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ソーシャルレンディングと不動産投資型クラウドファンディングの税金

ソーシャルレンディングと不動産投資型クラウドファンディングで得た利益(分配金)には税金がかかります。

この記事では超初心者向けに、

  1. ソーシャルレンディングや不動産投資型クラウドファンディングで
  2. どのような税金が
  3. いくらかかって
  4. どのように納めるのか

について、最低限知っておくべき基本の部分を説明します。

イレギュラーがない限り、これだけ知っておけば大丈夫です。

タロウさん
タロウさん

基礎の基礎を分かりやすく説明するよ!

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に2億円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

ソーシャルレンディングの所得税

ソーシャルレンディングと不動産投資型クラウドファンディングの分配金にかかる税金は2つあります。

まず1つ目は所得税です。

タロウさん
タロウさん

ソシャレンと不動産クラファンの所得税について説明するよ!

なお、初心者にとって分かりやすいことを最優先して説明しています。
厳密には正しくない部分がありますが、それについては後でまた説明します。

ソーシャルレンディングの所得税の税目

ソーシャルレンディングと不動産投資型クラウドファンディングでは、分配金が出た時点で以下の税金が発生します。

税目 税率
所得税 20%
復興特別所得税 0.42%
合計 20.42%

例えば、分配金が1万円だった場合、

  • 所得税+復興特別所得税=1万円×20.42%=2,042円

です。

ここでは、メインの所得税20%とサブの所得税0.42%であわせて20.42%ってことだけ覚えてください。

(以下では便宜上、両方合わせて「所得税20.42%」と表現します。)

復興特別所得税は2037年12月31日までに発生する所得に対してかかります。2038年1月1日以降に発生する所得に対してはかかりません。

ソーシャルレンディングの所得税は源泉徴収

この20.42%の所得税ですが、本来ならば投資家が自分で税務署に行って納付します。

でも、

左野くん
左野くん

自分で納めに行くのって面倒くさいよね…

でしょ?

税務署としても投資家が何万人もゾロゾロやってきたら困るじゃないですか。

そこでソーシャルレンディングと不動産クラファンでは、

  1. 投資家の分配金の中から
  2. 20.42%分の所得税を
  3. ソシャレン・クラファン業者が税務署に納め
  4. 所得税を差し引いた分配金の残りを
  5. ソシャレン・クラファン業者が投資家に支払う

という処理をしています。

面倒な納税手続きを業者が投資家に代わって行ってくれる。

この仕組みを源泉徴収といいます。

ソシャレンと不動産クラファンの所得税は源泉徴収されています

左野くん
左野くん

ソシャレン業者が分配金の中から所得税を税務署に納め、

右田さん
右田さん

残った分配金を投資家に渡す、ってことね!

ソーシャルレンディングの所得税の実例

なんとなく分かったようで、いまいちピンとこないかもしれません。

そこで例として、下記のように投資した場合の所得税と分配金を見てみましょう。

投資額 10万円
利回り 6%
運用期間 4ヶ月

まず、分配金の額を出します。

  • 分配金=10万円×6%÷12ヶ月×4ヶ月=2千円

この案件で投資家が得る分配金は2千円です。

左野くん
左野くん

分配金は2千円。

次に、この2千円にかかる所得税の額を出します。

  • 所得税=2千円×20.42%=408円

投資家が支払わなければならない所得税は408円です。

右田さん
右田さん

払わなきゃならない所得税は408円。

ソーシャルレンディングと不動産クラファンは源泉徴収ですよね。

なので、分配金2千円の中から所得税408円を、業者が税務署に納めます。

そして、残った分配金が業者から投資家に支払われます。

つまり、

  • 投資家の手取り=2千円-408円=1,592円
左野くん
左野くん

分配金から所得税を差し引いた投資家の手取りは1,592円。

分かりますよね?

図で表すとこんな感じです。

念のため、重要なポイントをもう一度まとめます。

  1. 分配金の中から
  2. 所得税20.42%を
  3. ソシャレン・クラファン業者が税務署に納め(源泉徴収)
  4. 残った分配金を
  5. ソシャレン・クラファン業者が投資家に支払う

もう分かりましたよね?

タロウさん
タロウさん

20.42%が源泉徴収されている。ここが最大のポイントだよ!

上の例では計算を簡単にするため「÷12ヶ月×4ヶ月」としました。
実際には運用期間を日数単位で数え、例えば「÷365日×122日」のように計算します。

ソーシャルレンディングの確定申告

確定申告は非常に内容が複雑かつ豊富です。

ここでは、ソーシャルレンディングと不動産投資型クラウドファンディングの確定申告で知っておくべき最低限の内容を分かりやすく説明します。

タロウさん
タロウさん

ソシャレン確定申告の基礎の基礎だけ押さえるよ!

