中国では我々外国人はどのビジネスホテルでも自由に泊まれるわけではありません。外国人が中国のホテルを予約する際の注意点について説明します。
日本をはじめ多くの国ではどのホテルでも外国人が宿泊できます。ところが中国では普通のホテルは中国人だけが宿泊できるのが原則で、外国人が宿泊することができるのは受入れ資格を持っているホテルに限られます。
中国のビジネスホテルも同様です。我々日本人が宿泊できるホテルとできないホテルがあります。どのビジネスホテルでも宿泊できるわけではなく、しかも、宿泊できないホテルのほうがはるかに多いのです。
しかし、本当に問題なのは泊まれるホテルが少ないことではありません。日本人がホテルをオンラインで予約する場合、外国人受入れの資格を持っていないホテルでも予約ができてしまうのです。
中国のホテルは中国のオンライン予約サイトやビジネスホテルの自社サイトで予約できます。ところがどのサイトも外国人ならばエラーではじくというシステムにはなっていないのです。
外国人受入れ資格のないホテルを気づかずに予約し、宿泊当日にホテルに行くとどうなるかというと、宿泊を拒否されます。何度か経験しましたがどれだけ文句を言おうと頼もうと絶対に泊めてくれません。
彼らも商売ですから本当は宿泊させたいのですが、無資格で宿泊させると処分されるので仕方ありません。「我们接受不了外宾,没办法。(うちは外国人は泊められないのです。どうしようもありません。)」と言うしかないのです。
そこで大切なのが外国人が宿泊できるホテルの見分け方です。宿泊日など条件を指定してホテルを検索した結果画面でどのように見分ければよいか、主なオンライン予約サイトとビジネスホテル自社サイトについて説明します。
携程旅行網は中国のオンライン旅行業界で50%以上のシェアを誇る最大手です。多くのビジネスホテルの予約ができます。
赤線部分のように「内宾」と書かれてあるホテルは中国人専用です。外国人は泊まれません。ただし、携程旅行網の表示が不正確な場合がたまにありますので、念のためそのホテルの自社サイトでも確認することをおすすめします。
芸龍旅行網はシェアは10%弱と大きくはありませんが、中国のオンライン旅行会社では携程に次ぐ2番手です。
芸龍は検索結果画面でもホテルの個別紹介ページでも外国人宿泊の可否は表示されません。現地に着いてみないと分かりませんので、このサイトは予約には使わないことをおすすめします。
次に主要ビジネスホテルチェーンの自社サイトでの見分け方です。まずは最大手の如家酒店です。
如家酒店のサイトで見分けるのは面倒です。まず、検索結果画面で店舗名のあとに内宾と書かれていたら中国人専用ですので外国人は宿泊できません。
では内宾と書かれていなければ大丈夫かというとそうではありません。店舗名をクリックして各店舗の個別紹介ページに移りますが、そこで内宾と書かれている場合があります。
ここでも書かれていなければ大丈夫かというと、中国はそこまで甘くありません。個別ページの下の方に注意事項の欄がありまして、ここに不接待外宾と書かれていたら外国人不可です。
外国人でも宿泊できるのは、店舗個別ページのホテルの電話番号の下にFマークがついている店舗です。つまり、どの店舗が外国人OKかを検索結果ページで判別することはできず、個別ページを見て初めて分かるということです。あ~、面倒くさい。
莫泰酒店は2011年に如家酒店に買収されました。以前の莫泰酒店サイトは閉鎖され、ホテルの検索や予約は如家酒店のサイトで行います。ですので見分け方は如家酒店と同じです。
上海市政府系の国有企業である錦江之星は外国人宿泊可能な店舗の比率が非常に高いビジネスホテルです。そのため表示も非常に分かりやすいです。
検索結果画面で店舗名の下に接待外宾と書かれてあれば、外国人でも宿泊できます。
漢庭酒店も大手チェーンです。外国人OKの店舗は少ないのですが表示は分かりやすいです。
検索結果画面で内宾と書かれていたら外国人不可、書かれてなければOKです。
同じく大手の7天連鎖酒店です。ここが一番面倒くさいです。
検索結果画面では判断できません。各店舗の個別ページを開き、さらに配套设施をクリックします。可否接待外宾に赤バツが付いていたら外国人不可、黒チェックが付いていたら外国人可です。つまり、一店舗ずつ見なければならないということです。