JetRadarはタイのプーケットに本社を置くロシア生まれの格安チケット検索サイトです。タイ本社の他にモスクワ、サンクトペテルブルク、シドニー、香港に支社があります。
創業者であるロシア人のKonstantin Kalinovが2007年に作った航空運賃についてのブログを母体とし、格安チケットの検索サイトAviasales.ruが2009年に設立されました。Aviasales.ruはホテル予約サイトであるhotellook.comなどを傘下に持ち、現在ではロシア、東ヨーロッパで最大級の予約サイトとなっています。
現CEOのMax Kraynovもロシア人で、ロシアのサマーラ州立大学(Samara State University)を卒業後、UnwiredTecなど数多くのIT企業の設立に携わってきた起業家です。Max Kraynovは2011年にCEOに就任し、それまでロシア市場専門であったAviasalesのグローバルサイトとして2012年にJetRadarのサービスを開始しました。サービス開始当初のJetRadarは英語版だけでしたが、現在ではフランス語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、タイ語など多くの言語に対応しています。
JetRadarはExpediaのような一般的なチケット予約サイトとは異なりチケットの販売は行いません。どの予約サイトで安いチケットが売られているかを探してくるだけで、実際の購入はその予約サイトに移動して行います。つまりJetRadarはチケットを販売するサイトではなく、安いチケットを販売している予約サイトを探してくる検索サイトだということです。momondoやSkyscannerと同じタイプです。
JetRadarのチケット価格は非常に安いです。東京からバンコクやクアラルンプールなどLCCが使える路線ではmomondoのようなLCC対応サイトと同水準の値段を出しますし、東京からホノルルやロサンゼルスなどLCCを使えない路線でもかなり安い値段を出します。
また、提携しているチケット予約サイトにLCCに強いサイトが多いため、例えばベトナムのフエやタイのウドンタニ、フィリピンのカガヤンデオロのような地場のLCCが就航している首都以外の地方都市を目的地とした場合、momondoやSkyscannerよりも安い価格を出すことが多いです。JetRadarはアジアを旅するならばチェックして損はないサイトです。
TravelocityやOrbitzのような老舗サイトに比べるとデザイン性を優先させているため、文字の大きさや色の濃淡のためにやや見にくい部分はあります。しかし、必要最低限の入力項目に絞りこみページの移動も少ないため、操作性もかなり良いです。
JetRadarで格安チケットを予約する際の画面の操作方法について説明します。
まず、出発地、目的地、出発日、帰国日、搭乗者数を入力します。往復、片道はPC版では上にあるRound-Tripなどのタブで選択します。スマホ版では帰国日入力欄の右にあるチェックを外すと片道になります。
入力が終わったらPC版では「FIND」を、スマホ版ではオレンジ色の矢印を押します。
検索結果画面ではチケット価格、航空会社名、発着時刻、所要時間、乗り継ぎ回数が表示されます。
「SHOW FLIGHT DETAILS」を押す(スマホ版では画面をタップする)と、搭乗便名、乗り継ぎ空港への発着時刻、待ち時間などが表示されます。文字がやや小さいのが難点ですが、必要な情報に絞って表示しており閲覧性は高いです。
画面左の選択項目(スマホ版では右下の青いボタンをタップして表示)を操作すると乗り継ぎ回数、発着時間帯などで検索結果を絞り込めます。
購入するチケットが決まったらBOOK NOWの下に並んでいる中から(スマホ版では画面をタップして表示)利用する予約サイトを選択します。
すると別ウインドウが開き、選択したチケットサイトの購入画面に移動しますので、ここで予約手続きを行います。手続きの仕方、画面の操作方法は各サイトによって異なります。このサイトのトップページから各サイトの紹介ページを参照してください。
JetRadarを利用して購入したチケットの変更やキャンセルについてまず理解すべきことは、そのチケットはJetRadarで購入したのではないということです。
世界にはExpediaやTravelocityなど数百のチケット予約サイトがありますが、これらを一つ一つ自分で調べるのは大変です。そこで代わりに調べてくれるのがJetRadarのような検索サイトです。JetRadarは利用者に代わって数多くの予約サイトの価格を調べ、このサイトが安いよと教えてくれるだけです。そして利用者は教えてもらった予約サイトでチケットを購入します。
つまり、JetRadarでチケットの予約をしたのではないということです。JetRadarを使って安い予約サイトを探し、その予約サイトで購入したのです。JetRadarは代わりに調べただけでチケットの販売は行っていません。販売したのはJetRadarに教えてもらった予約サイトです。
ですので、購入したチケットの変更やキャンセルの依頼は実際に購入した予約サイトに対して行います。JetRadarが販売したチケットでもなければ、JetRadarが代金を受け取ったわけでもないのですから、そのチケットについてJetRadarに言われても困る、買ったところに言ってください、ということです。
なお、JetRadarは問合わせはメールだけで受け付けており、電話には対応していません。また、受け付けている問合せ内容は技術的な問題や業務提携などについてのみで、購入したチケットや支払い、予約表が届かないといった問い合わせは受け付けていません。購入した予約サイトに問い合わせてください。
JetRadarで調べた東京発主要路線往復の最安値の推移です。調査方法、表の見方については「価格調査の概要」をご参照ください。