源泉徴収は仮の税率で計算している

さて、ここまで「消費税20%+復興特別所得税0.42%」と書いてきました。

ですがご存知の通り、所得税は所得額によって税率が異なります。

つまり、ソシャレン・クラファン業者は所得税率20%で計算していますが、実際には5%の人も45%の人もいるのです。

課税所得額 所得税 復興特別所得税
195万円以下 5% 0.105%
195万円超~330万円以下 10% 0.21%
330万円超~695万円以下 20% 0.42%
695万円超~900万円以下 23% 0.483%
900万円超~1,800万円以下 33% 0.693%
1,800万円超~4,000万円以下 40% 0.84%
4,000万円超 45% 0.945%

でも、一人ひとりの投資家の給料がいくらで税率が何%とか、業者は分からないじゃないですか?

そこで、源泉徴収では「とりあえず仮に20%+0.42%で計算している」のです。

右田さん
右田さん

正しい税率が分からないから、とりあえず20%で計算して源泉徴収してる、ってことね。

正しい税額を確定させるのが確定申告

でも、正しい税率が5%の人からすれば、たまったもんじゃないですよね?

取りすぎの15%返してくれよ!って話です。

逆に、45%の人は25%分を払っていない状態です。

このまま放置すると脱税になるので、ヤバイ!って話です。

そこで、20%で仮払いした所得税の正しい税額を確定させるのが確定申告です。

タロウさん
タロウさん

仮の所得税を正しい所得税にするのが確定申告だよ!

法律に則って厳密に言うと他の意味合いもあるのですが、ここではソシャレン初心者の分かりやすさを最優先で説明しています。

ソーシャルレンディングで確定申告が必要な人

その確定申告ですが、すべての投資家がしなければならないのではありません。

以下に該当する人が確定申告が必要です。(課税所得330万円以下は義務ではありませんが、した方がオトクです。)

  • 給与所得者で、給与所得が年間2千万円を超える人
  • 給与所得者で、給与所得以外の所得が20万円を超える人
  • 給与所得者以外で、所得が38万円を超える人
  • 課税所得が330万円以下の人(税金が戻ってくる)
  • 課税所得が695万円を超える人(追加で納税が必要)
左野くん
左野くん

ん?課税所得って何?

新しい単語が出てきましたね。課税所得とは何か、説明しましょう!

なお、上の3つ目について2020年度から次のように変わります。
「給与所得者以外で、所得が48万円を超える場合」

課税所得とは?

課税所得とは収入から経費などを引いたもので、所得税はこの課税所得に対してかかります。

普通の会社員について大雑把に説明すると、こうなります。

  1. ソシャレンと不動産クラファンの所得と
  2. 給与所得を足して
  3. 所得控除を引いたものが
  4. 課税所得です

例えば、ソーシャルレンディングの所得が10万円で、給与所得が250万円だったとします。

仮に所得控除がゼロの場合、課税所得は10万円+250万円=260万円です。

330万円以下なので税金が戻ってきます。イヤッホ~!

ソーシャルレンディングの還付申告

税金が戻ってくることについて、もう少しだけ詳しい話をします。

2つのケースを例に説明しましょう。

(以下、話を単純にするために復興特別所得税は無視します。)

タロウさん
タロウさん

具体的な例で説明するよ!

正しい税率が20%未満の場合

1つ目は正しい税率が20%よりも低い場合です。

例1.ソーシャルレンディングで10万円の利益が出て、源泉徴収では20%の2万円を所得税として納税しました。
でも、この年のソシャレンを含めた課税所得は150万円でした。

ポイントは「課税所得が150万円」だった点です。

上の方で紹介した税率表をもう一度見てみます。

課税所得額 所得税
195万円以下 5%

課税所得が195万円以下なので、正しい税率は5%です。

なのに、源泉徴収では20%で納税しています。

左野くん
左野くん

15%も余計に取られてるじゃん!

