当ブログは広告を含みます

A fundingの利回りがトンデモナイことに!まさかの13.5%

地味でまったく目立ちませんが、実は優良業者であるA funding

僕はこれまでに募集された5案件の内の3つに投資しています。

案件 利回り 投資額
2号 西新宿 8.6% 30万円
4号 横浜西区 10% 50万円
5号 品川大崎 6% 50万円

最後に投資した第5号案件が償還されたのですが、利回りがトンデモナイことになっていました!

その原因を解説するとともに、分配金と運用期間との関係について考えます。

タロウさん
タロウさん

A fundingは隠れた優良業者です!

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に1億9千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

利回り6%の予定が13.5%になった!

僕が投資した第5号案件が早期償還のために利回りが倍増しました。

 

A fundingとは?

A fundingはマザーズ上場のアンビションDXが運営する不動産クラファンです。

サービス名 A funding
運営会社 アンビションDXホールディングス
運営開始 2020年1月
最低投資額 1万円
利回り 6~12%
運用期間 6~9カ月

物件を安く仕入れて高く売ることで、平均9%の高利回りを実現しています。

左野くん
左野くん

過去最高は12%だよ。

●公式サイト:A funding

 

当初予定は利回り6%だった

今回取り上げる第5号案件ですが、当初予定の利回りは6%でした。

右田さん
右田さん

4.5%って書いてるけど?

A fundingのサイトに記載されているのは分配利回りです。

運用期間を考慮に入れた年利ではありません。

ですので、9カ月で4.5%を年利に直すと6%になります。

  • 4.5%÷9カ月×12カ月=6%

僕はこの案件に50万円を投資したので、分配金は22,500円になる予定でした。

  • 50万円×6%÷12カ月×9カ月=22,500円
左野くん
左野くん

けっこう大きいね。

 

早期償還になったが

当初予定の運用期間は2021年6月30日から2022年3月31日まででしたが。

運用開始から2カ月後に運用期間の短縮がアナウンスされ、10月29日に物件の売却が完了しました。

  • 6月30日:運用開始
  • 8月30日:売却契約締結の案内
  • 10月29日:売却完了

これにより、9カ月の予定だった運用期間が早期償還で4カ月になったのです。

となると、分配金が9分の4になると思いますよね?

右田さん
右田さん

短くなったら減るよね。

ところが、まったく減らなかったのです。

タロウさん
タロウさん

ビックラ蔵之介です!

 

最終利回りが13.5%に爆上がり

12月21日にA fundingから分配金確定の連絡が来ました。

なんと、分配金は予定通りの22,500円。

その結果、最終利回りは爆上がりの13.5%となったのです。

  • 22,500円÷50万円÷4カ月×12カ月=13.5%
左野くん
左野くん

なんで上がったの?

その理由は分配金の算出方法にあります。

理由は他社とは異なる分配金の算出方法

なぜ、他社では早期償還になると分配金が減るのにA fundingでは減らないのか?

その理由は分配金の算出方法の違いにあります。

 

分配金は運用期間の影響を受ける

ほとんどの不動産クラファン業者の成立前書面で、分配金の算出方法は次のように規定されています。

当該計算期間の末日時点における優先出資者の出資額に当該計算期間の実日数を乗じ365で除し4.5%を乗じた金額に満つるまでの金額を、優先出資割合に応じて優先出資者に帰属させます。

  • 分配金=元本×運用期間×利回り

つまり、分配金は運用期間の影響を受けます

このため、早期償還で運用期間が短くなると、受け取る分配金も減るのです。

右田さん
右田さん

運用期間が半分になると分配金も半分になる。

 

A fundingは運用期間の影響を受けない

これに対し、A fundingの成立前書面では、分配金の算出方法は次のように規定されています。

優先出資者の当初の出資額に4.5%を乗じた金額に満つるまでの金額を、優先出資割合に応じて優先出資者に帰属させます。

  • 分配金=元本×利回り

分配金の算出に運用期間が影響しない

なので、A fundingでは早期償還になっても分配金は減らないのです。

タロウさん
タロウさん

これがA fundingと他社との違いです!

 

売却益の分配に運用期間が影響することの是非

ここで一つ考えたいことがあります。

運用期間が分配金に影響するのは妥当なのでしょうか?

運用益が運用期間の影響を受けるのは分かる

分配金の原資は運用益と売却益とに分けられます。

  • 分配原資=運用益(家賃収入)+売却益

早期償還になると運用期間が短くなり運用益が減る。

その結果、分配金が減る。

分配金の運用益部分が運用期間の影響を受けるのは道理にかなっていると思います。

左野くん
左野くん

しゃあないよね。

売却益が影響を受けるのは妥当なのか?

では、売却益はどうでしょうか?

