サイトイメージ画像 カンボジア移住ガイド

カンボジアでの部屋の探し方

カンボジアに移住するにはアパート、マンションなど住む部屋を探さす必要があります。ですが発展途上国の地方都市シェムリアップ、日本と同じようにはいきません。

不動産屋

日本で部屋を探すとなると最初に思い付くのは不動産屋です。街の不動産屋にふらっと入って、条件を伝えてそれに合った物件をいくつか出してもらい、良さそうな物件を見せてもらいに行く。普通はそんな感じでしょう。

シェムリアップにも不動産屋はあります。ですがなにせカンボジアです。日本のようにシステマティックではありませんし、至れり尽せりでもありません。私の場合はまるで役に立ちませんでした。

シェムリアップのアパート

不動産屋があると紹介された場所に行ってみたのですが、分かりやすい看板も無し。中に入ると親切で誠意は伝わるのですが、パソコンで物件をデータ化して管理しておらず条件で検索など無理。これはパスと言ったところで、ならばこれはと別の物件を紹介するでもなく。ゆるいというかまるで商売気がないのです。

特に安い物件には食いつきが悪いです。恐らく大家から得られる仲介手数料が家賃に比例しているのでしょう。彼らも商売ですから当然なのですが、400ドル以上の物件になると乗ってきますが、300ドル以下になると目に見えてやる気が乏しくなります。笑

いくつかの不動産屋をのぞいてみたのですが、今ひとつ役に立たない。少なくとも日本と同じように不動産屋に飛び込みというのは効率が悪いと思います。

不動産紹介サイト

次にインターネットです。探すといえばインターネット。何でもかんでもググれば見つかる。それは日本だけの話です。インターネットが役に立つのは情報が正確で、なおかつ、整理された環境においてのみです。部屋探しのサイトも同様です。日本のその手のサイトが役に立つのは情報が正しく、整理されているからです。

カンボジアの不動産紹介サイト

対するカンボジア。日本と同じように不動産会社が運営する部屋探しサイトはあります。あるのですが、すでに成約済みの物件が掲載されたままだったり、値上げ前の家賃だったり、地図が間違っていたり、そもそも地図がなかったり、間違って別の物件の写真が載ってたり、とにかく無茶苦茶です。中国の同種のサイトでもここまでひどくありません。

しかも運営しているのは不動産会社ですので、上述の不動産屋の場合と同じで安い物件には反応が良くありません。メールで問い合わせても返信が来ません。かといって、高い物件の情報が正確に掲載されているわけでもない。カンボジアの部屋探しサイトは今ひとつ力になりません。

歩いて探す

アナログなのですが意外と有効なのが「歩いて探す」です。シェムリアップの街を歩いていると「Room for Rent」と書かれた張り紙がたまにあります。また、見るからに集合住宅っぽい建物の門に、電話番号とクメール語で何か書かれた紙が貼られていたりします。これらはすべて賃貸物件です。

シェムリアップのアパート

こういう物件を見つけたら中に入って行きます。勝手に入って行っても怒られたりしません。Helloとか適当に声をかけて、誰か出てきたら部屋を借りたいと英語で言います。英語が通じなくてもRoomとかRentとか連呼すれば通じます。相手は大家ですから。

空いている部屋があればついて来いと手招きされるのでついていきます。そして部屋を見せてもらい、ネットはあるかとか、家賃はいくらだとか、電気代はどう払うとか、細かいところを詰めていきます。

このあたりのやり取りは英文法無視の単語の羅列、身振り手振り、筆談などもろにサバイバルです。私も片言の英語とジェスチャーと指差し会話帳でなんとか乗り切りました。苦笑

なぜこんなアナログな方法が有効なのか? 私の推測ですが上述の通りカンボジアの不動産屋も物件サイトもゆるゆるです。また、仲介料を払うのがイヤで大家が不動産業者をあえて使わないというケースもあるはずです。このため、不動産屋や物件サイトがカバーできていない物件が山のようにあるのだと思います。

歩いて見つけました!

ちなみに私が今住んでいる物件は歩いて探しました。ネットで良さそうな物件を見つけたのですが、不動産屋に連絡を取ると満室とのことでした。ところが、部屋を探してシェムリアップ市内を歩いているとネットに載っていた写真とよく似たアパートが。中に入ってよく見るとまさにその物件。大家に聞くと今は満室だけど1週間後に1部屋空くよと。猫も歩けばなんとやらでした。

確かにギンギラギンに輝く太陽が容赦なく照りつけるシェムリアップの街を歩き回るのは大変です。ですがこの方法は大変おすすめです。部屋が見つかることもさることながら、街の状況や土地勘をつかむのに最適だからです。

シェムリアップの路地

私はシェムリアップの街の2km四方、主だった通りはすべて歩きました。小さな通りもすべてとまでは言いませんが半分くらいは歩きました。その結果、このエリアを過ぎると買い物が大変になるとか、このあたりはお寺が多くてうるさいとか、舗装されていない路地の近くは砂埃がすごいとか、そういった部屋探しや生活に直結する情報をかなり得ることができました。

部屋探しにももちろん役に立ちました。ネットには載っていないようなローカルの物件の相場、外国人向けの安い部屋のコンディション、マンションタイプの設備の整い具合、どの程度交渉ができそうかなど、不動産屋とネットに任せっきりにするよりも良い部屋探しができたと思っています。

なにせ日本のようにキッチリカッチリの国ではありません。そんなカンボジアでは歩いて探すという原始的なやり方のほうがむしろ合っているのかもしれませんね。

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