その通りです。この場合、

  • 源泉徴収された所得税:10万円×20%=2万円
  • 本来の所得税:10万円×5%=5千円
  • 納めすぎている所得税:2万円-5千円=1万5千円

となり、1万5千円を返してもらえます

左野くん
左野くん

20%と5%の差の15%分が戻ってくるってことだね。

経費がかかっていた場合

2つ目はソシャレン・不動産クラファンで利益を得るために経費がかかっていた場合です。

例2.ソーシャルレンディングで10万円の利益が出て、源泉徴収では20%の2万円を所得税として納めました。
でも、ソシャレンの勉強のために買った本代とか、銀行の振込手数料などで経費が1万円かかりました

ポイントは「経費1万円」です。

さきほど少し説明した通り、所得税がかかる対象は収入から経費を引いた課税所得です。

今回のケースでは、利益10万円から経費1万円を引いた9万円が課税所得となります。

右田さん
右田さん

なのに、10万円に対して源泉徴収されちゃってるのね。

その通りです。

この人の正しい税率が20%だった場合、

  • 源泉徴収された所得税:10万円×20%=2万円
  • 本来の所得税:9万円×20%=1万8千円
  • 納めすぎている所得税:2万円-1万8千円=2千円

となり、2千円を返してもらえます

左野くん
左野くん

経費の1万円にかかっていた所得税が戻ってくるのか!

還付申告

このように「払いすぎたので返してくれ!」と税務署に申告する手続きを還付申告といいます。

なお、還付申告という名前の特別な申告手続きがあるのではありません。

確定申告を行うことで、還付申告が自動的に行われます。

したがって、返してもらえる税金がある場合は確定申告が必要です。

右田さん
右田さん

税金を返してもらうには、確定申告をする必要があるってことね。

ソーシャルレンディングの損益の差し引き

還付申告の他にもう一つ税金を減らす方法があります。

収益と損失の差し引きです。

2つのケースについて説明します。

タロウさん
タロウさん

儲かった分から損した分を差し引くことができるよ!

1.ソーシャルレンディング内での損益の差し引き

ソシャレンの所得税の計算ルール

ソーシャルレンディングと不動産クラファンの所得税の計算には、お得なルールがあります。

それがこれです。

  • 所得税はソシャレン・クラファンのトータルの利益で計算する

何のことやらよく分かりませんよね?笑

次のような例で考えてみましょう。

例3.OwnersBookで10万円の利益が出ました。
でも、maneoで4万円の損失(貸し倒れ)が出ました。

この場合、この人のソシャレントータルの利益は6万円ですよね?

したがって、所得税は10万円ではなく6万円に対してかかります。

このように、ソーシャルレンディングと不動産クラファン内の損益を差し引きすることができます

左野くん
左野くん

7つの業者でやってたら、7社分の利益と損失を差し引きしたトータルの利益に税金がかかるってことか。

確定申告で返してもらえる

ところが、maneoで4万円の損失が出ていることを、OwnersBookは知りません。

このため、源泉徴収の時点では次のように税金を取られています。

  • OwnersBook:10万円×20%=2万円
  • maneo:0円×20%=0円

でも、税金がかかるのはソシャレントータルの利益6万円ですよね。

ですので、仮に正しい所得税率が20%だった場合、

  • OwnersBookで源泉徴収された所得税:10万円×20%=2万円
  • 本来の所得税:6万円×20%=1万2千円
  • 納めすぎている所得税:2万円-1万2千円=8千円

となり、確定申告をすることで8千円を返してもらえます。

右田さん
右田さん

そっか。maneoの損失4万円にかかっていた所得税が戻ってくるのね!

なお、損益の差し引きができるのは損失が確定した場合だけです。
分配金の支払いと元本の償還が遅れているだけ(期失の状態)では、損失となることが未確定ですので損益の差し引きはできません

2.雑所得内での損益の差し引き

もう一つ、損益の差し引きをできるところがあります。

ちょっと説明がややこしいので、ゆっくり読んでください。

ソーシャルレンディングは雑所得グループ

「所得」は所得税法で10種類に区分されていて、ソーシャルレンディングと不動産クラファンの所得は雑所得という区分に分類されます。

で、この区分って表現が抽象的で分かりにくいんですよね。

ここでは、ソシャレンと不動産クラファンの所得は雑所得グループに所属すると考えてください。

タロウさん
タロウさん

ソシャレンと不動産クラファンの所得は雑所得グループのメンバーです!

雑所得グループ内で損益の差し引きができる

そして、雑所得グループにはソシャレンと不動産クラファン以外にも所属メンバーがいます。

ソシャレン投資家に関係がありそうなのは、次のようなメンバーです。

  • ソーシャルレンディングの分配金
  • 不動産投資型クラウドファンディングの分配金
  • 仮想通貨の利益
  • アフィリエイト報酬
  • アドセンス報酬

そして、ここからが重要です。

雑所得グループ内の利益と損失は差し引きできます

損益の差し引きの実例

抽象的で分かりにくいと思うので、例を挙げて見てみます。

例4.OwnersBookで10万円、FANTAS fundingで20万円の利益が出ましたが、仮想通貨で15万円の損失がでました。
また、ブログでやっているアフィリエイトで3万円の利益が出ました。

OwnersBookはソシャレン、FANTAS fundingは不動産クラファン。どちらも雑所得グループのメンバーです。

そして、仮想通貨とアフィリエイトも雑所得グループのメンバー。

つまり、OwnersBook、FANTAS funding、仮想通貨、アフィリエイトの4つで差し引きってことです。

したがって今回のケースでは、

  • OwnersBook:+10万円
  • FANTAS funding:+20万円
  • 仮想通貨:-15万円
  • アフィリエイト:+3万円
  • → 10万円+20万円-15万円+3万円=18万円

雑所得グループトータルの利益18万円に所得税がかかることになります。

左野くん
左野くん

仮想通貨の分を差し引くから、その分だけ所得税が安くなるってことか!

