買い物が不便!
カンボジアに移住して毎日の生活に欠かせない買い物ですがとにかく大変です。日本で簡単にできた買い物がカンボジアでは一苦労。シェムリアップの買い物事情を紹介します。
ワンストップショッピングができない
シェムリアップは地方都市とは言ってもカンボジアでは有数の大都市です。品揃えは日本には劣るもののコンビニエンスストアもありますし、日本と同じような食品スーパーもあります。ですが買い物はとにかく大変。欲しいものが簡単には手に入らないのです。
その原因の一つが総合スーパーのような店がないことです。日本ではイオンやイトーヨーカドーに行けば商品が気に入るかどうかは別として、食品から衣料、文具や乾電池まで一通りのものが揃っています。ところがシェムリアップにはそのような総合スーパーはありません。
また、あるジャンルの商品を一通り揃えている店も非常に少ないです。例えば日本であれば家電量販店に行けば電球からドライヤー、テレビから冷蔵庫に至るまで、家電に関するものは一通り揃っています。ですがカンボジアでは、電球は売っているのに電池は売っていないということが普通にあります。
家具もそうです。ニトリに行けばテーブルからカーテンまで家具に関するものはすべて揃います。しかしシェムリアップではベッドを売っているのにベッドカバーや枕カバーは売っていないといったことが本当に多いのです。
日本では大型スーパーかショッピングモールに行けば済む買い物が、シェムリアップではいくつものお店を回らなければならない。しかも暑い中。これがカンボジアでの買い物で最も苦労させられることです。
ホームセンターがない
私がカンボジアに移住してシェムリアップの街で身の回りの物を買い揃えていた時に痛感させられたのが、日本のホームセンターの素晴らしさです。
引っ越しをするといろいろなものを買い揃えます。日本からあまり物を持ち込めない海外への引っ越しではそれが顕著です。コップ、食器用洗剤、シャンプー、トイレブラシ、トイレットペーパー、ハンガー、延長コードなどなど。これらの商品、日本ではホームセンターに行けばすべて手に入ります。
シェムリアップでも大きめのスーパーに行けばこれくらいならばほぼすべて売られています。ですが、サイズが1つだけだったり、色が2色しかなかったり、とてもではないですが選べるというレベルではありません。やはり日本のホームセンターはすごいです。
それともう一つ。何かを引っ掛けるフックとか、扉の隙間をふさぐすきまテープとか、玄関口に敷くマットとか、あれってどこで買えばよいのだろう?と思う物って、ホームセンターに行けばだいたいありますよね。シェムリアップでは3つとも売っている店はありません。1つの店で買い揃えることはできません。
100円ショップも素晴らしいです。日本の100円ショップで売られているもののほとんどは、カンボジアでは100円では手に入りません。しかもあの品質と品揃え。カンボジアに来ると自分が日本でいかに恵まれた買い物をさせてもらっていたのか思い知らされることになります。
家電量販店がない
さらに家電量販店もありません。ラッキーモールという商業ビルの3階に家電販売店があるのですが、テレビや洗濯機は売っていても扇風機は売っていません。
では、個人経営の小さな家電店はどうかというと、こちらの店は冷蔵庫とテレビは売っているけど扇風機はない。こちらは扇風機は売っているけど電気ケトルは売ってないとどの店もてんでバラバラ。目当ての品が見つかるまでただひたすらお店を回るしかないのです。
また、家電製品に限ったことではありませんが、サイズや色柄など横の広がりが非常に乏しいです。とりあえずあるだけ。カンボジアの流通業界は一通りの商品がようやく販売されるようになったという段階で、サイズなどを求める段階にはまだ至っていないのでしょう。
私が実際に困ったのはAVケーブルでした。テレビとDVDプレーヤーを接続しようと思ったのですが、日本から持って来た1mのものでは短くて届きません。それでもう少し長いものを探しに行ったのですが。
家電製品が売られている店を10店舗以上は見て回ったと思います。ところがどの店でも売られているのは1mのものだけ。日本であれば100円ショップでも複数サイズがありそうなものですが、カンボジアでは1mの1サイズだけ。最後の店でようやく3mを見つけました。言うまでもなく長過ぎるのですが、これ以上探しても2mを売っている店があるとはとても思えない。それがカンボジアです。
困ったらオールドマーケット
シェムリアップに移住した人が買物に行くとき、まず考えるのは街の中心部でしょう。アンコールマーケットなどがあるシヴァタ通りのエリアです。確かに中心繁華街なのですが、実はここは観光客がメインターゲットです。一般市民向けの店はそれほど多くありません。
日常生活用の商品がよく売られているのは中心部よりもむしろ少し離れたエリアです。特にシェムリアップ川の東側の国道6号線とWat Bo Roadは道の両側に多くの店があります。各店舗の品揃えは広くありませんので1店舗で買い物が済むことはありませんが、中心部よりも手に入る品数は多いです。
また、欲しいものがどうしても見つからない時はオールドマーケットです。パブストリートに隣接するオールドマーケットは観光スポットのように思われがちですが、現地在住者にとっては現役バリバリの商業施設です。個人商店の集まりですが、マーケット全体での品揃えはシェムリアップ有数です。
私はシェムリアップのどの店に行ってもフックとベッドカバーが見つからなかったのですが、お店の人にオールドマーケットに行ってみたら?と言われて行ってみると、見事に両方ともありました。
写真は買い物の強い味方
小さなことですがカンボジアで買物をするときの知恵袋です。
買い物に行ってお店に入って探しているものがすぐに見つかれば良いのですが、どうしても見つからない時はお店の人に聞くしかないですよね。コップとかトイレブラシくらいならば、簡単な英語で説明したり、英語+ジェスチャーで伝えたり、力技でなんとかなります。ところが何ともならないものもあるのです。
私もカンボジアに行くまではなんとかなると思っていました。それまで海外旅行でいつもなんとかなっていましたから。ところがついに伝わらないものが登場しました。それはフックです。ネジや両面テープで壁に固定してものを吊り下げるフック。これがどうしても伝わりませんでした。
英単語が間違っていたのか、発音が悪かったのか、ジェスチャーが何を示しているか分からなかったのか、理由は分かりませんがとにかく伝わりませんでした。普通の旅行ではなく移住だと聞く商品も普通の客とは違いますので、伝わらないケースはきっとあるのだと思います。
その時に役に立ったのが写真です。グーグルでフックを画像検索し、分かりやすそうな画像をスマホにダウンロードし、それを持って行ってお店の人に見せたら一発で通じました。デジカメで写真を取るのでも良いと思います。やはり見せるのが一番伝わります。