サイトイメージ画像 カンボジア移住ガイド

部屋タイプと家賃相場

カンボジアのアパートやマンションの部屋は日本とはやはり違います。部屋タイプや間取り、バストイレの設備や家具の扱いも日本の賃貸住宅とは異なります。移住希望者にはよく分からないシェムリアップの住宅事情。家賃相場も含めてご紹介しましょう。

カンボジアの部屋タイプ

まず物件のタイプですが、アパート、マンション、一戸建てが主なものです。

アパートはだいたい3階建てくらいまでで、エレベーターは付いていません。敷地全体が壁で囲まれていて各部屋にドアがあります。見た感じは日本とそれほど変わらないので外から見たら分かりませんがレンガ造りです。地震が少ない国ですので耐震性はゼロです。笑

シェムリアップのアパート

マンションは物件数自体がものすごく少ないです。5階建てとか7階建てもありますので、きっと鉄筋コンクリート造りだと信じています。ちゃんとエレベーターも付いています。

一戸建ても意外と多いです。もちろん、シェムリアップの郊外や農村にあるような木造の高床式住居ではなくレンガ造りです。きっと虫やヤモリが入り放題だろうような質素なものもあれば、ベッドルームがいくつもあるようなゴージャスなものもあります。一戸建ては本当にピンきりです。

この他に、高級家具付きでルームクリーニングサービスもあり企業の駐在員が住むようなアパートメントと呼ばれるものや、1つの一戸建て住宅の部屋に1人ずつが住み、キッチンなどを共用するルームシェアタイプの住宅もあります。

間取り

安い物件はワンルームが多いです。扉を開けたらそこが居住スペースで、内部にバスルームがあります。それ以外にはリビング1つにベッドルームが2つ、キッチンとバスルームが1つずつとか、リビングとキッチンが一緒になったLDKにベッドルームとバスルームが1つずつとか、このあたりは日本とそれほど変わりません。

カンボジアの住宅

キッチンですが、日本は流しの下が扉の付いた収納スペースになっていますが、カンボジアでは何もないところが多いです。スカスカ状態です。ガスコンロはありますが都市ガスが整備されていませんので、プロパンガスを買ってきて使います。カセットコンロを使う人もいるようです。

日本と違うのは玄関がないことです。入口のドアを開けたらいきなり部屋です。アパートタイプの場合、1階は地面より少し高くなっていますが、2階以上は廊下と部屋の床が同じ高さでつながっています。当然ですが和室はありません。床はタイル張りが多いです。

バストイレ

バストイレは日本と全然違います。まず、バスとトイレで分かれていません。同じ部屋の中にバスとトイレがあります。ではユニットバスなのかというとそうではなく、ほとんどの物件でバスタブはありません。シャワーだけです。

シェムリアップのバスルーム

そのシャワーですが外国人が住むような物件では温水器が付いている場合が多いです。日本のような大掛かりなものではなく、壁に取り付ける簡単なものですがホットシャワーとして困らない水温になります。

安い物件では水シャワーだけですが、年がら年中暑いので特には困りません。私の部屋はホットシャワーが付いていますが、涼しい時期以外は水シャワーのまま使っています。ホットにしたくないくらい毎日暑いですから。

カンボジアのホットシャワー

また、シャワースペースとトイレスペースの間にバスカーテンが付いていない物件が多いです。ですので、シャワーを使うときはトイレットペーパーなどを避難させなければなりませんし、使ったあとは便器も床もびしょ濡れになります。ですが1時間もすればあらかた乾きます。

なお、バスタブが付いている物件もあるのですが、私が見た限りでは温水器のようなものはありませんでした。ホットシャワーを使って湯船を満たす他ありませんので、ぬるま湯どころか湯気すら立たない低温バスタイムになると思います。

家具

ここまで読むと実にトホホなシェムリアップの賃貸物件事情なのですが、良い点もあります。それはほとんどの物件が家具付きであることです。

日本で部屋を借りると部屋の中には何もないですよね。前の住人が残していった照明が残ってるくらいでしょうか。なので日本人が引っ越すときには冷蔵庫からクローゼットからテレビからありとあらゆる家財道具を引越し屋のトラックに詰め込んで運びます。

家具付きの賃貸物件

これに対してカンボジアでは部屋に家具が付いています。家具付き物件ということです。私が見た物件では冷蔵庫、テレビ、ベッド、クローゼット、エアコン、椅子、机またはテーブルはほぼすべての物件に付いていました。よほど安い物件以外ではホットシャワーも付いています。

実は東南アジアではこういった家具付きの物件が広く普及しています。これは非常に便利です。家具を買い揃えなくて良いですし、入居したその日から普通に暮らせます。どこかに引っ越すことになった時も家具を運ぶ必要がありません。私はサラリーマン時代は転勤族でしたので、日本でもこの賃貸スタイルが普及すれば良いなと切実に思います。

家賃相場

さて、気になるお家賃です。基本的に床面積が増えれば家賃も上がります。一戸建てとアパートはそこまで変わりませんが、マンションは高くなります。また、オールドマーケットなどがある中心部から離れるほど安くなります。

立地条件や築年数、近隣物件との競合具合なども影響しますので一概には言えませんが、中心部から歩いて15分くらいのエリアの20~30平米のアパートのワンルームで月200~400ドルくらいです。そこそこ便利な立地で小綺麗な1DKだと500ドル以上してきます。至れり尽せりのアパートメントタイプですと1,000ドルオーバーが普通です。

シェムリアップ郊外の一戸建て住宅

逆にシェムリアップ川の東側や国道6号線の北側になると200ドル、300ドル前後の物件も増えてきます。さらにオールドマーケットから南へどんどん下がっていくと、100ドル前後や100ドル以下の物件もお目見えします。なかなかハードなコンディションですのでリタイア組にはおすすめしませんが、チャレンジングな若い方には良いかもしれません。

ただ、家賃は本当にピンからキリまでです。中心部でも冷蔵庫、エアコン、テレビ、ベッド付きで100ドル台の物件もありますし、なんでこんな辺鄙な場所でワンルームで400ドルも取るかな?というような物件もあります。適正家賃で住もうと思ったら、とにかく見る数をこなすことをおすすめします。

公共料金の支払い

家賃以外で大家さんに払うのが公共料金です。わざわざ水道局や電力会社に支払いに行くのも大変ですし、日本のようにコンビニで支払うこともできません。そもそもシェムリアップには数えるほどしかコンビニがないですから。大家さんが徴収するのが一般的です。

公共料金が家賃にどの程度含まれるかは物件によります。電気代と水道代は別払いという物件がほとんどです。光熱費込みという物件はほとんど目にしたことがありません。いくらくらいかかるかについては水道料金と電気代のページをご覧ください。

インターネット代も家賃込みの物件がほとんどです。ただ、WiFiが貧弱で使い物にならず、自分でインターネット会社と新たに契約して使っているという人もいるようです。

シェムリアップはケーブルテレビが一般的ですが、その利用料は家賃込みの物件と別途払いの物件に分かれます。私は大家さんと交渉して家賃込みということにしてもらいました。あっさりOKしてくれたので大した額ではないのかもしれませんね。

物件によって対応が分かれるのがゴミ収集代です。日本ではゴミ収集は自治体の業務ですので税金という形で負担しますが、シェムリアップでは各家庭がゴミ収集業者と契約します。家賃込みの物件が多いのですが、別途徴収の物件もあります。私の部屋は別途で月々5ドルです。

このカテゴリーの他の記事

他の記事カテゴリー