確定申告で返してもらえる

ところが、仮想通貨で損失が出ていることを、OwnersBookもFANTAS fundingもアフィリエイト業者も知りません。

このため、源泉徴収では次のように税金を納めています。

  • OwnersBook:10万円×20%=2万円
  • FANTAS funding:20万円×20%=4万円
  • 仮想通貨:0円×20%=0円
  • アフィリエイト:3万円×20%=6千円

雑所得グループトータルの利益は18万円なのに、33万円に対して税金がかかっているのです。

ですので、仮に正しい所得税率が20%だった場合、

  • 源泉徴収された所得税:2万円+4万円+6千円=6万6千円
    • OwnersBook:10万円×20%=2万円
    • FANTAS funding:20万円×20%=4万円
    • アフィリエイト:3万円×20%=6千円
  • 本来の所得税:18万円×20%=3万6千円
  • → 納めすぎている所得税:6万6千円-3万6千円=3万円

となりますので、確定申告をすることで3万円を返してもらえます。

右田さん
右田さん

仮想通貨の損失15万円にかかっていた所得税が返ってくるってことね!

損益をダブルで差し引きできる

このようにソーシャルレンディングと不動産投資型クラウドファンディングでは、

  • ソシャレン・クラファン内での差し引き
  • 雑所得グループ内での差し引き

と、収益と損失の差し引きをダブルですることができます。

ただし、税務署から「これとこれで差し引きできますよ~♪」とお知らせが来るわけではありません。

確定申告をすることで初めて納めすぎた分を返してもらうことができます。

ここまでの内容をしっかり覚えて、損失が出たときはキッチリ差し引いて税金を減らしましょう。

タロウさん
タロウさん

雑所得グループの主要メンバーは、ソシャレン、不動産クラファン、仮想通貨、アフィリエイト、アドセンスだよ!

なお、株、投資信託、国内外債権、REIT、FXの利益、損失と差し引きすることはできません。
また、ソシャレン、不動産クラファンで繰越控除はできません。

ソーシャルレンディングの住民税

ソーシャルレンディングと不動産クラファンにかかるもう一つの税金は住民税です。

住民税についても基礎の基礎だけ分かりやすく説明します。

タロウさん
タロウさん

最低限これだけ知っておけばOKだよ!

ソーシャルレンディングの住民税は10%

ソーシャルレンディングと不動産クラファンの分配金にかかる住民税の税率は10%です。

政令指定都市など一部の自治体を除いて、その内訳は以下の通りです。

税目 税率
道府県民税・都民税 4%
市町村民税・特別区民税 6%
合計 10%

例えば、ソーシャルレンディングで分配金が1万円の場合、

  • 住民税=1万円×10%=1千円

です。

住民税は支払いが必要

ソーシャルレンディングと不動産クラファンの住民税について、要注意ポイントがあります。

所得税のところで源泉徴収について説明しましたが。

源泉徴収されているのは所得税だけです。住民税は源泉徴収されていません

したがって、ソシャレン・不動産クラファンにかかる住民税は別途支払いが必要です。

右田さん
右田さん

源泉徴収で払っているのは所得税だけ。住民税は払っていないってことね。

払わなかった場合、2.6~8.9%の延滞金と10万円以下の過料(罰金)が課されます。

確定申告が不要でも住民税の納税は必要

また、上の方で「こういう場合は確定申告は不要」と書きましたが。

確定申告が不要な場合でも住民税の納付は必要です。

確定申告が不要になると、それに連動して住民税の納付が不要になるわけではありません。

確定申告が不要であっても住民税の納付は必要です。

タロウさん
タロウさん

ソーシャルレンディングで利益が出たら、絶対に住民税の納付が必要だよ!

