FTX Japanのクオンツゾーンは仮想通貨積立をするのに便利です。
しかし、Maker指値注文で設定した場合、注文できないことがあります。
この記事では、
Maker指値注文で設定した場合に
注文できない原因と対策
を解説します。
僕はこの問題を解決するのに1週間以上かかり、FTX Japanと何度もやり取りをしました。
そこで分かったことを書いていますので、同じ問題で困っている方の参考になれば幸いです。
実体験で書いています!
タップできる目次
Maker指値で注文できない原因
それではさっそく、クオンツゾーンをMaker指値注文で設定した場合に注文できない原因を解説します。
クオンツゾーンでMaker指値注文を設定
まず、クオンツゾーンで僕がどのように設定したかです。
クオンツゾーンで設定した内容
僕の設定内容は以下の通りです。
- トリガー
- 条件:hour == 2 and minute == 30
- アクション1
- タイプ:カスタム注文の発注
- 注文タイプ:指値注文
- 買/売:買い
- マーケット:BTC/JPY
- 注文サイズ:330/price(“BTC/JPY”)
- 指値注文:price(“BTC/JPY”)-1
- Post-Only:オン
- 注文が既に存在する場合:注文をキャンセルして新しく注文を発注
- アクション2
- タイプ:ルールを一時停止
- ルール:現在のルール
- 時間:23
- ユニット:時間
アクション2の時間は5分でも1時間でもかまいません。
設定の狙い
この設定の狙いは以下の通りです。
- トリガー
- 日本時間11時30分にアクション発動
- アクション1
- ビットコインを買付
- 買付量は1回に330円分
- 指値は現在価格マイナス1円
- アクション2
- アクション1を1回だけで終わらせる
参考のため、設定画面は以下のようになっています。(黄文字は僕の注釈)
現在価格マイナス1円でMakerを実現
この設定のポイントは「price(“BTC/JPY”)-1」です。
現在価格(price(“BTC/JPY”))を取得し、それより1円安い価格で指値を出す。
そうすることでTakerではなくMakerとして注文を出すことを狙いました。
で、どうなったの?
注文できない現象が発生
この設定で積立を始めたところ、注文できないという現象が発生したのです。
注文できない現象が発生
下の画像はFTX Japanの取引履歴です。(時刻は発注ではなく約定した時刻)
9月12日は積立以外での購入です。
9月12日と14日は注文できませんでした。
ログも残らず
そして、この2日についてはクオンツゾーンのログも残っていなかったのです。
クオンツゾーンが動かなかった?
原因は価格変動
なぜ注文できなかったのか?
クオンツゾーンのMaker指値注文ができない原因は価格変動にあるようです。
指値注文は「注文価格<現在価格」で成立
まず大前提として、買いの場合、指値注文は「注文価格<現在価格」で成立します。
例えば現在価格が200円の場合、199円以下で注文すれば指値(Maker)、201円以上ならば実質的に成行(Taker)になりますよね?
現在値取得から発注の間に価格変動
僕が設定したクオンツゾーンのアクション1の指値注文は「price(“BTC/JPY”)-1」です。
このアクションは次のような動きになります。
- 現在価格200円を取得
- 注文価格を199円で設定
- 発注
指値注文になるよね。
しかし、1の価格取得から3の発注までの間に現在価格が変動したらどうでしょう。
例えば195円になったら?
「注文価格>現在価格」となり注文不成立
現在価格が200円から195円にダウン。
しかし、注文価格199円のままで発注。
ありゃま!
