ロッテーマートをあとにして近くのバス停に向かいます。道沿いにはいろんなお店が。
こちらはアオザイ屋さん。写真では見にくいのですが、看板には「Ao Dai」と書かれています。正確にはアオダイなのかな?
こちらのお店、壁にずらっと並んでいるのは靴。奥行きわずか数十センチの靴屋さんです。軒先のほうが広いですね。
今度は16番のバスに乗ってハノイ市の西の郊外に向かいます。このバス、運転席がガラスで完全に隔離されてました。暴漢に襲われる危険な職業、ってことはないよね。
むしろ危険なのはバスの前をぎっしり埋め尽くすバイクたち。両サイドからバスを追い抜いて次から次へと増えていきます。ベトナム=バイクって感じです。
しばらくバスに揺られて郊外へ。バスを降りてあたりを見まわすと高層マンションのようなビルが。おもしろそうなので見に行ってみます。
1階にはスターバックス。ハノイで始めて見ました。
そして日本料理店。他にもハイグレードなテナントが並んでおり、どうやら高級ショッピングモールのようです。
こちらは日本人歯科医が経営する歯医者さん。外観からしてハイソな雰囲気が漂います。
で、びっくりしたのがこちら。小さな子供が保母さんぽい人と遊んでいます。託児所か何かかなと思ったのですが違いました。
アメリカ流のノウハウを取り入れた幼児教育、どちらかと言うと早期英才教育的な施設でした。
これ、立地からも施設の性格からもアメリカ式メソッドってとこからも、どう考えてもめちゃ高いはずです。日本でもそうですよね。近所の幼稚園とはまるで違う海外のノウハウを取り入れた幼児教育施設みたいな。
ってことは、それだけの費用を負担することができる、恐らく平均的日本人よりも可処分所得が多い富裕層が、すでにベトナムで登場しているということです。
しかも子供の年齢から考えて親は30前後でしょう。その若さでその収入。外資系企業の上級社員とか、不動産投資か何かで当てた自営業者とか。
いずれにしてもこんなマーケットがすでにベトナムで誕生していることにかなり衝撃を受けました。編笠かぶって天秤棒かついでのような一昔前のベトナム像をイメージしていると、とんでもないしっぺ返しを食らいそうです。いや、びっくり。
ハノイの西の郊外にやってきたのはベトナム国家大学ハノイ校を見物するためです。ベトナムの最高学府です。
特に問題なく自由に入れます。緑が多い落ち着いた良いキャンパスです。
ひときわ目を引くクリーム色の洋館。ベトナムに進出して成功した香港の企業家が寄贈した文化交流センターです。香港人はこういうのをよくやります。
この企業が後援するベトナムの児童絵画の展覧会が開かれていたのでのぞいてみました。
10歳の女の子が描いた絵。左下に白いアオザイを着た女性が描かれています。
こちらは13歳だったかな?男の子の作品です。子供の絵って計算高さがないから良いですよね。
数ある作品の中、ガツンと衝撃を受けたのがこちら。10歳の女の子が描いた絵です。タイトルは「International Friendship」。左からベトナム、日本、中国のそれぞれの民族衣装を着た女の子が描かれています。
これは叩きのめされるというか、説教されてるような気分になりました。領有権で揉めてる3ヶ国ですが、仲良くすれば良いじゃない、って。まったくおっしゃる通りです。
大人には大人の理屈や事情があるのですが。日本の女の子とも中国の女の子とも仲良しになりたい、それで良いじゃん。10歳の女の子にしてみればそうなのでしょう。君の言うとおりだ、おじちゃんたちは愚かだよ。
同じキャンパス内に高校もありました。こちらは外国語高校。外国語習得を目的とした高校です。外大ならぬ外高。
高校の部活のようなものだと思うのですが日本語クラブというのがあるようで、ポスターが貼られてました。
うん。日本=マンガですね。日本に感心を持ってくれてありがとう。
そしてこちら、ハノイ教育大学の付属高校です。それもただの高校ではありません。
「Gifted Students」 大雑把にいうと天才児のことです。欧米ではギフテッドに対する特別教育が普通に行われていますが、日本は平等主義といいますか、なにせ習得度別指導すら導入されていませんので、ギフテッド教育など夢のまた夢です。
それがまさかベトナムではすでに導入されていたとは。ちょっとベトナムに負けちゃったなぁ。
大学を後にしてウロウロと。途中でおもしろそうな路地があったので入ろうとしたのですが…
歩行者とバイクでギュウギュウ詰め。まったく先に進めず断念です。いろんな国で街歩きしてきましたが、こんなの初めてです。