なお、損益の差し引きでソシャレンや雑所得グループの利益がゼロになった場合は、住民税もゼロ円なので納付の必要はありません。

住民税の納付方法

住民税の納付の仕方について、2つ紹介します。

1.市町村役場で納付する

自分の住民票がある市区町村役場に行き、住民税の窓口で納付手続きをします。

都道府県民税も市区町村役場でまとめて納付します。

厳密には前年の1月1日時点で住民票があった市区町村役場です。

2.確定申告をする

確定申告を行うと、所得などの情報が市区町村役場に送られます。

そして、その情報を基に市区町村役場が住民税額を算出し、住民税の納付書が送られてきます。

そして、その納付書で住民税を支払います。

なお、確定申告の際に納付書での納付ではなく、給与からの天引きを選択することもできます。

ソーシャルレンディングの税金のまとめ

最後に要点をまとめます。

  1. ソシャレンと不動産クラファンの分配金には所得税がかかる
    • 所得税は20.42%で源泉徴収される
    • 20.42%はとりあえず仮の税率
  2. 正しい税額を確定させるのが確定申告
    • 取られすぎた分を返してもらうor不足分を払う
    • 確定申告は必要な人だけがする
  3. 取られすぎた分は還付申告できる
    • 利益から経費を引くこともできる
  4. 利益と損失を差し引きできる
    • ソシャレン・クラファン業者間で差し引きできる
    • 雑所得グループ内でも差し引きできる
  5. ソーシャルレンディングの分配金には住民税がかかる
    • 住民税の税率は10%
    • 住民税は源泉徴収されていない→別途納付が必要
    • 確定申告が不要でも住民税の納付は必要

ソーシャルレンディングと不動産クラファンの税金について、最低限これだけ理解しておけばOKです。

これ以外の知識は必要になってから追加していきましょう!

タロウさん
タロウさん

これでソシャレンの税金の基本はバッチリだよ!

コメント

部分当選

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集には、早い者勝ちの先着方式の他に、応募した人の中から投資できる人を抽選で決める抽選方式があります。

抽選方式では、50万円で応募して当選したら50万円投資できるのが基本です。

しかし、50万円の内、30万円分だけ当選する(=30万円だけ投資できる)こともあります。

これが部分当選です。

当選者の最後の1人が残額を割り当てられて部分当選になる場合の他、多くの人を当選にするために業者が全員を部分当選にする場合などがあります。

デビュー案件

業者が運営を開始後、初めて募集する第1号案件のことを、このブログではデビュー案件と呼んでいます。

このブログが独自に使っている用語であり、一般用語ではありません。

デビュー案件は一般に安全性、利回りともに高いことが多いです。

また、運営開始直後で会員がまだ少ないため、競争率が低く投資しやすいです。

デビュー案件はおすすめだと僕は思っています。

軍用地案件

軍用地案件はソーシャルレンディングのPocket Fundingが扱っている案件です。

担保が投資用不動産として人気が高い軍用地であるため、元本をほぼ確実に回収できることから、安全性が非常に高い人気の案件です。

なぜ、軍用地案件で元本をほぼ確実に回収できるのかは、この狭いスペースでは説明できません。

3分で読めますので、こちらの記事を参照してください。

軍用地案件の安全性が高い理由

1棟アパート、1棟マンション

不動産クラウドファンディングで「1棟アパート、1棟マンション」という表現を使う場合、アパートやマンション丸々1棟が投資対象であることを表します。

逆に投資対象が部屋単位である場合は「区分マンション」という表現を使います。

(区分アパートというのは聞いたことがありません)

海外案件

ソーシャルレンディングでは投資家のお金を借りるのが海外の企業であったり、借り手が日本企業であっても資金使途が海外企業への出資であるなど、投資家のお金の最終的な行先が海外である案件を海外案件といいます。

不動産クラファンでは投資家のお金で取得するのが海外の不動産である案件を海外案件といいます。

一般に海外案件は利回りが高い一方、海外ゆえにリスクが高くなることが多いです。

投資においてリターンとリスクはワンセットであり、ハイリターン・ローリスクはありえません。

初心者は海外案件には手を出さないことを強くおすすめします。

分散投資

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで分散投資とは、利用する業者や投資する案件、案件のタイプなどを集中させず、複数に分ける投資手法のことです。

例えば、ソシャレンで1つの業者だけを使っている場合、その業者が倒産するとすべての資産を失うことになります。

また、不動産クラファンで東京の物件だけに投資していると、東京の地価の下落が全投資額に影響を及ぼしますよね?

