僕はアベガーでも左巻きでもないのですが。
安倍総理の幼児教育と高等教育の無償化には反対です。
だって、理屈に合わないし、国民のためにならない。
その理由について書いてみます。
なお、くどいですが僕はアベガーではありません。
断っとかないとネトウヨが噛み付いてくるから面倒なんよ。笑
安倍総理の主張の要旨
まず、安倍総理の主張をまとめると次の3点です。
- 3~5歳の幼児教育は全面無償化
- 0~2歳も低所得世帯は無償化
- 高等教育も無償化を目指す
一つ目と三つ目は全面的に反対です。断固反対。
二つ目は微妙に反対です。
特に消費税をその財源とするところが絶対におかしい。
理由を順番に説明していきます。
3~5歳の教育無償化はおかしい
教育費は親が負担すべきもの
3~5歳の幼児教育をなぜ無償化するのか?
恐らく子育て世代で経済的に苦しいからだと思います。
でも本来、教育は親の責任です。(民法第820条)
子供の教育にかかる費用は親が負担するのが原則です。
厳しい言い方をすると、負担しきれないならば作るなってことです。
貧しい家庭の所得支援はあって良い
ですが同時に、親が若くて所得が低いのも事実です。
そんな家庭を社会福祉の観点から支援するのはもちろんアリです。
でもそれならば、生活保護など所得支援で行うべきです。
そして、支援対象とする家庭を所得額などで明確に線引すべきです。
幼児教育無償化という形にすると、この線引ができません。
なぜ富裕層を支援するの?
例えば、幼稚園の費用が月に2万円かかっているとします。
夫婦合わせて年収200万足らずの家庭にはキツイかもしれません。
だから、この家庭に対して2万円を生活保護的に支給する。
これならOKです。
でも、幼稚園の費用を一律無償化するとどうなりますか?
年収2千万で奥さんが専業主婦で高いランチを楽しんでいるような家庭。
そんな家庭にも2万円の恩恵がもたらされることになります。
全面無償化では税金のムダが生まれる
これっておかしくないですか?
幼稚園代を楽勝で払える家庭に、なぜ2万円の恩恵を与えるのか?
払えてるんだから必要ないじゃないですか?
そこに毎月2万円も払うなら、保育士の山田さんに2万円払ったほうが良い。
そうすれば、山田さんは安月給を理由に保育園を辞めずによくなる。
保育園も預ける親も保育士不足に悩まなくて済むと思いませんか?
全面無償化では不要なところにも支援が回り、必要なところに回す税金が減ってしまうのです。
消費税を財源にして良いのか?
貧者が富者を支援する
そしてもう一つ問題なのは、消費税を財源とすることです。
消費税って国民すべてから同条件で取る税金です。
その消費税を幼児教育無償化に充てるというのが安倍総理の考えです。
でもそれって具体例に落として考えるとおかしい。
だって、生活キツキツの派遣社員が払った消費税が、年収2千万で奥さん専業主婦で高いランチを食ってる家庭の幼稚園代になるんだよ。
ちょっとおかしいと思いませんか?笑
納得が得られない
生活キツキツの高木くんが払った消費税が、年収200万足らずの細川夫妻の幼稚園代になる。
これだったら、高木くんもまだ納得がいくと思うんですよ。
夫婦2人に小さい子供もいて200万は大変だよな。
俺が将来結婚して同じような状況になったら幼稚園代を助けてほしいし。
困ったときはお互い様だもんな、って。まだ納得のしようもある。
でもさ、セレブ専業主婦の豪華ランチ代になるってのはどうよ?
高木くんは絶対納得いかんと思うよ。細川夫妻も納得せんよ。でしょ?
消費税で全面無償化は間違い
子供の教育は原則として親の責任です。
そこを無償化するというのがそもそもおかしい。
経済的に苦しいのならば、福祉の観点から生活保護で助けるべきです。
また、全面無償化にすると経済的に余裕のある家庭まで助けることになる。
ましてや財源を消費税にすると、困ってる人が余裕のある人を助けることになる。
安倍総理、僕はやっぱりこれはおかしいと思います。
0~2歳児の教育無償化は条件付きに
支援を受けるなら働け
次に、低所得世帯の0~2歳時の幼児教育無償化についてです。
低所得世帯を支援するというのは、社会福祉的にOKだと思います。
ただし、「両親ともに働く」という条件を付けるべきです。
体が弱いとかは別として、夫婦両方または片方が働いていない。
低所得から脱出する努力をしていない家庭を支援する。
これはやっぱりおかしいですよね。
消費税でなまけ者を支援?
