当ブログは広告を含みます

Funds(ファンズ)の分配日|分配金がいつ支払われるか実例で

左野くん
左野くん

Fundsの分配日っていつ?

右田さん
右田さん

分配金の金額ってどうやって出してるの?

Fundsの分配金はいつどれくらいもらえるのか。

ちゃんと知っておきたいですよね?

そこで、Fundsでこれまでに何度も投資してきた僕が、

  • Fundsの分配日
  • 分配金の計算方法
  • 分配の注意点

を解説します。

僕が実際に投資した案件を例に、受け取った金額や入金の画像なども公開します。

これからFundsで投資をする方は、ぜひ参考にしてください。

タロウさん
タロウさん

それではさっそく解説します!

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に2億円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

Fundsの分配日

分配日とはFundsから投資家に分配金(利益)が支払われる日です。

まずはこの分配日から解説します。

分配は3カ月ごと

Fundsでは基本的に3カ月ごとに分配が行われます。

仮に運用期間が12カ月であれば、3カ月ごとの4回に分けて分配金が支払われます。

ただし、下記のように満期一括払いの案件も例外的にあります。

募集時期 案件 実質的借り手 分配方法
2019年1月 LENDY1号 LENDY 満期一括
2019年4月 MIJAS1号 明豊プロパティーズ 満期一括
2020年1月 EL FARO1号 明豊プロパティーズ 満期一括
2020年2月 ムゲン1号 ムゲン 満期一括
2020年3月 EL FARO2号 明豊プロパティーズ 満期一括
タロウさん
タロウさん

満期一括では運用がすべて終わってから、まとめて分配金が支払われます!

分配日は3カ月ごとの最終営業日以前

Fundsの分配日は以下の通りです。

3カ月ごとに分配の場合

原則として3カ月ごとに、各月の最終営業日までに分配されます。

  • 第1回:契約締結月から3カ月後の月の最終営業日以前
  • 第2回以降:前回から3カ月後の月の最終営業日以前
  • 最終回:運用が終わった翌月の最終営業日以前
左野くん
左野くん

2月末の次のは5月末、その次は8月末みたいな感じか。

満期一括分配の場合

満期一括の場合は運用終了の翌月末以前です。

  • 運用が終わった翌月の最終営業日以前
右田さん
右田さん

満期は分かるんだけど3カ月ごとの初回がよく分からないな。

やっぱり分かりにくいですよね?

では、僕が実際に投資した案件を例に見てみましょう。

分配日の実例

こちらの案件です。

  • 案件名:あんばいファンド1号
  • 募集期間:2019年6月6日~13日
  • 運用期間:2019年6月20日~2020年2月29日

第1回の分配日の決め方

まず、第1回の分配日の決め方です。

  • 第1回:契約締結月から3カ月後の月の最終営業日以前

「契約締結」とは投資家が匿名組合契約を締結することを指します。

契約を締結するのは基本的に「募集期間終了から2営業日目」です。

この案件では募集期間は6月13日まででしたので、契約締結は6月17日です。

ですので「契約締結月」は6月ということになります。

そこから「3カ月後の月の最終営業日以前」ですので、第1回の分配日は9月30日以前です。

左野くん
左野くん

めんどくせぇ~!

タロウさん
タロウさん

激しすぎるほど激しく同意します!

