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あと入金と事前入金
投資するお金を業者に入金する方法は2つあります。
一つは先着や抽選の結果、投資できることが決まってから業者の口座に振り込むあと入金方式です。
もう一つは募集開始前に業者のデポジット口座への入金が必要な事前入金方式です。
デポジット口座のお金は応募した案件への出資に充当されます。
ただし、抽選に落選などで投資できなくなると、入金したお金がデポジット口座で寝ることになります。
さらに、このお金を自分の口座に出金する際の振込手数料が投資家負担の業者もあります。
投資家にとってはあと入金の方が有利です。
早期償還
案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。
例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。
ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。
分配原資
分配原資とは分配金の出どころのことです。
例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。
家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。
組成
案件を作ることを組成といいます。
こうやって案件が出来上がります。
組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還
ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。
元本毀損
元本毀損とは投資したお金が戻ってこなくなることです。
例えば、2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。
また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなったなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。
クラファン案件の管理手数料
不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。
これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。
案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。
ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。
優先出資と劣後出資
不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。
例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。
出資者 | 出資額 |
---|---|
投資家(優先出資) | 2,400万円 |
業者(劣後出資) | 600万円 |
出資総額 | 3,000万円 |
この時、投資家分の出資を優先出資、業者分の出資を劣後出資といいます。
なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。
キャピタルゲイン型
不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。
投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。
一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。
なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。
自社買取
不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。
しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。
売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。
劣後出資比率
不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。
例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。
このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。
さきほどの例では20%です。
出資者 | 出資額 | 出資比率 |
---|---|---|
投資家 | 2,400万円 | 80% |
業者 | 600万円 | 20% |
劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。
詳しくは下記記事を参照してください。
償還
案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。
クリック合戦
募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。
このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。
この状態をクリック合戦といいます。
抵当権と根抵当権と極度額
抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。
抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。
これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。
その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。
極度額は根抵当権の融資上限額のことです。
債務履行
まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。
そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。
ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が返済することや、連帯保証人が借り手に代わって返済することが債務履行にあたります。
LTV
ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。
例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。
担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。
資金使途
ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。
延滞
ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。
また、ソシャレン、不動産クラファンで元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。
業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。