OwnersBookの抽選方式第2号案件の募集が終わりました。
率直に言って、ソーシャルレンディング投資家の不満はかなり高まっているのではないでしょうか?
抽選方式の問題点と今後の展望を考えます。

みんなの不満ときっと同じだよ!

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抽選方式第2号案件の応募状況と当選結果
まず、抽選方式第2号案件の概況です。
案件の概要
案件の概要は以下の通りです。
募集総額 | 2,690万円 |
---|---|
利回り | 4.0% |
運用期間 | 13ヶ月 |
LTV | 77.5% |
募集方式 | 抽選方式 |

久々に運用期間が短めの案件で投資しかかったのですが…
応募状況
応募は2019年8月21日10時に締め切られ、応募状況は以下のようになりました。
募集総額 | 2,690万円 |
---|---|
応募額 | 3億852万円 |
応募者数 | 2,016人 |
競争率(金額ベース) | 11.5倍 |
僕は競争率は10倍と予想していたのですが、それを上回る11.5倍でした。

クジ運がズバ抜けて悪い僕が応募しなかったのは言うまでもありません!
抽選結果
抽選は即日行われ、結果は以下の通りでした。
応募者数 | 2,016人 |
---|---|
当選者数 | 161人 |
競争率(人数ベース) | 12.5倍 |
人数ベースの競争率はさらに高い12.5倍。
実に1,855人が落選するという死屍累々の惨状となったのです。
抽選方式第2号案件の期待値は139円
今回の案件ですが、よほどクジ運が良い人を除いて最初から敗北確実な勝負でした。

文系人間の僕が数字で説明します!
当選した場合に得られる利益
今回の当選者の平均投資額は167,080円です。
募集総額 | 当選者数 | 平均投資額 |
---|---|---|
2,690万円 | 161人 | 167,080円 |
利回り4%、運用期間13ヶ月ですので、得られる分配金は7,240円です。
- 167,080円×4%÷12ヶ月×13ヶ月=7,240円
ここから所得税と住民税が引かれますので、仮に所得税率10%として当選者が受け取る税引き後の分配金は5,792円です。
分配金 | 7,240円 |
---|---|
所得税(10%) | ▲724円 |
住民税(10%) | ▲724円 |
税引き後手取り | 5,792円 |
これをデポジット口座から引き出すには324円の出金手数料がかかりますので、最終的な当選者の儲けは5,468円となります。
- 5,792円-324円=5,468円
落選した場合に生ずる損失
一方の落選した場合に生ずる損失です。
抽選方式の案件に応募するには、事前にデポジット口座への入金が必要です。
しかし、大半の人は楽天銀行などを使って送金手数料無料で入金しているでしょう。
ですので入金は事実上無料ですが、落選して出金する場合、OwnersBookでは324円の出金手数料がかかります。
したがって、落選した場合に生ずる損失は324円です。
今回の案件の期待値
今回は応募者2,016人に対して当選者は161人でしたので、当選する確率は8%、落選する確率は92%です。
- 161人÷2,016人×100=7.98%
以上より、今回の抽選に参加して得られる儲けの期待値は139円です。
損益(X) | 確率(P) | X×P | |
---|---|---|---|
当選した場合 | 5,468円 | 8% | 437円 |
落選した場合 | ▲324円 | 92% | ▲298円 |
期待値 | 139円 |
期待値139円の抽選に参加したみなさん、お疲れさまでした。(棒読み)
OwnersBookに期待したい対応策
落選する可能性が圧倒的に高く、デポジット口座に資金を眠らせるか、出金手数料を払って引き出すしかない。
条件が悪いOwnersBookの抽選方式に期待したい対応策があるにはあるのですが…

対応策に期待できるかを考えるよ!
後入金がムリなら出金手数料免除
他のブロガー諸氏も指摘していますが、根本的な解決策は後入金方式の導入です。
しかし、今までサーバー増強に手を付けてこなかったOwnersBookが、システム変更でコストがかかる後入金方式を導入することは期待薄でしょう。
となると、次に期待したいのは落選者への出金手数料の免除です。
たかが324円ですが、落選した挙げ句に出金手数料まで取られる。気持ちの問題です。
せめて落選者について、抽選方式への応募のために入金した分の出金は手数料免除となると、投資家もそれなりの納得感を持てるでしょう。
今回の出金手数料免除はムリ
では、果たしてそれは可能か?
今回の応募者は2,016人、当選者は161人でしたので落選者は1,855人です。
したがって、出金無料に伴うOwnersBookのコストは601,020円です。
- 1,855人×324円=601,020円
これに対して今回の募集額は2,690万円でしたので、仮にOwnersBookの手数料率が2%だとすると、OwnersBookの売上は538,000円です。
- 2,690万円×2%=538,000円
赤字になってしまうので出金無料は難しそうです。
大型案件だけ抽選方式にしては?
では、募集額が1億円を超えるような大型案件だけ抽選方式にすればどうか?
そうすれば、落選者が減り出金無料のコストが下がり、逆にOwnersBookの売上は増えます。
OwnersBookが利益を出した状態で、出金無料を実現できるかもしれません。
しかし、その可能性は低いでしょ。
今後はすべて抽選方式の可能性も
OwnersBookでは去年からサーバーダウンが頻発していましたが、サーバー増強という根本対策をずっとしてきませんでした。
そして、募集時間非公開という投資家に負担をかける方法で、サーバーダウン問題をかわしてきた。
それが、前回初めて抽選方式を導入したら上手くいった。
それで、募集額が少ないと落選者が大量発生すると分かっていたのに、上手くいった抽選方式で今回の募集を行ったのではないでしょうか?
もしそうであれば、今後は募集額の多寡に関わらず、抽選方式で募集を行う可能性があります。
OwnersBookへの失望感
抽選方式で先入金はOwnersBookだけ
抽選方式を採用している業者の中で先入金なのはOwnersBookだけです。
それはつまり、OwnersBookの抽選方式に参加する場合は落選によって
- デポジット口座に資金が眠る
- 出金手数料がかかる
のどちらかを受け入れなければならない。
それがイヤならばOwnersBookの抽選方式には参加できないということです。
大人気ゆえに期待できない
僕としては、後入金OK、それがダメならば落選者の出金無料をお願いしたいところなのですが。
そういった投資家の期待に応えなくても大人気なのが今のOwnersBookです。
改善を期待するのはかなり難しいのではないでしょうか。

OwnersBookへの信頼感がかなり下がってきています…
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