで大きないなぁ。向こうに看板並んでるわ。あ、そうか、今気づいた。川幅がそこまで広ないから看板って成り立つんやな。これが上海あたりの長江やったら向こう岸見えへんから看板立てても機能せえへんわ。」

人生45年目にして看板の成立要件に気付く。今後の人生にまったく影響を与えない気付きだが。


そして、ムダな気付きのさらに先に目を向けた時だった。

高層マンション

そこには高層マンションがズラリと立ち並んでいた。そのうちのいくつかは建設中のようだった。「不動産バブル?」 なにせ僕自身がバブル世代なので、まずその言葉が頭をよぎった。


ベトナム経済のことはよく知らないが、果たしてこの国で不動産バブルが起こることはあるのだろうか。可能性は少なからずあるだろう。

そしてそれが起こった時、ベトナム政府はそれに対応できるだろうか? 中国は日本の経験を活かせなかった。そうとう研究しただろうが、日本の経験を活かしてバブルを抑えることはできなかった。ベトナムは果たして活かせるか?


しかし一つだけ確実に言えることがある。政府が仮に活かせなくとも、民間は必ず活かす。嗅覚が優れた民間人は必ず日本のバブルの経験を活かす。

実は今、僕が住んでいるフィリピンは不動産バブルのピークを迎えようとしている。マニラやセブでは何棟もの高層マンションが建設中だが、建設が始まる前に全室完売し、完成した頃には購入価格の2割、3割アップで売却という異常な事態が続いている。

そしてそんなフィリピンの不動産を購入し高値で売り抜けているのは、地元フィリピン人だけではなく、自らバブルを経験した日本人であり、日本のバブルから学んだ中国人なのだ。


政府が守るのは国の金。民間が守るのは自分の金。故に民間はどこまでもしたたかだ。

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