当ブログは広告を含みます

クラウドバンクの米ドル建ファンドにまったく魅力が感じられない理由

クラウドバンクが米ドル建てファンドを始めました。

僕は新しい取り組みや試みには基本的にポジティブです。

ホリエモンのロケットとか、剛力の彼氏のZOZOスーツとか、超肯定的に受け止める変わった日本人です。笑

でも、この米ドル建てファンドについては魅力を感じられないんですよね…

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に1億9千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

案件の概要

案件の概要は以下の通りです。

米ドル建カリフォルニア不動産ローンファンド第1号

タイプ 不動産
今回募集額 10万ドル
利回り 6.9%
運用期間 24ヶ月

これに米ドルで投資します。そして元金、分配金ともに米ドルで戻ってきます。

魅力を感じない理由

さて、僕がこの案件に魅力を感じない理由です。6つあります。

条件が良くない

利回り6.9%は悪くはないです。でも、飛び抜けて良いってほどでもないですよね?

Pocket Fundingは7%台の案件がよく出ますし、LENDEXは8~9%です。

なにより、6%台後半の利回りはクラウドバンクの太陽光、風力、中小企業案件でよく出ます。わざわざ米ドル建てにする必要はありません

加えて運用期間が24ヶ月と長過ぎる

率直に案件の条件として魅力が感じられないのです。

両替しないといけない

米ドル建てでの投資ですので米ドルが必要です。

クラウドバンクの口座内の日本円を米ドルに両替する必要があります。

手数料は無料ですが、ひと手間余計にかかります。

手数料が5%

そのひと手間を面倒と感じる僕のような横着者のために、クラウドバンクが新サービスを提供しました。両替投資同時申請という機能です。

いちいち米ドルに両替しなくても、日本円のまま投資申請したら、クラバンの方で米ドルに両替して投資してくれるというサービスです。

便利そうに見えるのですが、落とし穴があります。説明文の中に小さな字でコソッと書いてあるのですが…

為替レートに5%乗っけたレートで換算、つまり、手数料5%ってことです。

利回り6.9%で手数料5%も取られたら1.9%しか残らんやん!苦笑

出金手数料が高い

さらに運用が終わって米ドルのまま出金する場合、手数料がかかります。

これが高いんです。

10万円投資してそれを米ドルで出金するときに手数料4,000円って4%ですよ!

100万円くらい投資すれば誤差レベルまで下がりますが…

スプレッドも高い

ただ、クラウドバンクは日本円の出金手数料が無料です。上述の通り両替手数料も無料です。

なので、クラバンの口座内で日本円を米ドルに両替し、投資はせずに置いておく、つまり、外貨預金のように使うことはできるでしょう。

しかしこの場合も、クラバンの両替はスプレッドが0.6円です。安いFX業者は0.3銭ですので、200倍割高です。

安いFX業者は出金手数料、両替手数料も無料なので、だったらFX業者の口座に置いておいた方が良いですよね。

外貨預金で良いでしょ?

クラウドバンクの説明文の中では分散投資になるみたいに書かれているのですが。

だったらガイアファンディングのような円建てでアメリカの不動産に投資できるソシャレン業者があります。

日本円だけだとリスクがあるというならば外貨預金で良い。

結局のところ、わざわざ米ドル建てでアメリカ不動産に投資するメリットが見当たらないのです。

クラウドバンクは推しますが

僕はクラウドバンクは推してます。

6月に投資を始め、クラウドバンクには7月末の時点で120万円を投資中です。

今後も主力投資先として投資を続けます。

ただ、今回の米ドル建てファンドはパスですね。メリットが見当たらない。

クラバンは従来通り再エネ系と中小企業案件に集中投資します!

コメント

  1. 匿名 より:

    1点誤りがあると思いますのでコメントいたしました。

    >> 利回り6.9%で手数料5%も取られたら1.9%しか残らんやん!苦笑
    別に5%上乗せで手数料が取られるわけではありません。

    あくまで急な為替変動等の事態に備えるために5%上乗せされた基準レートを用いて投資予定金額を決めます。
    両替時には5%が上乗せされないレートで投資予定金額が両替され、あまりの分は返金される仕組みになっています。(スプレッドは取られます)

    • タロウ タロウ より:

      2年前に書いた記事なので記憶が不明確なのですが…
      恐らく下記を見てその3日後に書いたのだと思います。
      https://crowdbank.jp/news/20180803_001.html
      少なくともその時点では5%上乗せされないといった内容はどこにも書かれていなかったはずです。
      書かれていたら僕も書きますので。
      (なお今どうなのかは知りません。米ドル案件に僕は投資する気がないので、この記事を書いたあとは調べてもいません。)

早期償還

案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損とは投資したお金が戻ってこなくなることです。

例えば、2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなったなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%

劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が返済することや、連帯保証人が借り手に代わって返済することが債務履行にあたります。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。