日露会談はそんなに悪くなかった気が?

プーチンさんに一本取られた!とエリマキトカゲ蓮舫さんは言ってますが。

長い目で見ればそれほど悪い内容ではなかったのでは?と。

別に安倍さんをかばうつもりではないのですが。

日露共同記者会見を見て

「ウラジーミル、キミと私は」と、お友達関係を強調する安倍さん。

当のウラジーミルは要所ごとにメモを取り、万全の戦闘モード。

いざ会見を始めると経済協力項目を羅列して領土ガン無視姿勢全開。

記者質問でロシア側トップバッターの女性記者はシリア情勢について質問。

10年ぶりの日本での日露首脳会談で空気読まなすぎ。

いや、ロシア側からすればシリアのほうがはるかに重要なのだろう。

かなりトホホな気持ちで記者会見を見ていました。

その時です。日本側記者の質問が流れを変えました!

プーチンさんが領土を語った

産経新聞の記者が質問の最後で「日本に柔軟性を求めるのであれば、ロシア側はどんな柔軟性を示すのか」と質しました。

これでスイッチが入ったのか、プーチンさんが1855年以来の日露領土変遷を語り始めた。

おぉ~、超めずらしく産経グッドジョブ!

その内容をまとめたのがこちらの記事ですが。

 --プーチン大統領にうかがう。シリア情勢について。シリアの軍隊は(シリア北部の都市)アレッポでいい結果を出しているとか戦闘が続いているとかと、大統領は現状を…

プーチンさんの話で僕が一番感じ入ったのは次の部分です。

例えば、ロシアには(極東)ウラジオストクと、その北に大きな艦隊の基地があります。わが国の艦船は(その港から)太平洋に出ていく。私たちはこの面で何が起こるかということを理解しなければなりません。
この点において、日米の特殊な関係と、日米安保条約がどのような立場を取るのか。私たちは分かりません。
柔軟性ということについて言うならば、日本の首相および友人の皆さんには、この問題の微妙な部分、またロシア側の懸念の部分を考慮してもらいたいと思います。

ロシア側の疑念

日本の主権下=日米安保条約の適用範囲内。

四島すべてどころか二島を返しただけでも、色丹島に米軍が駐留するかもしれない。

なるほどなぁ。ロシアも不安なんだなぁ、日本だけじゃないんだ、と。

島のタダ取り

政府だけでなく庶民も然りでしょう。

我々日本人は、経済協力だけさせられて島は返してもらえないのではないか。

経済協力だけタダ取りされるのではないかと不安視しています。

でもね、ロシア人もきっと同じだと思うんです。

島を返しても経済協力してもらえないのではないか。

島だけタダ取りされるのではないかって、きっと不安に感じてると思う。

経済協力は骨抜きにできる

もちろん日本人からすれば、んなわけねぇだろう!です。

でも、形のないものの約束を反古にするのって世界ではよくあることですよね。

お隣の国は慰安婦合意を白紙撤回にしようと画策中ですし。

インドネシアの中国新幹線の工事はまるで進んでませんし。

当の中国もメキシコで新幹線契約直後に白紙撤回を食らってますし。

島を返してもらったあとで、経済協力はのんべんだらりと有耶無耶にする。

これは世界基準で考えると十分あり得ることです。

日本人が経済タダ取りを不安視するように、ロシア人が不安視するのは無理ないことです。

2時間の遅刻

それとプーチンさんの2時間遅刻問題。

日本では何らかの策略では?と疑念の声が上がりました。

でもですよ、もし遅れたのがオバマさんだったらどうですか?

まぁ、オバマさんもいろいろお忙しいだろうからしょうがないよね♪

疑念の声なんてこれっぽっちも上がらなかったはずです。

これ、ロシア人からしてみれば、なんでオバマの遅刻はOKで、うちらの大将はアウトやねん!ですよ。笑

これで平和条約か?

日本人は経済タダ取りを心配し、ロシア人は島のタダ取りを心配し。

オバマさんの遅刻はしょうがなくて、プーチンさんの遅刻は陰謀。

要するに、日本もロシアも政財官から一般庶民、くまモンからマトリューシカに至るまで、互いに相手をぜんぜん信用していない。

不安と疑念のてんこ盛り状態。

この状態で平和条約を結ぼうって、ぜんぜん平和じゃないじゃないですか!笑

まずは信頼醸成

やはり今の状態で平和条約を結ぶとか島を返還するとか、正直無理だと思うんです。

いやもちろん、僕も日本人ですので返還してほしいですよ。

でもやっぱり今の両国関係では無理がある。

最低限の信頼関係が醸成されない限り、平和条約交渉とか返還交渉とかできない。

日露両国とも国民の支持が得られない。

期待値が高すぎたが

その意味で、主義主張ではなく銭勘定で動ける経済面でまずは動き出す。

そうやって日露が一般市民レベルで今までより活発に交流する。

その中で少しずつ信頼関係を築き上げていき、平和条約、領土交渉に向けての地ならしをしていく。

これって実は正攻法なのではないかな?と。

そう考えると今回の日露会談は事前の期待値が高すぎただけに否定的な捉え方が多いですが、実はそんなに悪い内容ではないのではないかと思うわけです。

次は誰だ?

ただ時間はかかるよね。

安倍さんとプーチンさんの任期中では解決できない気がします。

となると、その次の人ですか。誰?

岸田?稲田?蓮舫?

どいつがなっても解決できそうな気がまるっきりしないのですが!笑

やっぱ、今回で力づくで解決しといたほうが良かったかな?

シェアする