サイトイメージ画像 カンボジア移住ガイド

物価とチップ

カンボジアの物価が日本より安いことは容易に想像がつきます。では具体的な金額としてはどうなのか? いくつかの物品について見てみましょう。

カンボジアの物価はざっくり日本の4~5分の1

物価ってあまり書きたくないんですよね。物価を書く品々って自分が普段から購入しているものであって、それをリストアップするということは自分の日常生活を晒すことですから。貧乏自慢になりそうな購入履歴なんですが。苦笑

店舗や銘柄によって違いはありますが、シェムリアップのスーパーや個人商店で買い物をした場合の物価の一例は下記の通りです。(単位はドル)

ミネラルウォーター500ml
0.3
缶ビール350ml
0.6
缶ジュース
0.6
ネスカフェ27袋
3.6
ティバック25袋
2
インスタントラーメン
0.6~1.2
ライター
0.2
マールボロ1箱
1.3
食器洗いスポンジ
0.5
歯みがき粉
1.5
石けん4個パック
2
シャンプー
4
殺虫剤
3.5
食器洗剤
1
バス用洗剤
3
床用洗剤
2.6
トイレブラシ
2.2
床用のモップ
6.5
デッキブラシ
3.9
ゴミ箱
2.4
ガラスのコップ
1.5
中型の南京錠
5~10
扇風機
25
電球
2
電気ケトル
10
オフィスチェア
50
5~10
ベッドシーツ
10
ローカルの食堂
1
洗濯1kg
1
トゥクトゥク近距離
1
トゥクトゥク空港まで
5

自炊なんてまったくせず、日々飲んだくれてダラダラ過ごしているおっさんの姿が目に浮かぶようなお買い物リストかと思いますが。はい、その通りです。誰にも文句を言われず低コストで日々好きなように過ごせるのですから天国です。

さて、ゴミ箱と一言で言っても素材やサイズ、デザインなどによって値段は変わってきます。その他の商品もすべからくそうですので、だいたいこんなものだということで細かいツッコミはご容赦を。

日本との物価差ですが商品やサービスのカテゴリーによって差があります。総じて言えば消耗品は日本よりも安く、工業製品はそこまで安くありません。100円ショップで売っているようなものは日本のほうが安いです。全部ひっくるめて平均すると、日本の4~5分の1くらいだと思います。

チップ

カンボジアにチップはあるのか? 少なくともシェムリアップにはあります。と言っても元々はありませんでした。日本や中国と同じようにカンボジアもチップがない文化でした。

それが観光開発で西洋人が入り込むようになり、彼らと一緒にチップの習慣も入り込んできました。もちろん現地のカンボジア人同士の間ではチップのやり取りはありません。ですが、これが外国人相手となるとちょっと変わってきます。

シェムリアップのトゥクトゥク

例えばトゥクトゥクでアンコール遺跡を1日かけて見て回って、帰りにスコールが降ってドライバーがずぶ濡れになったとか、空港までトゥクトゥクで送ってもらって、荷物がかなり多かったのに運んでもらったとか。そういう時は私も1ドル渡します。

元々チップのない文化圏にチップが持ち込まれてしまい、それがすでにある程度定着してしまった、少なくとも外国人相手にはチップの可能性が認識されてしまった以上、これは致し方無いかなと思っています。

ただ、そもそもチップというのはプラスアルファのサービスなどに対する感謝の表明です。ですので、散髪屋で髪を切ってもらった西洋人が髪を切ったカンボジア人にチップを1ドル渡す姿には私は違和感を覚えます。

チップ乞食

欧米は元々チップがあった世界です。チップとは何かというコンセンサスがある社会です。そういったものがないところにいきなりチップが持ち込まれると、時として渡す側、渡される側にとって不愉快な事態が生じます。私にとってはそれがフィリピンでした。

仕事の関係でフィリピンに短期間住んでいたことがあるのですが、当地はチップがあります。ですが元々チップの習慣がなかった上に、大雑把に言うと富裕層から貧困層にチップが支払われるという構造があるため、チップで少しでも稼いでやろうという風土があります。

シェムリアップの寺院

例えばタクシーに乗ると少しも走り出さないうちに、ドライバーが今月はお金がなくて厳しいからチップを多めに出してくれよと言ってくるようなことがたまにあります。空港では荷物を運んでチップを稼ごうとする人たちが、荷物が多い到着客に群がります。正直に言って浅ましいです。惨めで卑しいです。まるでチップ乞食です。

もちろん、チップには良い面もあります。明け方に空港に着いて徹夜明けのドライバーが丁寧に運転してくれたらチップを弾みます。それでお互いにお疲れさんと言ってサムアップして別れて、それはそれで気持ちの良い朝です。個人的には日本にもチップの習慣があっても良いなと思うこともあります。

ただ、カンボジアの人たちがチップを目当てにちょっとでも多くとってやろうとするチップ乞食に成り下がる姿は見たくないという気持ちもあります。なかなか難しい問題です。みなさんなりに考えてみてください。

このカテゴリーの他の記事

他の記事カテゴリー