eDreamsはスペインのマドリードに本社を置くヨーロッパ最大級の格安チケット予約サイトです。航空券の他にホテル、列車、レンタカーの予約などを行っており、グループ全体で世界40カ国以上で予約サイトを運営しています。
2015年1月までCEOを務めたJavier Perez-Tenessa de Blockはマドリード工科大学(Universidad Politecnica de Madrid)で航空工学を学び、スタンフォード大学でMBAを取得した後、技術者として欧州航空機最大手エアバスに入社しました。さらにマッキンゼーを経て1995年にシリコンバレーのIT企業ネットスケープに転じました。
そして1999年に同じくネットスケープにいたJames O'HareとMauricio Prietoとともに独立してチケット予約サイトeDreamsの開発に取り掛かり、2000年にスペイン語とイタリア語でのサービスを開始しました。eDreamsはスペイン初のオンライン旅行代理店でした。
その後、2006年にアメリカの投資会社TA Associatesに、さらに2010年にイギリスの投資会社Permiraに買収されました。2011年にはフランスのチケット予約サイトGo Voyagesと合併し、同時にイギリスの予約サイトOpodoとそのグループ会社のTravellinkを買収し、グループの名称をeDreams ODIGEOとしました。
さらに2013年に予約サイト検索サイトのLiligoを買収し、2015年には日本進出を果たしています。
eDreamsの値段ははっきり言って安いです。一部のLCC(格安航空会社)に対応していないため、LCCメインの路線ではmomondoなどLCC対応サイトに負けます。しかし、LCCが使えない路線になるととたんに強みを発揮し、特にLCCや経由便など使う路線の違いで安さを出すのではなく、同じフライトでの値下げ合戦になると高い確率で最安値をたたき出します。その代わりネット上での評判はあまり良くありません。特に日本人利用者からは悪評が目立ちます。
ただし、2015年に日本語サイトがリリースされ電話での日本語対応も始まったことから状況が大きく変わる可能性があります。悪評と書きましたがその内容をよく読んでみると、その多くは事前に規約をちゃんと読めてなかったとか、電話で内容を上手く伝えられなかったとか、要は英語だけであることが理由によるものです。日本語サイトが出来、電話での日本語対応が始まったことでこれらの問題が解消されれば、eDreamsは日本人にとってのベスト予約サイトになる可能性があります。
なお、サイトに表示される価格は税金、燃油サーチャージなどを含めた総額です。クレジットカードで決済した場合の手数料は基本的にかかりません。
eDreamsで格安チケットを予約する際の画面の操作方法について説明します。eDreamsにはスマホ版がありません。スマホからアクセスする場合は画面を横にすると操作しやすくなります。
まず最初に「Round Trip(往復)」、「One-Way(片道)」、「Multiple Destinations(2区間以上)」を選択します。2区間以上とは東京→マニラ→バンコクのように複数の区間を一度に購入するという意味です。
次に出発地と目的地を入力します。東京のように複数の空港がある都市の場合は「All Airports」を選択すると最安値のチケットが出やすくなります。
出発日と帰国日を入力します。「Time」のところで搭乗する時間帯を指定することもできますが、時間帯に関係なく一番安いチケットを探す場合は「Lowest fare」のままにしておきましょう。搭乗者の人数欄で子供(11歳以下)だけを指定することはできません。必ず大人の同行者が必要です。「Nonstop flights only」にチェックを入れると直行便だけを検索します。
入力が終わったら「SEARCH FLIGHT」を押して検索をスタートします。このとき別ウィンドウが開いて到着地のホテル情報が表示されますが、このウィンドウは閉じても問題ありません。
しばらくすると検索結果が安い順に表示されます。チケットごとに表示される内容は左から価格、出発時刻・空港、到着時刻・空港、航空会社名、所要時間、乗り換え回数です。
その右の黄色いマーカーをクリックすると乗り換え空港での発着時刻などの詳細情報が表示されます。使用する機材は航空会社によって表示されない場合もあります。
画面の左のほうで条件指定をすると、搭乗する時間帯、乗り換え回数、乗り換えの待ち時間、利用する航空会社、使用する空港で検索結果を絞り込むこともできます。
同じ値段で利用できるフライトが複数ある場合は希望のフライトにチェックを入れて選択します。
購入するチケットが決まったら「SELECT」ボタンを押して購入手続きに進みます。
まず搭乗者情報を入力します。eDreamsでユーザー登録してある場合は「Enter and review ~」のところでメールアドレスとパスワードを入力すると事前に登録した氏名などが一括入力されるので便利です。
氏名と生年月日、国籍を入力します。Nameが名前、LastNameが名字です。
その下に「Do you need to check in baggage?」という欄があり機内預けにする手荷物があるかを選択します。荷物が1つの場合は$25.35加算となっています。
これは今回の例ではLCCのエアアジアを選択したからです。日本航空や全日空のようなレガシーキャリアを選択した場合は最初から無料手荷物枠がありますので、ここには「included for free in ticket fare」と表示されます。
次に購入者情報を入力します。「Select the customer」のところで上で入力した名前を選択すると、同じ名前が自動的に入力されます。
さらにメールアドレスや住所などを入力します。電話番号は先頭のゼロを取ったものを入力します。(実際のスマホ画面はこの画像とは項目の並び順が一部異なります。)
「Save time!」のところで「Keep my details for next time」にチェックを入れてその下に自分で決めたパスワードを入力し、さらにその下の「I agree with ~」にチェックを入れると入力した氏名や住所などが保存され、次回からeDreamsで予約する際にはメールアドレスとパスワードを入力すると氏名等すべてが自動的に入力されるようになります。
「Invoice details」の下にチェックを入れると領収証が発行され予約表と一緒に送られてきます。
入力内容に間違いがなければ「CONTINUE」を押して支払処理に進みます。
最初に出てくるのは有料オプションの案内です。スケジュールに変更が出た時の連絡などをしてくれます。必要がなければ「Basic」にチェックを入れます。
続けてクレジットカードの情報を入力します。CVV codeはカードの裏側に書かれている数字の下3桁のことです。数字を3つ入力します。
最後に支払額を確認します。一つ前の画面でカードを選択した時にカード名の横に「$13.77」と書かれていたのに気付いたと思います。これはカード利用料が片道あたり$13.77加算されるということです。ですがeDreamsではこれらがディスカウントされて無料となります。
入力が終わったら「General Conditions」をクリックして購入条件などをすべて確認します。問題がなければ「PURCHASE」をクリックして支払処理を行います。クリックしたことで購入条件のすべてに同意したことになります。また、このあとで確認画面などは出ません。クリックするとそのまま支払処理になりますので注意しましょう。支払いが完了すると予約表などがメール添付資料で送られてきます。
eDreamsで購入したチケットの変更、キャンセルについては「General Conditions」のリンク先を確認して下さい。格安チケットですので変更、キャンセルはできないことが多いです。仮にできる場合でも1区間あたり50ユーロの手数料が必要です。
また、規約に「Changes and cancellations cannot be made by email. You may contact the eDreams customer service centre by phone.」と書かれていますので、変更やキャンセルをメールで行うことはできません。電話での連絡となります。
eDreamsで調べた東京発主要路線往復の最安値の推移です。調査方法、表の見方については「価格調査の概要」をご参照ください。