第2回以降の分配日の決め方

次は第2回以降です。

  • 第2回以降:前回から3カ月後の月の最終営業日以前

前回、つまり第1回は9月30日以前でした。

その3カ月後の月の最終営業日以前ですので、第2回の分配日は12月31日以前です。

最終回の分配日の決め方

そして最終回です。

  • 最終回:運用が終わった翌月の最終営業日以前

この案件の運用期間は2020年2月29日まででした。

その翌月末までですから、最終第3回の分配日は3月31日以前です。

右田さん
右田さん

第1回以外はそこまで面倒じゃないね。

分配日の日付は25日

以上より分配日は以下の通りです。

  • 第1回:2019年9月の最終営業日以前
  • 第2回:2019年12月の最終営業日以前
  • 第3回:2020年3月の最終営業日以前

そして、実際の分配日は次のようになりました。

  • 第1回:2019年9月25日
  • 第2回:2019年12月25日
  • 第3回:2020年3月25日

これまでの実績から見ると、分配日の日付は25日になることが多いです。

左野くん
左野くん

月末の最終営業日みたいにビシッと決まってるわけじゃないんだね。

その通りです。

そこで、ビシッと決まった分配日の確認方法を紹介します。

分配日の確認方法

Fundsの分配日は以下の方法で確認できます。

1.Fundsにログインする

Fundsのサイトでログインします。

2.ファンドページを開く

「ファンド」をタップします。

3.確認したい案件を選ぶ

分配日を確認したい案件を選んでタップします。

4.分配予定表で確認する

分配予定表で分配日を確認します。

右田さん
右田さん

この予定表に第1回から最終回まですべて書かれてるの?

タロウさん
タロウさん

全部ビシッと書かれています!

Fundsの分配金の計算方法

次にFundsの分配金の計算の仕方を紹介します。

分配金額は計算しなくても分かる

なお、分配金の金額自体は計算しなくても分かります。

さきほどの分配予定表に書かれているからです。

Fundsの分配金の計算方法はややこしいです。

以下は面倒でも良いから計算方法を知りたいという方だけ読んでください。

タロウさん
タロウさん

金額を知るだけなら分配予定表チェックで十分です!

分配金の計算期間

Fundsでは運用期間をいくつかの計算期間に分けます。

そして、計算期間が終わるたびに、その計算期間の分の分配金が支払われます。

左野くん
左野くん

第1期が終わったら第1期の分の分配金をもらえると。

右田さん
右田さん

そして、第2期が終わったら第2期の分か。

分配金の金額は計算期間の長さによって変わります。

そこでまず、計算期間の決め方を説明します。

正確には「計算期間は決算期を分けたもの」です。ただ、分配金を算出する上では運用期間を分けたと考えた方が分かりやすいため、ここでは上記の表現にしています。

計算期間の決め方

計算期間は次のように決まります。

  • 第1期
    • 開始日:運用期間の開始日
    • 終了日:契約締結月の翌々月の最終日
  • 第2期以降
    • 開始日:前期の終了日の翌日
    • 終了日:開始日の翌々月の最終日
  • 最終期
    • 開始日:前期の終了日の翌日
    • 終了日:運用期間の終了日
左野くん
左野くん

ちょっと分かりにくい…

ですよね。笑

さきほどの案件を例に説明しましょう。

  • 案件名:あんばいファンド1号
  • 募集期間:2019年6月6日~13日
  • 運用期間:2019年6月20日~2020年2月29日
正確には第1期の開始日は契約締結日です。ただ、実際の計算では開始日を運用期間の初日として算出するため、ここでは上記の表現にしています。

第1期の計算期間

まず第1期の計算期間です。

  • 第1期
    • 開始日:運用期間の開始日
    • 終了日:契約締結月の翌々月の最終日

開始日は運用期間の初日ですから2019年6月20日です。

そして終了日ですが、さきほど説明したとおり契約締結月は6月です。

終了日はその翌々月の最終日ですので8月31日です。

  • 第1期
    • 開始日:2019年6月20日
    • 終了日:2019年8月31日

第2期の計算期間

さきほど書いた通り、第2期以降の決め方はこうでした。

  • 第2期以降
    • 開始日:前期の終了日の翌日
    • 終了日:開始日の翌々月の最終日

したがって、第2期以降の計算期間は次のようになります。

  • 第2期
    • 開始日:2019年9月1日
    • 終了日:2019年11月30日

最終期の計算期間

最終期の決め方は

  • 最終期
    • 開始日:前期の終了日の翌日
    • 終了日:運用期間の終了日

ですので、最終期=第3期は次のようになります。

  • 第3期
    • 開始日:2019年12月1日
    • 終了日:2020年2月29日
右田さん
右田さん

ゆっくり落ち着いて考えれば分かるね。

分配金の計算方法

それでは本題である分配金の計算方法です。

分配金は次のように計算します。

  1. 各計算期間ごとに
  2. 実際の日数で日割り計算し
  3. 1円未満の端数は切り捨て

それでは実際に計算してみましょう。

僕はこの案件に30万円投資しました。

  • 案件名:あんばいファンド1号
  • 利回り:3.5%
  • 投資額:30万円

まず第1期です。

  • 第1期:72日間
    • 開始日:2019年6月20日
    • 終了日:2019年8月31日
  • 分配金:30万円×3.5%÷365日×72日=2,071円