分散投資をすることで大きな被害を防ぎ、万が一の場合でも被害を小さく済ませることができます。

事故

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで分配金の支払いや元本の償還が遅れたり、元本が戻ってこなくなるなどのトラブルを、このブログでは「事故」と表現しています。

業者

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングの運営会社のことを、このブログでは「業者」と呼んでいます。

FundsやCREAL、バンカーズ、いずれも業者です。

Fundsのサイトの画像

「事業者」という表現を使っているメディアもあります。

満了

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで募集額満額の応募が集まることを、このブログでは「満了」と表現しています。

募集額1億2千万円の案件で、応募が1億2千万円集まった状態が満了です。

満了のイメージ画像

「完売」という表現を使っているメディアもあります。

担保順位

1つの担保に複数の貸し手がいる場合の、貸したお金を回収する優先順位のことです。

例えば、評価額1億円の土地を担保に3者が下のように融資したとします。

担保順位 貸し手 融資額
第一順位 悪徳銀行 6千万円
第二順位 腹黒信金 2千万円
第三順位 山田さん 1千万円

借り手が返済できなくなり担保を処分するも、8千万円でしか売れなかった。

この場合、まず悪徳銀行が6千万円を回収、次に腹黒信金が2千万円を回収します。

第三順位の山田さんは1円も回収できません。

ソシャレン業者の担保順位が低い場合は注意が必要です。

源泉徴収税

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングでは、業者が20.42%の所得税を引いてから投資家に分配金を支払います。

この20.42%の所得税のことを源泉徴収税といいます。

引かれた源泉徴収税は業者が税務署に納めます。

壁芯面積

マンションの部屋の面積を測る際に、壁の中心線を基準に出した面積を壁芯面積といいます。

一方、我々が普通に使う壁の内側の線を基準に出した面積は内法面積です。

壁芯面積と内法面積の説明図

1口単位と最低口数

1口単位とは投資できる金額の単位です。

例えば1口=10万円の案件では、20万円、70万円と10万円単位で投資できます。

ですが、13万円や99万円では投資できません。

最低口数とは投資する際に最低限必要な口数です。

例えば以下の案件の場合、

  • 1口単位:1万円
  • 最低口数:2口

最低2万円から1万円単位で投資できます。

右田さん
右田さん

2万円の次は3万円だよ。

こんな感じに別ウィンドウが開き、ここで用語の解説などをします。

右下の「close」か別ウィンドウの外の部分をタップすると、別ウィンドウが閉まり記事に戻ります。

不成立

不成立とは案件の募集を行ったが、事情により案件を実行できなくなることです。

例えば、応募が最低成立金額に達しない場合、案件を実行できず不成立となります。

また、不動産クラファンで応募は順調に集まっていたものの、取得予定だった不動産に不備が見つかったため取得が中止になり、案件が不成立となることもありえます。

逆に成立は応募が集まり案件を実行できるようになることです。

最低成立金額

例えば、ソーシャルレンディングで「投資家から5千万円集めて企業に貸す」という案件があるとします。

この案件を募集して10万円しか集まらなかったら、ぜんぜん足りないので貸せませんよね?

でも、不足が数百万円ならば、その分は業者が自社で資金を出して合計5千万円とし、企業への融資を実行できるかもしれません。

そこで、業者が募集の際に「4千万円以上集まれば、満額集まらなくても不足分は自社で負担して融資を実行します」と約束します。

この場合の4千万円が最低成立金額です。

つまり、最低これだけ集まれば案件を実行しますよというラインのことです。

貸付金利

ソーシャルレンディングでは投資家から集めたお金を企業などに貸し、得られた利益を投資家に分配します。

例えば、企業に7%で貸し、ソシャレン業者が利益を2%取り、5%を投資家に分配します。

ソーシャルレンディングの貸付金利の説明図

企業に貸す際の金利(上図の7%)が貸付金利です。

上場企業系

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで「上場企業系の業者」とは、業者自身やその親会社などが上場企業である業者を指します。

上場企業は信用力が高いことから、上場企業系の業者が運営するソシャレン、不動産クラファンは信頼性、安全性が高いと多くの投資家に認識されています。

ただし、「上場企業系=100%安全」とは限らないので注意が必要です。

運用と運用期間

不動産クラウドファンディングにおいて運用とは、投資家から集めた資金で取得した不動産を、賃貸したり売却したりすることで利益を生み出すことをいいます。

運用を行う期間は案件ごとにあらかじめ決められており、これを運用期間といいます。

マスターリース契約

不動産クラウドファンディングでは投資家の資金で不動産クラファン業者が物件を取得し、入居者から家賃を得ます。

しかし、入居者が見つからなければ家賃が入らず、投資家が分配金を得られなくなります。

そこで、不動産クラファン業者が不動産業者と次のような契約を結びます。

  1. 不動産クラファン業者が不動産業者に部屋を貸す
  2. 不動産業者が入居者に部屋を貸す
  3. 入居者が見つからなくても不動産業者は毎月の家賃を不動産クラファン業者に払う