午後の3時頃だったと思うのですが、とにかくバイクだらけ。道にぎっしり。郊外で昼の3時でこの有り様ですから、中心部のラッシュアワーとか推して知るべしです。
そしてこちら、分かるでしょうか。右半分は歩道です。道がバイクでいっぱいなので、歩道にあふれ出してくるんです。そして、そのまま歩道をそれなりのスピードで疾走してきます。危ないのなんのって。
写真の左中ほどに青いフェンスが見えますが、実はこの道路の中央部では高架鉄道の建設が進んでいます。都市鉄道を普及させて渋滞を緩和させたいということです。それで車線が減って渋滞に拍車をかけているのですが。とにかくひどい有様です。
バイクにひき殺されそうになりながらバス停へ。ちょうどやってきた28番のバスに乗り込みます。
このバスがとんでもなくローカルなバスでした。細い道に入り込み、前には正月飾りの紅梅の盆栽を運ぶおっちゃん。道端には野菜や肉を売るおばちゃん。
30分ほど走って終点に到着。周りには見事に何もありません。さすがに郊外に来すぎたな。笑
今日の出発点のロンビエン・バスターミナルに戻るバスがあったので乗り込みます。
紅河沿いを走るバスでしたが、2階建ての橋があるなぁとか、3階建ての民家が多いなぁとか、どうでもよいことばかりが目に付きます。まぁ、それが街歩き。
小一時間かけてようやくロンビエンに戻ってきました。
今回の路線バスの旅のルートです。緑のマーカーがホーチミン廟があるエリア、赤のマーカーがホアンキエム湖があるエリア。ハノイの観光スポットは主にこの2つのエリアです。
黄色い星印がロンビエン・バスターミナル。ここから時計と反対の方向でバスで移動しました。青のマーカーがロッテマート、黄色が高級ショッピングモールや大学があったところ、薄紫がバスの終点で何もなかったところです。
正直、緑や赤のエリアをうろついてるだけなら面白くないです。外国人慣れした現地の人相手に異国もどきを体験して終わり。
でもそこから外に踏み出すとおもしろくなってきます。外国人観光客がまず来ないようなところ。そんなところのほうが観光スポットよりも見てて歩いてておもしろいです。現地の人も観光客慣れしてスれてませんし。
バスに4回乗って、美味しい焼き飯を食べて、使ったお金は58,000ドン、日本円でわずか300円です。笑) 300円で丸一日楽しませてもらえる路線バスの旅。オススメですよ~
ベトナム北部の旅も終了。ホテルで荷物を取って、またロンビエン・バスターミナルに。
ここから17番のバスでノイバイ国際空港に向かいます。の、はずだったんですが…
バスが終点に到着。でも周りは田んぼだらけで空港なんてない。ウソやろ~ どうやら17番のバスは空港行きと営業所止まりの2つがあるようです。最後までドタバタ。笑
バスの車掌さんぽい人に聞いてみる。どうすれば空港に行ける? そこのバイクタクシーで行け。 いくらくらい? 2万ドン。 ポケットからお金を出すと、あーダメダメ、10万ドン札なんて見せたらふっかけられるよ。それはポケットに隠しとけ。なに?19,500ドンしかない。分かった、俺が話してやる。
バイクタクシーのところに行って、このおっさん、500ドン足りないんだけどさ、空港まで乗っけてやってくれよ、みたいな感じで話をしてくれたようでして、なんとか空港にたどり着くことができました。ありがとうございます!
こうして1週間のベトナム北部の旅が終わりました。飛行機代、ホテル代、食費や入場料などすべて合わせて1週間で使ったお金は5万円。十二分にOKでしょう。さぁ、セブパシフィックでマニラに戻ります。
実は今回の旅までベトナム人には悪い印象とまではいきませんが、若干微妙な感情を持ってました。計算高いというか、狡猾というか、ちょっとずるいというか。
でもよく考えたら僕が今まで接してきたベトナム人というのは、ホテルの従業員とか観光地の飲食店とか、いずれも外国人を相手に商売をし、よくも悪くも外国人に慣れている、ある意味特殊なベトナム人たちでした。
今回、フエの街で観光客がまったく来ない食堂に通ってみたり、ハノイでも観光エリアから完全に離れたところで街を歩いてみたり、そういう中で「普通の」ベトナム人に接してみてまったく印象が変わりました。
めったに接しない外国人相手に片言の英語ならぬ片言のジェスチャーで話してみたり、あの手この手で道順を説明してくれたり、10万ドン札は見せるなよと注意してくれたり。なんのことはない、「普通の」おっちゃんでありおばちゃんでした。ベトナム、良い国です。
さて、今度はどこに行こうか? またどこかの街でぶらぶらと裏通りを歩いてみます!
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