第1期の分配金は2,071円です。

同様に計算すると第2期、第3期は次のようになります。

  • 第2期:91日間
    • 開始日:2019年9月1日
    • 終了日:2019年11月30日
  • 分配金:30万円×3.5%÷365日×91日=2,617円
  • 第3期:91日間
    • 開始日:2019年12月1日
    • 終了日:2020年2月29日
  • 分配金:30万円×3.5%÷365日×91日=2,617円

以上をまとめますと、分配金の金額は以下の通りです。

  • 第1期:2,071円
  • 第2期:2,617円
  • 第3期:2,617円
  • 合計:7,305円
左野くん
左野くん

面倒だけど計算の仕組み自体は単純だね。

分配金の調整

ただし、分配金は調整されることがあります。

さきほどの分配金ですが、実際には次のように分配されました。

計算期間 計算上 実際
第1期 2,071円 2,071円
第2期 2,617円 2,618円
第3期 2,617円 2,617円
合計 7,305円 7,306円
右田さん
右田さん

第2期が1円増えてる!

左野くん
左野くん

それで合計が1円増えてるよ。なんで?

原因は運用期間トータルで分配金を計算した場合との誤差です。

分配金の誤差を調整する

今回の案件では運用期間全体の日数は254日でした。

これをもとに計算すると分配金は7,306円になります。

  • 運用期間全体:254日間
    • 開始日:2019年6月20日
    • 終了日:2020年2月29日
  • 分配金:30万円×3.5%÷365日×254日=7,306円

しかし、計算期間ごとに出した分配金の合計額は7,305円です。

  • 第1期:2,071円
  • 第2期:2,617円
  • 第3期:2,617円
  • 合計:7,305円

この1円の誤差を解消するために、第2期の分配金を1円増やしたということです。

  • 第1期:2,071円
  • 第2期:2,617円 → 2,618円
  • 第3期:2,617円
  • 合計:7,305円 → 7,306円

このようにFundsでは分配金の調整が行われることがあります。

タロウさん
タロウさん

ここまで分配金の計算方法でした。!

源泉徴収税の算出

ところで、分配金は全額が投資家に支払われるのではありません。

Fundsでは分配金から以下の源泉徴収税が差し引かれます。

  • 所得税:20%
  • 復興特別所得税:0.42%

今回の例ですと源泉徴収税の金額は以下の通りです。(端数切捨て)

  • 第1期:2,071円×20.42%=422円
  • 第2期:2,618円×20.42%=534円
  • 第3期:2,617円×20.42%=534円
右田さん
右田さん

この源泉徴収税の分ってFundsがもらうの?

タロウさん
タロウさん

Fundsが僕たちの代わりに税務署に納めます!

受取額の確定

以上より投資家に実際に支払われる金額は以下のようになりました。

計算期間 分配金 源泉税 支払額
第1期 2,071円 422円 1,649円
第2期 2,618円 534円 2,084円
第3期 2,617円 534円 2,083円
合計 7,306円 1,490円 5,816円

そしてその通りの金額で支払いが行われています。

左野くん
左野くん

ちゃんと払ってくれるんだ。

タロウさん
タロウさん

当然っしょ!

Fundsの分配の注意点

Fundsの分配について注意点が数点あります。

分配日が決まるのは運用開始直前

分配日の確認方法のところで「分配予定表で確認する」と書きました。

ですが、Fundsでは分配日が決まるのは運用開始直前です。

このため、運用開始直前までは分配予定表に分配日は表示されません。

応募の時点では具体的な分配日は分かりませんので注意してください。

右田さん
右田さん

最初の方の説明でだいたいの日程は分かるから問題ないよ。

分配日が早まる場合がある

Fundsでは分配日が早まる場合があります。

下記の案件では運用期間は2019年12月31日までの予定でした。

ところが、借り手が予定より早くお金を返したため、運用が2019年6月30日で終了しました。

運用期間
予定 2019年4月24日~12月31日(8カ月間)
実績 2019年4月24日~6月30日(2カ月間)

この結果、分配日が当初予定の2020年1月24日から2019年7月25日に前倒しになりました。

分配日 分配金
予定 2020年1月24日 6,876円
実績 2019年7月25日 1,835円

また、運用期間が短くなったため、分配金も当初予定の3分の1以下になっています。

左野くん
左野くん

儲けが3分の1はダメージ大きいね。

タロウさん
タロウさん

貸し倒れになるよりマシですし、別の案件に再投資すれば良いと割り切っています!