  • 分配原資=運用益(家賃収入)+売却益

運用期間が12カ月だろうと6カ月だろうと、800万円で仕入れた物件を1,000万円で売れば売却益は200万円です。

運用期間は売却益の多寡に直接的には影響しません

「運用期間が半分になったから投資家の資金の貢献度が半減した」との言い分もあるかもしれませんが。

それを言うなら業者の資金(劣後出資部分)の貢献度も半減してますよね。笑

なので、分配金の売却益部分が運用期間の影響を受けるのは釈然としないのです。

タロウさん
タロウさん

運用益が影響を受けるのは納得ですが…

損益を合算するので両方とも運用期間の影響を受ける

ではなぜ売却益も運用期間の影響を受けるのか?

それは運用益と売却益を合算してから分配金を算出しているからです。

大半の業者の成立前書面で、以下の事業収益を合算することが規定されています。

  1. 対象不動産から生じる賃貸収入
  2. 対象不動産の売却益
  3. 対象不動産に係る保険金
  4. 本事業に係る金銭の運用から得られる受取利息
  5. 匿名組合出資金償還益および本事業に関連する債務の債務免除益
  6. 本事業に係るその他の収益

ここから事業費用を差し引いたものを匿名組合利益とし、上述の算出方法で分配します。

  • 分配金=元本×運用期間×利回り

つまり、こういうことです。

  1. 運用益と売却益を匿名組合利益として合算する
  2. その匿名組合利益を分配する際に運用期間が影響する
  3. その結果、運用益だけでなく売却益も運用期間の影響を受ける
右田さん
右田さん

合算が原因なんだ。

合算しない業者でも運用期間の影響を受ける

合算しない業者でも運用期間の影響を受ける場合があります。

例えば、FANTAS fundingのキャピタル重視型案件の成立前書面では、匿名組合利益となる事業収益に売却益は含まれません

  1. 対象不動産から生じる賃貸収入
  2. 対象不動産に係る保険金
  3. 本事業に係る金銭の運用から得られる受取利息
  4. 匿名組合出資金償還益及び本事業に関連する債務の債務免除益
  5. 本事業に係るその他の収益

そして、匿名組合利益の分配方法とは別に、売却益の分配方法を成立前書面で規定しています。

当該計算期間の末日時点における優先出資者の出資額に最初の計算期間の初日から最終の計算期日までの実日数を乗じ365で除し4.5%を乗じた金額に満つるまでの金額を、優先出資割合に応じて優先出資者に帰属させる

見ての通り、分配金の算出に運用期間が影響するようになっています。

左野くん
左野くん

ちゃんと決まってるんだ。

 

合意して投資しているので文句はないが…

このように運用益だけでなく売却益も運用期間の影響を受けることが、多くの業者の成立前書面で明確に規定されています。

それに合意した上で投資していますので、売却益が運用期間の影響を受けることに文句はありません。

右田さん
右田さん

ブツブツ言ってるじゃんw

うん、モヤッとしたものは残るんですよね。笑

A fundingの好感度アップ

A fundingは分配方法だけでなく既存投資家への優遇制度がある点でも好印象です。

 

A fundingは運用益まで満額分配

多くの業者では売却益が運用期間の影響を受ける。

これに対してA fundingは運用期間の影響を受けません。

それどころか、運用益(家賃収益)まで運用期間に影響されません。

A fundingは早期償還になっても運用益、売却益ともに予定通り受け取れるのです。

タロウさん
タロウさん

好感度アップです!

 

A fundingは既存投資家の優遇制度もある

それだけでなく、A fundingは既存投資家に対する優遇制度まであります。

過去に申し込んだことがある投資家への優先募集期間です。

A fundingの既存投資家優遇制度

第5号案件では以下のスケジュールで募集が行われました。

  • 6月15日17時:優先募集開始
  • 6月17日16時59分:優先募集終了
  • 6月17日17時:一般募集開始

最初の48時間は過去に申し込んだことがある投資家だけが応募できます。

左野くん
左野くん

もともとの会員が優先なんだ。

既存投資家の範囲が広い

しかも「過去の申し込み」にはキャンセル待ち申し込み(100%到達後の応募)も含まれるのです。

クリック合戦で負けた投資家にも救いの手が差し伸べられる。

一度応募すれば次回以降も優遇される。

新規会員ではなく既存の投資家にここまでの優遇制度を用意してくれているのはA fundingだけです。

右田さん
右田さん

優遇されるのは新規会員ばっかりだもんね。

 

A fundingの次回案件に期待

A fundingの唯一の泣き所は案件の少なさでして。

これまでに5案件しか募集されていません。

でも、最後の案件が出てから半年が経ちました。

そろそろ次の案件が出ても良い頃です。

A fundingの第6号案件に期待しましょう。

タロウさん
タロウさん

待ってます!

 

コメント

早期償還

案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損とは投資したお金が戻ってこなくなることです。

例えば、2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなったなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%

劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が返済することや、連帯保証人が借り手に代わって返済することが債務履行にあたります。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。