マスターリース

これがマスターリース契約です。

マスターリース契約により投資家は入居者が見つからないリスクから隔離され、投資の安全性が向上します。

部分当選

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集には、早い者勝ちの先着方式の他に、応募した人の中から投資できる人を抽選で決める抽選方式があります。

抽選方式では、50万円で応募して当選したら50万円投資できるのが基本です。

しかし、50万円の内、30万円分だけ当選する(=30万円だけ投資できる)こともあります。

これが部分当選です。

当選者の最後の1人が残額を割り当てられて部分当選になる場合の他、多くの人を当選にするために業者が全員を部分当選にする場合などがあります。

借り手企業

ソーシャルレンディングでは投資家から集めたお金を、ソシャレン業者が企業に貸します。

投資家のお金を借りるのが借り手企業です。

ソーシャルレンディングの仕組み

そして、借り手企業が支払う利息が、投資家が受け取る分配金となります。

一方で、借り手企業が倒産したり返済不能になると、投資家のお金が戻ってこないことも。

ソーシャルレンディングのリスク

ですので、ちゃんと返済できるのか?ソーシャルレンディングでは借り手企業の見極めが非常に重要です。

満室賃料

満室賃料とは、その物件が満室の場合に得られる想定賃料のことです。

全4室の1棟アパートで、各部屋の賃料が以下の場合、

  • 101号室:4.5万円
  • 102号室:4.5万円
  • 201号室:5.5万円
  • 202号室:5.5万円

満室賃料は月間20万円、年間240万円です。

空室リスク

空室リスクとは投資対象物件に入居者がつかず、空室で家賃収入を得られなくなるリスクです。

匿名組合型と任意組合型

不動産クラウドファンディングを含む不動産特定共同事業は、主に匿名組合型と任意組合型に分かれます。

主な違いは一般に下表の通りです。

匿名組合型 タイプ 任意組合型
匿名組合契約 契約 任意組合契約
なし 物件の所有権 あり
少なめ 最低出資額 多め
短め 運用期間 長め
有限責任 責任 無限責任
雑所得 所得区分 不動産所得

物件が倒壊して隣接する建物に被害が及んだ場合、任意組合型では出資額を超えて賠償責任が発生します。

匿名組合型の場合は責任範囲は出資額が上限であり、最悪でも全損で済みます。

任意組合型は所得区分が不動産所得で有利なため、相続など節税対策に使われることが多いです。

不動産クラファンではほとんどの案件が匿名組合型です。

不動産特定共同事業

不動産特定共同事業は次のような事業です。

  1. 複数の投資家から出資を受け
  2. 集まった資金で不動産を取得、運用し
  3. 得られた利益を投資家に分配する

多くの場合、1億円の1棟マンションを100口の持ち分に分割し、1口100万円で販売するといった、不動産小口化商品の形を取ります。

不動産特定共同事業のうち、募集などをインターネットを使って行うのが不動産クラウドファンディングです。

不動産小口化商品

不動産小口化商品は不動産を小口の持分に分割して販売する不動産投資商品です。

例えば、1億円の1棟マンションを1口100万円の持分100口に分割し、1口単位で販売します。

仮にこのマンションで1,000万円の利益が出た場合、1口投資した人は10万円、5口投資した人は50万円を得るイメージです。

不動産クラファンの場合、持分には利益の分配を受ける権利が含まれますが、物件の所有権は含まれません。

 

デポジット口座

デポジット口座とは業者内で投資家ごとに設置されるお財布のようなものです。

デポジット口座方式の業者では、投資家は事前に銀行から業者にお金を振り込み、そのお金は業者内のデポジット口座で保管されます。

デポジット口座

そして、デポジット口座のお金で案件に投資します。

また、分配金や償還された元本はデポジット口座で保管され、投資家が必要なときに出金申請し、自分の銀行口座に引き出します。

デポジット口座

 

売却リスク

不動産において、物件が予定通りの価格で売却できない、もしくは、売却そのものができない可能性を売却リスクといいます。

売却リスクが現実化すると、投資家には次のような不利益が生じる場合があります。

  • 分配金が予定額を下回る
  • 分配を受けられない
  • 元本の一部が戻ってこない
  • 元本のすべてが戻ってこない

流動性

不動産において、売買のしやすさや、現金化のしやすさを流動性といいます。

都心の一等地など需要が高く売りやすい物件は「流動性が高い」、逆に農村の空き家など需要が低く売りにくい物件は「流動性が低い」です。

譲渡

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで自分の出資持分(利益の分配や元本の償還を受ける権利)を、第三者に譲り渡すことを譲渡といいます。