分配金の出金手数料

Fundsでは分配金と投資元本はFunds内のデポジット口座に入金されます。

デポジット口座の中のお金を自分の銀行口座に引き出すには出金手続きが必要です。

この出金手続きの手数料は無料です。

タロウさん
タロウさん

自分の銀行口座に無料で引き出せます!

Fundsの分配日のまとめ

最後にFundsの分配日の要点をまとめます。

  1. Fundsの分配日
    • 分配は3カ月ごと
    • 初回:契約締結月から3カ月後の25日前後
    • 以降:前回から3カ月後の25日前後
    • 最終:運用終了翌月の25日前後
    • サイト内の分配予定表で確認できる
  2. 分配金の計算方法
    • 計算期間ごとに日割りで計算
    • 端数は切り捨て
    • 調整される場合がある
    • 源泉徴収税20.42%が差し引かれる
  3. 分配の注意点
    • 分配日が決まるのは運用開始直前
    • 分配日が早まる場合がある
    • 出金手数料は無料

Fundsは借り手が返済不能にならない限り分配金が支払われますし、投資したお金も戻ってきます。

僕が今までにFundsで投資した分についても問題は起こっていません。

Fundsについて詳しく見てみる

タロウさん
タロウさん

以上、Fundsの分配日についてでした!

コメント

上場企業系

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで「上場企業系」とは、運営会社やその親会社が上場企業であることを指します。

上場企業は信用力が高いことから、上場企業系の業者が運営するソシャレン、不動産クラファンは信頼性、安全性が高いと考える投資家が多いです。

ただし、「上場企業系=100%安全」とは限らないので注意が必要です。

貸付金利

ソーシャルレンディングでは投資家から集めたお金を企業などに貸し、得られた利益を投資家に分配します。

例えば、企業に7%で貸し、ソシャレン業者が利益を2%取り、5%を投資家に分配します。

ソーシャルレンディングの貸付金利の説明図

企業に貸す際の金利(上図の7%)が貸付金利です。

上場企業系

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで「上場企業系」とは、運営会社やその親会社が上場企業であることを指します。

上場企業は信用力が高いことから、上場企業系の業者が運営するソシャレン、不動産クラファンは信頼性、安全性が高いと考える投資家が多いです。

ただし、「上場企業系=100%安全」とは限らないので注意が必要です。

運用と運用期間

不動産クラウドファンディングにおいて運用とは、投資家から集めた資金で取得した不動産を、賃貸したり売却したりすることで利益を生み出すことをいいます。

運用を行う期間は案件ごとにあらかじめ決められており、これを運用期間といいます。

マスターリース契約

不動産クラウドファンディングでは投資家の資金で不動産クラファン業者が物件を取得し、入居者から家賃を得ます。

しかし、入居者が見つからなければ家賃が入らず、投資家が分配金を得られなくなります。

そこで、不動産クラファン業者が不動産業者と次のような契約を結びます。

  1. 不動産クラファン業者が不動産業者に部屋を貸す
  2. 不動産業者が入居者に部屋を貸す
  3. 入居者が見つからなくても不動産業者は毎月の家賃を不動産クラファン業者に払う

マスターリース

これがマスターリース契約です。

マスターリース契約により投資家は入居者が見つからないリスクから隔離され、投資の安全性が向上します。

部分当選

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集には、早い者勝ちの先着方式の他に、応募した人の中から投資できる人を抽選で決める抽選方式があります。