その結果、199円の注文は実質的に成行注文になり、指値注文としては不成立となってしまった。
どうやらこれが注文できなかった原因のようです。
不成立の場合はログは残らない
なお、クオンツゾーンの仕様で不成立となった場合はログが残らないそうです。
ここまでFTX Japanに確認した内容です。
Maker指値で注文できない対策
次に、クオンツゾーンをMaker指値注文で設定した場合に注文できない問題への対策です。
マイナス幅を大きくする
対策は「現在価格から注文価格を設定する際のマイナス幅を大きくする」です。
価格取得から発注までの間の価格変動はどうしても起こります。
そこで、取得価格から注文価格を設定する際のマイナス幅を大きくします。
さきほどは「price(“BTC/JPY”)-1」でしたが、例えばこれを「price(“BTC/JPY”)-10」にします。
そうすれば、現在価格が少々動いても大丈夫。
注文価格が現在価格を超えて成行注文になることはありません。
その手があるか。
約定できないリスクは高まる
ただ、この方法には問題が一つあります。
それは、約定できないリスクが高まることです。
指値を190円にした。
もし、このあと価格が190円まで下がらなければ約定できませんよね?
買えなきゃ意味ない…
適度なマイナス幅は0.5%?
マイナス幅が小さいと注文不成立の可能性。
マイナス幅が大きいと約定できない可能性。
マイナス幅をどれくらいに設定すれば良いのか?
どれくらいが良いの?
僕がビットコインを見ていた時の値動きはこんな感じでした。
- 0.05%を超える値動き:あまりない
- 0.10%を超える値動き:さらに少ない
そこで僕は現在、1BTC=300万円の0.05%で1,500円、ちょっと余裕を見て「price(“BTC/JPY”)-2000」と設定しています。
様子を見ながらいろいろ試し、適度なマイナス幅を探っていくつもりです。
試行錯誤中です!
Post-Onlyオフは効果なし
ところで、Post-Onlyは「Makerになる注文だけを有効にする」機能です。
僕はPost-Onlyをオンでクオンツゾーンを設定していました。
そこで、僕は次のように考えました。
- Post-Onlyをオフにすれば
- Taker注文も有効になるので
- 指値が現在価格を超えても
- 注文が通る
下の画像で199円の注文がTakerとして通るイメージです。
そこで、Post-Onlyオフで何度かやってみたのですが、やはり上の画像の状況では注文は出ませんでした。
クオンツゾーンのログも残りません。
Post-Onlyオフは効果がないようですが、理由は不明です。
クオンツの謎だね。
Maker指値で注文できない原因と対策のまとめ
それでは最後にMaker指値で注文できない原因と対策の要点をまとめます。
注文できない原因と対策
注文できない原因と対策の要点は以下の通りです。
- 原因
- 価格の変動
- 現在価格取得後に価格が低下
- 注文価格が現在価格より上に
- 指値注文が不成立
- 対策
- マイナス幅を大きくする
- 現在価格が下がっても大丈夫
- 約定できないリスク
- 適度なマイナス幅を探る必要
Maker指値注文に固執する必要はない
ところで、原因と対策を考える中で、僕は「Maker指値注文に固執する必要はない」と思うようになりました。
0.05%の差にすぎない
Maker指値注文で仮想通貨積立をしようとしている方は、取引手数料の節約を狙っているはずです。
確かにFTX JapanではMakerとして約定した方が取引手数料は安いです。
Maker | 0.02% |
---|---|
Taker | 0.07% |
でもその差はわずか0.05%にすぎません。
安い方が良くない?
1万円の積立で差はわずか5円
もちろん高いより安い方が良いです。
しかし、0.05%の差って月に1万円積み立ててわずか5円。
10万円でも50円です。
微妙…
確実に約定できる方が良いのでは?
ここまで見てきたように指値注文には注文、約定できないリスクがあります。
マイナス幅を調整してもリスクゼロにはできません。
注文 | メリット | デメリット |
---|---|---|
指値注文 | 0.05%安い | 注文できないリスク 約定できないリスク |
成行注文 | 必ず注文できる 必ず約定できる |
0.05%高い |
5円、50円程度の差であれば、必ず注文、約定できる成行注文の方が良いのではないでしょうか?
5円、50円のために注文、約定できないリスクを抱えるのは割に合わないと思うのです。
節約しようと頑張ったのに。
ムダな労力でした…
クオンツゾーンでTaker成行注文で仮想通貨積立を設定する方法は、こちらの記事で解説しています。
FTX Japanを活用しよう
以上、Maker指値で注文できない原因と対策を解説しました。
この記事を読んでいる方はすでにご存知でしょうが。
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