しかも同じことの繰り返しになりますが、その財源を消費税とする。
カツカツ派遣社員の高木くんは納得しませんよ。
ブラック派遣で朝から晩まで働いた給料の中から消費税を払っている。
なんでその金が生活保護でパチンコやってるバカ夫婦の幼稚園代になるの?
高木くんじゃなくても納得いきませんよね?
なので、月何時間以上は働くみたいな条件。これは付けるべきでしょう。
高等教育無償化はハードルを高く
高等教育は家庭負担が当然
そして最後に高等教育の無償化です。
高校や大学の学費をなんで無料にしなければならないのですか?
本来、国が支援すべきは義務教育の9年間までです。
そこから先は全面的に家庭の責任です。
もちろん、優秀な人材が高等教育を受けられないのは問題です。
でもそれを国家が支援するのは、国家=国民の利益になるからです。
国民が納得いく税金の使い方
支援する財源は税金です。国民が納めたお金です。
その税金を優秀な人材に教育という形で投資する。
そしてその人材が育って、優秀な人材として社会に入っていく。
素晴らしい業績を上げたり、起業して多くの人を従業員として雇ったり。
そうやって、納税や雇用の面で投資に見合うリターンが生まれる。
そうでなければ、税金を納めた国民として納得がいかないはずです。
納税者意識の欠如
高等教育無償化を喜んでいる人って、納税者意識が欠けてると思うんです。
無償化する財源って、あなたが払う税金ですよ。
無償化するために増税するって言われたら賛成しますか?しないでしょ?
あなたが払う税金で無償化するんです。
あなたが納めた税金で、高校生や大学生の学費を払うんです。
遊んでばかりのバカ学生の学費を、あなたは払いたいですか?
それを払うために、今日も明日も働いて納税しますか?
無償化の対象を線引すべき
安倍総理は記者の質問に対して、無償化の対象を大学のランクや成績などで線引はしないと明言しました。
優秀であろうとFランクであろうと、援交女子高生であろうと無償化する。
バカでもアホでもクルクルパーでも、高等教育にかかる費用は税金で払う。
あなたが働いて納めた税金を、優秀じゃない学生の学費にも使うってことです。
きっちり線引して将来のリターンが見込める優秀な学生に使うのは良い。
でも、バ~ニラバニラでアルバイト~ってアホに使うのはおかしいです。
教育は家庭の責任
困っている家庭は支援すべき
教育は家庭の責任とか、僕はキツイことをはっきり言いますが。
決して困っている家庭まで助けないと言ってるわけではありません。
社会全体で徴税し、困っているところに税金を使う。
このことを僕は支持します。
問題はちゃんとピンスポットで困っているところに使っているかです。
年収2,000万の家庭や、生ポでパチンコやってるバカ夫婦に使うべきではない。
意義のある税金の使い方なのか?
また、高等教育は初等中等教育以上に家庭の責任です。
そのコストを国家=国民が負担するのは、リターンが見込める場合だけです。
その意味で高等教育の支援は優秀な学生に絶対的に限定すべきです。
クルクルパー高校生やFラン大学生に使うべきではない。
「全面」無償化は間違いだ
一律無償化は税金のムダ使いを生む
僕が安倍総理の方針に反対するのは、つまるところここなんです。
3~5才児の教育を一律で無償化すると、困ってない人も助けることになる。
0~2才児も低所得だけを条件にすると、なまけ者も助けることになる。
高等教育を一律で無償化すると、優秀でない人材にも税金を使うことになる。
あなたが頑張って納めた税金が、ムダに使われることを防げないのです。
今回の安倍総理の教育無償化は、限定性がない点で誤りです。
このプランでは明らかに税金のムダ使いが増えます。
あなたの税金ですよ?
幼稚園代はみんな無料でラッキー♪
そう思って喜んでいる人。よく考えてください。
無償化のために使われる税金は、誰でもないあなた自身が納めた税金です。
そしてあなたが納めた税金が、セレブ主婦やパチコン夫婦や遊んでばかりのクルクルパー学生のために使われる。
それが全面無償化です。
あなたはそれで良いですか?あなたが納めた税金ですよ。