東南アジア放浪記/イメージ画像

高速道路を疾走する無数のバイク。バブル世代の諸君、新興国で種をまこう!

ホーチミンシティでのバスの旅。運ちゃんに放置プレイに処せられるかと焦ったが、お茶を買ってきて無事職場復帰。してくれたのは良かったのだが。路線図無視の迷走は止まるところを知らない。案の定、まーったくわけの分からないところに来てしまった。まぁ、いつものことだ。笑

これ以上この運ちゃんの迷走に付き合っていると、気が付くとハノイなんてことになりかねない。見切りをつけてバスを降りる。バス停にはまた路線図が備え付けられていたが、ふん、もうお前にはだまされないぞ。路線図にも見切りをつけ、次々やって来るバスの行き先表示に目を凝らす。ようやくやって来たベンタインと書かれたバスに乗り込む。

まさか行き先表示まで当てにならんてことはないよな?と一瞬不安がよぎったが、さすがにそれはなかったようだ。しばらく走るとベンタイン市場の前のロータリーにバスは到着した。バスを降りて周りを見渡す。さて、どこに行こうか。


地図を見ると河が描かれている。これがサイゴン川か。せっかくだから見に行ってみようか。

地図を頼りに東へと進む。小腹が減ったので途中にあった店でフォーを食べる。さらに進むとコンビニが。何を売っているのかのぞいてみるとおにぎりが。そう言えばベトナムのおにぎりって食べたことないなぁ。一つ買って歩きながら食す。う~む、小腹どころか大腹を満たしてしまった。いかん、歩いてカロリーを消費しなければ。


都合30分ほど歩いただろうか。ようやく川の畔にたどり着いた。と思ったのだが、川の畔には高速道路が走っていた。

ホーチミンシティ高速道路

「こらまた、えらい立派な道やなぁ。ホーチミンにも高速道路とかあったんやな。しっかし、ガラガラやで。ろくに車走ってない。」


ホーチミンシティ高速道路

「ってか、バイクばっかしやん。バイク専用高速道路って、洒落にもならんやろ。」


ホーチミンシティ高速道路

「あ、ようやく1台来た。車走ってきてホッとするって変な話やな。笑」


多くのベトナム市民にとって車はまだまだ高嶺の花。ようやくバイクに手が届いたところだ。しかし、5年後、もしかすると3年後にはこの道が車で大渋滞になっているかもしれない。上海もこの10年足らずでまるっきり変わった。ホーチミンシティもきっとそうなる。

この道が車であふれる日。その時には今よりもっと低燃費の車がこの国で必要とされているかもしれない。排ガス対策の環境製品のニーズが高まっているかもしれない。ベトナムに限ったことではない。フィリピン、インドネシア、ミャンマー。東南アジアの新興国で日本の技術、経験が求められる日が来る。もちろんそこには新たなビジネスチャンスが生まれる。


だからこそ我々日本人は東南アジアを始めとする新興国にもっと目を向け、足を向けるべきだ。そしてそれは決して若い世代だけではない。我々の世代もまた、進んで足を向けるべきだ。

考えても見て欲しい。我々の世代が今なぜ多少の不便はありながらも中国でそれなりにビジネスを展開できているのか。それは我々の一つ前、二つ前の世代が先に中国に乗り込み、ビジネスを円滑に進められる環境を様々な面で整備してくれたからに他ならない。先人たちのお陰で僕らは今、中国で商売ができているのだ。

であるならば、次は僕らが次の世代のために新興国のビジネス環境を整備する番だ。今の若い世代が5年後、10年後、20年後に新興国でビジネスを展開できるように、我々の世代が今ここで種をまくべきだ。


今、種をまこう、次の世代のために。そして若い諸君、ちゃんと収穫してや~

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