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砂との戦い

カンボジアと日本との生活環境の違いは多々あります。その一つが砂です。まさか日々の生活で砂に悩まされるとは思ってもみなかった、シェムリアップでの砂との戦いです。

カンボジアの床は砂だらけ

日本では田舎や山林などは別として、地表の多くはアスファルトやコンクリートで覆われています。また、それ以外の場所も多くは土であり、地表が砂というところはそれほど多くありません。

シェムリアップの路地

これに対してカンボジア、特にシェムリアップのような地方都市では路地のほとんどはアスファルト舗装されていません。さらに地表の多くは土ではなく砂です。しっとり湿り気を帯びた土ではなく、からっからに乾ききった砂です。

しかも砂の粒子が非常に細かいですので、いとも簡単に部屋の中に入ってきます。よほど高級なホテルでもない限り、部屋の床には砂が落ちています。手のひらで触ってみると砂が落ちていることが感触で分かります。

カンボジア人は砂と共存

地元の人たちはどうしているかというと、完全に砂と共存しています。伝統の高床式住居は入口の扉があったりなかったりですし、最近の西洋式の住居でも扉や窓は隙間だらけです。そもそも砂の侵入をブロックしようとしていません。

さらに、子供だけでなく大人も自宅の敷地内は素足で歩き、そのまま室内に戻ります。足の裏が砂で汚れることをまったく気にしていないように感じます。

シェムリアップの掃除用品売場

では室内を砂まみれにしているのかというとそうでもありません。毎日のように室内を箒で掃いてますし、商店には必ず箒が売られており、箒を売り歩く行商人もいます。入ってくるのはしょうがないから掃けば良いじゃんということでしょうか?

また、砂が床に入ってくるし、素足で床を歩くからだと思いますが、床用洗剤の品揃えが日本とは比べ物にならないくらい多いです。10倍ではきかないくらいあるのではないでしょうか。花王だけで4タイプ、それぞれ3サイズあります。

砂との戦いはギブアップ

上の方で少し書きましたが、カンボジアの砂の粒子は極めて細かいです。中国から飛んで来る黄砂よりも細かいです。片栗粉に匹敵するのではないかと思うほど細かい粒子です。

そんな細かい砂ですので、風が吹けば空気中に舞い散ります。細かくて軽いですから一度舞い散ると簡単には地表には落ちません。そのまま風に乗って空気中を漂います。

シェムリアップの掃除洗剤売場

このため、床用洗剤を使ってモップで部屋の床を1時間かけて徹底的にきれいに拭いても、ガラス窓を開けて網戸にしていると網目から砂が入ってきて、30分も経たないうちに床を触ると手にザラッとした感触が戻ってきます。

初めてこの目に遭った時は徒労感と無力感でもう二度と床掃除はしないと思いました。そうはいかないのでまたするのですが。カンボジアでの砂との戦いは完全にギブアップです。

戻ってきたら足拭き

また、未舗装の路地は言うまでもなく、舗装された道でも砂が舞っていますし、路肩には砂が溜まっています。そんなシェムリアップの道をビーチサンダルで歩いたらどうなるか。言うまでもなく砂だらけになります。

このため、外出する時には絞った濡れ雑巾を玄関口に置いてから出ます。戻ってきた時に足を拭くためです。21世紀のカンボジアで暮らす日本人は、昭和初期の農村の日本人のようなことをしています。苦笑

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