抽選方式では、50万円で応募して当選したら50万円投資できるのが基本です。

しかし、50万円の内、30万円分だけ当選する(=30万円だけ投資できる)こともあります。

これが部分当選です。

当選者の最後の1人が残額を割り当てられて部分当選になる場合の他、多くの人を当選にするために業者が全員を部分当選にする場合などがあります。

借り手企業

ソーシャルレンディングでは投資家から集めたお金を、ソシャレン業者が企業に貸します。

ソーシャルレンディングの仕組み

案件の募集で集められた投資家のお金を借りるのが借り手企業です。

借り手企業が倒産したり返済不能になると、投資家のお金が戻ってこない場合があります。

ソーシャルレンディングのリスク

ですので、ちゃんと返済できるのか?ソーシャルレンディングでは借り手企業の見極めが非常に重要です。

満室賃料

満室賃料とは、その物件が満室の場合に得られる想定賃料のことです。

全4室の1棟アパートで、各部屋の賃料が以下の場合、

  • 101号室:4.5万円
  • 102号室:4.5万円
  • 201号室:5.5万円
  • 202号室:5.5万円

満室賃料は月間20万円、年間240万円です。

空室リスク

空室リスクとは投資対象物件に入居者がつかず、空室で家賃収入を得られなくなるリスクです。

匿名組合型と任意組合型

不動産クラウドファンディングを含む不動産特定共同事業は、主に匿名組合型と任意組合型に分かれます。

主な違いは一般に下表の通りです。

匿名組合型 タイプ 任意組合型
匿名組合契約 契約 任意組合契約
なし 物件の所有権 あり
少なめ 最低出資額 多め
短め 運用期間 長め
有限責任 責任 無限責任
雑所得 所得区分 不動産所得

物件が倒壊して隣接する建物に被害が及んだ場合、任意組合型では出資額を超えて賠償責任が発生します。

匿名組合型の場合は責任範囲は出資額が上限であり、最悪でも全損で済みます。

任意組合型は所得区分が不動産所得で有利なため、相続など節税対策に使われることが多いです。

不動産クラファンではほとんどの案件が匿名組合型です。

不動産特定共同事業

不動産特定共同事業は次のような事業です。

  1. 複数の投資家から出資を受け
  2. 集まった資金で不動産を取得、運用し
  3. 得られた利益を投資家に分配する

多くの場合、1億円の1棟マンションを100口の持ち分に分割し、1口100万円で販売するといった、不動産小口化商品の形を取ります。

不動産特定共同事業のうち、募集などをインターネットを使って行うのが不動産クラウドファンディングです。

不動産小口化商品

不動産小口化商品は不動産を小口の持分に分割して販売する不動産投資商品です。

例えば、1億円の1棟マンションを1口100万円の持分100口に分割し、1口単位で販売します。

仮にこのマンションで1,000万円の利益が出た場合、1口投資した人は10万円、5口投資した人は50万円を得るイメージです。

不動産クラファンの場合、持分には利益の分配を受ける権利が含まれますが、物件の所有権は含まれません。

 

デポジット口座

デポジット口座とは業者内で投資家ごとに設置されるお財布のようなものです。

デポジット口座方式の業者では、投資家は事前に銀行から業者にお金を振り込み、そのお金は業者内のデポジット口座で保管されます。

デポジット口座

そして、デポジット口座のお金で案件に投資します。

また、分配金や償還された元本はデポジット口座で保管され、投資家が必要なときに出金申請し、自分の銀行口座に引き出します。

デポジット口座

 

売却リスク

不動産において、物件が予定通りの価格で売却できない、もしくは、売却そのものができない可能性を売却リスクといいます。

売却リスクが現実化すると、投資家には次のような不利益が生じる場合があります。

  • 分配金が予定額を下回る
  • 分配を受けられない
  • 元本の一部が戻ってこない
  • 元本のすべてが戻ってこない

流動性

不動産において、売買のしやすさや、現金化のしやすさを流動性といいます。

都心の一等地など需要が高く売りやすい物件は「流動性が高い」、逆に農村の空き家など需要が低く売りにくい物件は「流動性が低い」です。

譲渡

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングで自分の出資持分(利益の分配や元本の償還を受ける権利)を、第三者に譲り渡すことを譲渡といいます。

