現役の子育て世代ではないので、僕が間違ってるかもしれません。
その前提で読んでいただきたいのですが。
「保育園落ちた」ご家庭が今年も大量発生のようです。
大変お気の毒だとは思うのですが。
落ちて、落ちて、落ちて、また保活して、また落ちて。
それでもなお、東京に住まなければならないのでしょうか?
待機児童は大都市の問題
ご存知の通り、待機児童問題は首都圏などごく一部の問題です。
地方都市では保育園に空きはあります。
ならば地方に引っ越せば保育園の問題は解決できます。
もちろん、転職が簡単であるとは言いません。
しかし、
- 都会だと保活が困難
- 地方だと転職が困難
どちらを選んでも困難はあるのです。
それなのに、なぜ首都圏にしがみつこうとするのか?
予想通りの保活困難
そもそも、待機児童の問題は10年以上前から続いています。
つまり、待機児童問題に直面することを分かった上で子供を作っている。
(分かっていなかったのならば、それは親として無責任です。)
こうなることが分かった上で、東京で子供を作った。
予想通り、保育園に預けられず困難に陥った。
それでもなお、東京から離れようとしない。
仕事と家が東京に縛り付ける
なぜか?
仕事と家ではないでしょうか?
今の仕事を続けたいから、家を買ってしまったから。
だから、東京から離れることができない。
子育てよりも仕事と家を優先させてしまっている。
決して責めているのではありません。
でも、事実としてそうなっているのではないでしょうか。
守ってくれない会社にしがみつくのか?
でも僕は思うんです。
子供よりも優先させるだけの価値が、仕事と家に本当にあるのでしょうか?
今の仕事から離れるのはリスクがある。続けたほうが安全だ。
それって、終身雇用が前提でしょ?
では、会社は本当に終身雇用で社員を守ってくれますか?
守ってくれませんよ。会社が守るのは社員ではなく会社自身ですから。
企業のリストラを僕らはこの20年で散々見てきたじゃないですか。
会社が会社を守れない
それどころか、会社が会社自身を守ることすらできない。
山一證券、日本航空、そごう、シャープ、そして東芝。
まさかと思うような大企業が、どんどん潰れていった。
そして、会社を信じた多くの社員と家族が路頭に迷った。
それでもなお、終身雇用を信じて東京の会社にしがみつくのか?
住宅購入は正解なのか?
家もそうです。
35年ローンなんて組んで、35年先も本当に返済できますか?
それ以上の大問題として、35年先も買った家に価値はありますか?
人口が減って住宅はどんどん余ってきています。
すでに地方では不動産価格がベタ落ちしています。
僕の知人は昨年、名古屋で一戸建てを250万円で買いました。
35年もかけて購入した住宅に、はたしてどれだけの価値が残るのか?
住宅がリスクになる
さらにいうと、不動産はリスクにもなり得ます。
東北と熊本の震災を見て、僕がしみじみと思ったことがあります。
「不動産を持ってなくて本当に良かった」
腹の底から思いました。
だって、家が全壊したらそれまで払ってきたお金がゼロになる。
半壊だと修理代でさらに払わなければならなくなる。マイナスです。
不動産神話はすでに崩壊している
高度経済成長時代は不動産の価値は上がり続けました。
しかし今の時代、買った住宅の価値が下がりかねない。
それどころか災害に遭うと、価値がゼロになったり。
下手をするとさらなる出費を強いられたりする。
もはや不動産所有にかつてほどのメリットはありません。
時代は変化した
終身雇用制が崩れ、もはや会社は社員を守ってくれない。
不動産神話はすでに過去で、住宅を持つことがリスクになりかねない。
つまり、今まで日本が信じてきた価値観が崩壊している。
なのにみんな、旧来の価値観のまま生きている。
旧来の価値観を信じて、そのために東京で暮らす選択をしている。
価値観の切り替えができていない
東京で一つの会社にずっとの時代じゃない。
家を買って35年ローンを払う時代じゃない。
転職を繰り返すという選択肢がある時代になった。
買うのではなく借りるほうがローリスクの時代になった。
子育て期間は地方で暮らすことができる時代になった。
なのに、旧来の価値観を信じて東京にしがみつく。
これこそが待機児童問題の根底にある最大の矛盾だと思うのです。
それでもまだ東京にしがみつく?
冒頭に述べたように僕はジジイ世代です。
現実を正確に把握できていない部分もあるかもしれません。
ただやはり違和感があります。
仕事と家に縛られ、子供を犠牲にせざるを得ない。
子供を犠牲にするだけの価値があるのか?
東京で働き、家を持つことに。
どうにも釈然としないのです。