携帯電話とSIMカード
カンボジアにも携帯電話はあります。固定電話網の整備が遅れたため、むしろ携帯電話の方が広く普及しているくらいです。我々外国人もカンボジアで携帯電話を利用することができます。シェムリアップでの契約の仕方、携帯電話料金の支払い方などについて説明します。
カンボジアへの電話のかけ方
携帯電話の前に国際電話について少しだけ。国際電話をかけるには国番号が必要ですよね。カンボジアの国番号は855です。一例として日本からカンボジアの電話番号「012-345-6789」への電話のかけ方は次の通りです。最初のゼロを取ることに注意してください。
NTTでかける場合
010-855-12-345-6789
NTTドコモでかける場合
+855-12-345-6789(+はゼロを長押しすると表示されます。)
auでかける場合
010-855-12-345-6789
ソフトバンクでかける場合
010-855-12-345-6789 または +855-12-345-6789
カンボジアの携帯電話会社
カンボジアには携帯電話キャリアが10社近くあります。シェア争いが激しいですから、下位のキャリアはサービスや販促キャンペーンなどをしてきますが。やはり通信はシェアと信頼性がある程度比例しますので、大手キャリアを利用するのが無難ではないかと思います。以下が大手3社です。
Metfone
Metfoneはカンボジアの携帯キャリア最大手です。ベトナム系の企業で全国をカバーしています。日本で言うとNTTドコモみたいなものでしょうか。シェムリアップ市内ではパークハイアットの近くに営業所があります。
Smart
SmartはカンボジアではMetfoneに次ぐ業界第2位です。こちらはマレーシア系の企業です。急速に人気が伸びてきているそうで、さしずめカンボジアのソフトバンク。私はこのSmartを使っています。ラッキーモールの斜向かいにショップがあります。
Cellcard
Cellcardはカンボジア資本のキャリアです。以前はルクセンブルクの資本も入っていて首位争いを演じた時期もあったそうですが、Smartに抜かれてしまいました。auみたいって言うと怒られるでしょうか?
携帯電話の契約
日本で携帯電話を契約しようとすると、本人確認証や公共料金の支払証明書が必要で、手続きも時間がかかって面倒ですよね。でもそんなことをしている国は日本くらいなもので、東南アジアの国々での携帯電話契約は実に簡単です。
カンボジアの場合、必要なのはパスポートだけです。カンボジアに入国後にパスポートとお金だけ持って携帯ショップに行けば携帯電話に加入することができます。それどころか早朝深夜でない限り、到着したプノンペンやシェムリアップの空港でもその場で契約ができます。
カンボジアの携帯電話はSIMカード方式です。スマートフォンでよくある小さなICチップを本体に差し込んで使います。市内の携帯ショップだけでなく空港の携帯ブースでもSIMカードを数ドルで売っており、その場でSIMカードを携帯本体にセットし、各種設定をして使える状態にしてくれます。混んでいなければ5分もかかりません。非常に便利です。
また、日本ではドコモで買った普通のスマホにソフトバンクのSIMカードを入れて使うことはできません。SIMロックというブロックがかかっていて、違うキャリアのSIMカードが使えないようにしているからです。
これに対して東アジア、東南アジアでは日本を除いてどの国もSIMフリーです。ですので日本や海外でSIMロックがかかっていない携帯電話を購入してカンボジアに持って行って、カンボジアの携帯会社のSIMカードをセットして使うことができます。
支払いはプリペイド
日本では1ヶ月分の携帯電話の利用料金を翌月にまとめて支払う後払い(ポストペイド)です。これに対してカンボジアでは先払い(プリペイド)です。先に10ドル支払うと利用料金が10ドルに達するまで使える、という仕組みです。
先払いした使用料には有効期限があります。例えばSmartでは1ドルの有効期限は1週間です。1週間の間に0.7ドルしか使わなかった場合、残りの0.3ドルは使えなくなります。ですが、そのあとでまた料金を払うと0.3ドルが復活します。例えば期限が切れて1週間後に2ドル払うと、0.3ドルが復活して合わせて2.3ドルまで使えます。
国によっては有効期限が過ぎた分は携帯会社に没収されます。むしろそういう国のほうが多いです。それに比べるとカンボジアの携帯会社はなかなか良心的だと思います。
チャージの仕方
カンボジアでは携帯電話に先払い(プリペイド)することを「チャージする」と言います。英語のchargeには「充電する」という意味がありますが、携帯電話に1ドル分の利用料を充填するみたいなイメージです。
携帯電話に1ドルをチャージすれば、使った料金が1ドルに達するまで通話やインターネット接続などのサービスを利用できます。ここではシェムリアップ市内でSmartの携帯電話にチャージする方法を画像付きで詳しく懇切丁寧に説明します!(MetfoneやCellcardなど他の携帯電話会社も基本的に同じです。)
プリペイドカードを買う
シェムリアップ市内にはあちこちに携帯ショップがあります。この他にも小さな商店やコンビニでも売っていますし、アパートの大家さんが住人相手に売っているところもあります。「Smart、Charge、Card、Prepaid、1Dollar」とか思い付く限りの英単語を羅列すればそのうち通じます。笑
これがSmartのプリペイドカードです。小さな厚紙です。必要情報をプリントアウトしたレシートのようなものが渡される店もあります。額面の価格と店に払うお金は同額です。1ドルのカードの販売価格は1ドルです。
Pinコードを見る
チャージするにはPinコードが必要です。プリペイドカードの裏には銀色のフィルムが貼られていて、カードの額面が書かれています。このフィルムを爪やコインなどでこすって削ります。
フィルムを削ると13桁のPinコードが現れます。なお、レシートのような紙を渡された場合はその紙にPinコードが書かれていますので、この削る作業は必要ありません。
携帯電話でPinコードを送信する
さぁ、ここからが本番です。まず最初にスマホの受話器のアイコンをタップして電話番号を入力する画面にします。そして(Smartの場合は)「*888*」と入力します。
そのあとに先ほどプリペイドカードの裏を削って出てきた13桁のPinコードを入力します。
最後に「#」を加えます。そして通話ボタンを押します。携帯で電話をかける時に電話番号を入力してから押すあの通話ボタンです。
数秒でこのようなメッセージが表示されます。toppedですから1ドル上乗せしたというニュアンスでしょうか。これでチャージは完了です。
同時にショートメールでもチャージされたという通知が届きます。
残高の確認の仕方
チャージした金額がいくら残っているか確認するには、電話をする画面で(Smartの場合は)「*888#」と入力して通話ボタンを押します。3秒もしないうちにこのようなメッセージが表示されます。写真の画面では残高が0ドルとなっています。
プリペイドカードを買ってきて裏を削ってPinコードを送信する。たったこれだけです。慣れればすごく簡単ですので、カンボジアでの携帯ライフ、是非チャレンジしてみてください!