例えば、〇〇FUNDINGで10万円投資し、それを第三者(〇〇FUNDINGを含む)に10万円(もしくはそれ以外の金額)で買い取ってもらうイメージです。

入金と出金

投資するお金をソシャレン、クラファン業者の銀行口座に振り込むことを入金といいます。

運用が終わったお金が業者から投資家の銀行口座に振り込まれることを出金といいます。

元本

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、投資家が出資(投資)したお金のことを元本といいます。

リフォームとリノベーション

リフォーム、リノベーションともに、住宅の改修や改築を指します。

両者の違いはリフォームは「元の状態に戻す」ことであり、例えば壁の張替えや外壁の塗替えはリフォームです。

対して、リノベーションはリフォームよりも大がかりな改修、改築を行うことで「住宅の機能や価値を高める」ことを指します。

例えば、床暖房の新設や、壁を撤去して広々としたLDKへの間取りの変更はリノベーションです。

リフォームが老朽化で800万円に下がった物件の価値を元の1,000万円に戻すのに対し、リノベーションでは機能を付加して1,200万円に高めるイメージです。

分配と分配金

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、運用で得られた利益を投資家に支払うことを分配といいます。

また、支払われる利益を分配金と呼びます。

案件

ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで、募集される1つ1つの投資商品のことを案件と呼びます。

この用語は次のように使われます。

  • 〇〇業者から新しい案件が出た
  • 今度の案件は利回りが高い
  • 先週は△△案件に10万円投資した
  • □□業者は先月は3案件募集があった
  • ◇◇案件に応募したが抽選で落選した

すいません、上手く説明できなくて。

区分マンション

マンションを部屋単位で購入し投資する場合、「区分マンションに投資する」といった表現をします。

対して、1棟単位で購入、投資する場合は「1棟マンションに投資する」といいます。

独立した部屋1つ1つが区分マンションであり、面積や間取りを問いません。

ワンルームでも4LDKでも区分マンションです。

大島てる

大島てるは全国の事故物件情報を掲載するウェブサイト、及び、そのサイトを運営する会社の名称です。

先着方式と抽選方式

ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの募集方式は2つあります。

一つは募集開始と同時によ~いどんで早い者勝ちで投資できる人が決まる先着方式です。

もう一つは募集期間中に応募した人の中から抽選で投資できる人を決める抽選方式です。

成立前書面

成立前書面(契約成立前書面、契約締結前交付書面)は、ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングで案件に応募する前に確認する書類です。

確認することで応募できるようになります。

成立前書面の確認画面

案件の詳細情報や契約内容などが書かれており、契約書に相当するものだと考えてください。

多くの業者で募集開始前から確認が可能です。

サイトに書かれていない情報も多いので、事前に必ず確認することを強くおすすめします。

モニタリング

ソーシャルレンディングにおいてモニタリングとは、借り手が融資契約を守れるか、ソシャレン業者が監視することをいいます。

業者によって異なりますが具体的な作業としては、定期的な借り手企業の訪問、経営者などへのヒアリング、財務書類のチェックなどがあります。

定期的にモニタリングを行うことで借り手の異常などを早期に察知し、貸し倒れを防ぐことができます。

このため、業者のモニタリングの実施とその精度は投資家にとって重要です。

あと入金と事前入金

投資するお金を業者に入金する方法は2つあります。

一つは先着や抽選の結果、投資できることが決まってから業者の口座に振り込むあと入金方式です。

もう一つは募集開始前に業者のデポジット口座への入金が必要な事前入金方式です。

デポジット口座

デポジット口座のお金は応募した案件への出資に充当されます。

ただし、抽選に落選などで投資できなくなると、入金したお金がデポジット口座で寝ることになります。

さらに、このお金を自分の口座に出金する際の振込手数料が投資家負担の業者もあります。

投資家にとってはあと入金の方が有利です。

 

早期償還

ソーシャルレンディングで借り手が予定より早く返済したり、不動産クラウドファンディングで物件が予定より早く売れることがあります。

そういった理由で案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に返済できる借り手、売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損(元本割れ)とは投資したお金の一部、または、すべてが戻ってこなくなることです。

例えば、不動産クラウドファンディングで2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなった、ソーシャルレンディングで借り手企業が倒産したなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

インカムゲイン型の案件では、最初から自社買取の予定で案件を組成することもあります。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円のマンションを取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%
合計 3,000万円

そして、劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

右田さん
右田さん

数字が大きいほど安全だよ。

なぜ高いほど安全なのか?

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が利払いや元本の返済をすることや、連帯保証人が借り手に代わってそれらを行うことが債務履行にあたります。

逆に、借り手が経営悪化などに至り、利払いや元本返済をしない(できなくなる)ことが債務不履行です。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで分配金の支払いや元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。