例えば、〇〇FUNDINGで10万円投資し、それを第三者(〇〇FUNDINGを含む)に10万円(もしくはそれ以外の金額)で買い取ってもらうイメージです。

入金と出金

投資するお金をソシャレン、クラファン業者の銀行口座に振り込むことを入金といいます。

運用が終わったお金が業者から投資家の銀行口座に振り込まれることを出金といいます。

元本

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、投資家が出資(投資)したお金のことを元本といいます。

リフォームとリノベーション

リフォーム、リノベーションともに、住宅の改修や改築を指します。

両者の違いはリフォームは「元の状態に戻す」ことであり、例えば壁の張替えや外壁の塗替えはリフォームです。

対して、リノベーションはリフォームよりも大がかりな改修、改築を行うことで「住宅の機能や価値を高める」ことを指します。

例えば、床暖房の新設や、壁を撤去して広々としたLDKへの間取りの変更はリノベーションです。

リフォームが老朽化で800万円に下がった物件の価値を元の1,000万円に戻すのに対し、リノベーションでは機能を付加して1,200万円に高めるイメージです。

分配と分配金

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、運用で得られた利益を投資家に支払うことを分配といいます。

また、支払われる利益を分配金と呼びます。

案件

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、募集される1つ1つの投資商品のことを案件と呼びます。

この用語は次のように使われます。

  • 〇〇業者から新しい案件が出た
  • 今度の案件は利回りが高い
  • 先週は△△案件に10万円投資した
  • □□業者は先月は3案件募集があった
  • ◇◇案件に応募したが抽選で落選した

すいません、上手く説明できなくて。

区分マンション

マンションを部屋単位で購入し投資する場合、「区分マンションに投資する」といった表現をします。

対して、1棟単位で購入、投資する場合は「1棟マンションに投資する」といいます。

独立した部屋1つ1つが区分マンションであり、面積や間取りを問いません。

ワンルームでも4LDKでも区分マンションです。

大島てる

大島てるは全国の事故物件情報を掲載するウェブサイト、及び、そのサイトを運営する会社の名称です。

先着方式と抽選方式

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集方式は2つあります。

一つは募集開始と同時によ~いどんで早い者勝ちで投資できる人が決まる先着方式です。

もう一つは募集期間中に応募した人の中から抽選で投資できる人を決める抽選方式です。

成立前書面

成立前書面(契約成立前書面、契約締結前交付書面)は、ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで案件に応募する前に確認する書類です。

確認することで応募できるようになります。

成立前書面の確認画面

案件の詳細情報や契約内容などが書かれており、契約書に相当するものだと考えてください。

多くの業者で募集開始前から確認が可能です。

サイトに書かれていない情報も多いので、事前に必ず確認することを強くおすすめします。

モニタリング

ソーシャルレンディングにおいてモニタリングとは、借り手が融資契約を守れるか、ソシャレン業者が監視することをいいます。

業者によって異なりますが具体的な作業としては、定期的な借り手企業の訪問、経営者などへのヒアリング、財務書類のチェックなどがあります。

定期的にモニタリングを行うことで借り手の異常などを早期に察知し、貸し倒れを防ぐことができます。

このため、業者のモニタリングの実施とその精度は投資家にとって重要です。

あと入金と事前入金

投資するお金を業者に入金する方法は2つあります。

一つは先着や抽選の結果、投資できることが決まってから業者の口座に振り込むあと入金方式です。

もう一つは募集開始前に業者のデポジット口座への入金が必要な事前入金方式です。

デポジット口座

デポジット口座のお金は応募した案件への出資に充当されます。

ただし、抽選に落選などで投資できなくなると、入金したお金がデポジット口座で寝ることになります。

さらに、このお金を自分の口座に出金する際の振込手数料が投資家負担の業者もあります。

投資家にとってはあと入金の方が有利です。

 

早期償還

ソーシャルレンディングで借り手が予定より早く返済したり、不動産クラウドファンディングで物件が予定より早く売れることがあります。

そういった理由で案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に返済できる借り手、売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損(元本割れ)とは投資したお金の一部、または、すべてが戻ってこなくなることです。

例えば、不動産クラウドファンディングで2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなった、ソーシャルレンディングで借り手企業が倒産したなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

インカムゲイン型の案件では、最初から自社買取の予定で案件を組成することもあります。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円のマンションを取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%
合計 3,000万円

そして、劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

右田さん
右田さん

数字が大きいほど安全だよ。

なぜ高いほど安全なのか?

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が利払いや元本の返済をすることや、連帯保証人が借り手に代わってそれらを行うことが債務履行にあたります。

逆に、借り手が経営悪化などに至り、利払いや元本返済をしない(できなくなる)ことが債務不履行です。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで分配金の支払いや元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。