8月よりデルタ航空など5つの航空会社が、マニラのニノイ・アキノ国際空港ターミナル1からターミナル3に移転することが分かりました。ターミナル3はセブパシフィック航空が本拠地として使用しているターミナルです。フィリピンの航空メディア、Philippine Flight Networkが伝えました。(情報元:Five Foreign Carriers Set to Transfer to NAIA Terminal 3)
移転するのはデルタ航空、KLMオランダ航空、エミレーツ航空、シンガポール航空、キャセイパシフィック航空の5社です。
この内、デルタ航空は7月31日の到着便から、オランダ航空は8月4日から、エミレーツ航空は8月15日からターミナル3を使用します。また、シンガポール航空とキャセイパシフィック航空は具体的な日程は未定ですが、ともに8月中にはターミナル3への移転を完了する見込みです。
ニノイ・アキノ国際空港のターミナル1は乗客増による混雑が問題となっていました。今回、移転の対象となった5社はターミナル1を利用する外国の航空会社の中で最も乗客数が多く、この5社が移転することでターミナル1の混雑が大幅に緩和されることが期待されます。
また、移転を受け入れる側のターミナル3は日本の竹中工務店が改修を行っており、今月末までに増便に伴う設備増強などを完了させ、現在と比べて年間350万人の旅客増に対応可能となります。
ターミナル1でも地元フィリピンのDM Consuji Inc.が改修にあたっており、2015年11月にAPECがフィリピンで開催されるのに合わせて、来年初頭には改修を終わらせるものとしています。
しかし、ターミナル1は2011年と2013年の2度にわたって「世界で最悪の空港」に選出されるなど、設備面などで依然として問題を抱えています。また日本のJICAが、2012年に3,188万人であったマニラ空港の利用客数が2040年には1億670万人に達するとの調査報告を出しています。
今回のニノイ・アキノ国際空港の改修は混雑など直面する問題の一時的な解決に過ぎず、フィリピンの運輸通信省は10年後を目処に新空港建設を検討しています。
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