セブパシフィック航空がマニラ-ホノルル線へ2015年末に就航を予定していることが分かりました。また、マニラ-メルボルン線への就航にも意欲を見せている模様です。オーストラリアに本部を置く航空系シンクタンクCAPA(Centre for Asia Pacific Aviation)が伝えました。(情報元:Cebu Pacific is eager to make Manila-Honolulu its next long-haul route)
ハワイには20万人程度のフィリピン人およびフィリピン系住民が住んでおり、フィリピンとの間の航空需要が見込める地域です。しかしマニラ-ホノルル線から2013年にハワイアン航空が撤退して以来、フィリピンとハワイを結ぶ直行便はフィリピン航空が運航するA330-300による週5便だけでした。
セブパシフィック航空はかねてからホノルル線への就航を希望していましたが、フィリピンの航空会社がアメリカ連邦航空局(US Federal Aviation Authority)の安全基準カテゴリー2に区分されていたため、アメリカ路線への新規就航が認められていませんでした。
昨年4月にカテゴリー1に格上げされたことでホノルル線への就航が可能となっていましたが、今年4月にセブパシフィック航空が国際民間航空機関(ICAO)が定めるEDTO120の認証を受けたことでマニラからホノルルへの直線的な航路を設定することができるようになり、就航の実現性がさらに高まっていました。
現在、アメリカ運輸保安局 (TSA) によるニノイ・アキノ国際空港ターミナル3に対する審査が行われており、これが早期に認証され年内には就航にこぎつけることができるとセブパシフィック航空は見込んでいます。同社の就航でフィリピン航空による独占状態が破られ価格競争による需要喚起が期待されます。
また、セブパシフィック航空がマニラとオーストラリアのメルボルンを結ぶ路線への就航を検討していることも明らかになりました。オーストラリアには約40万人のフィリピン人が居住しており、メルボルンはシドニーと並んでフィリピン人の人口が多い都市です。しかし、現在マニラ-メルボルン線にはフィリピン航空しか就航していません。セブパシフィック航空は昨年開設したマニラ-シドニー線に続く2つ目のオーストラリア路線として、フィリピン航空が独占するメルボルン線を選んだものと思われます。
さらにCAPAが伝えるところによると、セブパシフィック航空はメルボルン線を週7便で運行し、さらに現在週5便のシドニー線も週7便に増便することを検討しています。フィリピンとオーストラリアを結ぶ路線にはセブパシフィック航空の他にフィリピン航空とカンタス航空が就航しており、現在の座席供給数は3社合わせて片道週7千席弱ですが、セブパシフィック航空がメルボルン線、シドニー線を週7便にすると座席供給数は合計約1万席となり、現在に比べて6割の大幅増となります。
これについてセブパシフィック航空は、シドニー線に参入した際も最初の4ヶ月でフィリピン航空、カンタス航空も含めた同路線の利用客数はセブパシフィック参入前に比べて42%増えており、LCC参入によるチケット価格の低下が新たな需要を開拓し市場を拡大することは十分に可能と考えていると思われます。
しかしCAPAはこれに対して否定的な見解を示しています。その理由としてCAPAはフィリピン-オーストラリア線はフィリピン人海外労働者による利用が大半で、季節ごとの需要の変動が高く、通年で週片道1万席の需要を満たすことが難しいことをあげています。
また、セブパシフィック航空はもちろんオーストラリア人のフィリピンへの観光需要や、マニラで乗り換えて香港や日本など北東アジアへ移動するオーストラリア人旅行客の需要も見込んでいるでしょうが、フィリピンへの観光需要もやはり季節変動が大きい上、オーストラリアから北東アジアへの乗り継ぎ路線はシンガポールやクアラルンプール、バンコクとの競合が激しく容易に取り込めるものではありません。
これらの要因からセブパシフィックがシドニー線、ブリスベン線を通年で週7便運航するのは難しく、季節ごとに需要に合わせて便数を調整するのが妥当だとの見方をCAPAは示しています。
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