ジェットスターでは悪天候や機材の不備などで大幅な遅延が起こったり欠航した場合、次の対応を取ります。
つまり、8時の便を予約していて欠航になった場合に午後の便に振り替えたり、その日の便がもう無い場合は翌日の便に振り替え、場合によっては運賃を払い戻すということです。
ただし悪天候などジェットスターではどうしようもない理由で遅延や欠航になった場合、その結果が及ぼす損害については補償しません。例えば、翌日の便に振り替えになった場合のホテル代などです。悪天候はジェットスターの責任ではありませんので、これは致し方ないことです。
では、ジェットスターに責任がある遅延、欠航はどうでしょうか?例えば、機材の整備不良や遅延が連続して機材繰りがつかなくなった場合などです。これについてジェットスタージャパン運送約款第9.2項には次のように書かれています。
当社の管理や制御が及ばない機体、機械や設備の事故や障害(中略)によって大幅な遅延又は欠航が生じた場合、(中略)次の便への振り替え又は運賃の払戻をいたします。しかし、法律で要求されない限り、当社は、その遅延又は欠航の結果お客様に生じる可能性のある費用の支払いについては責任を負いません。
「ジェットスターの管理や制御が及ばない」機材不良などについて述べる文脈の中でホテル代などについて責任を負わないと書いています。ですので、ジェットスターの管理や制御が「及ぶ」機材不良などで遅延、欠航になった場合は、ホテル代などについて責任を負うと強引かもしれませんが読めなくもありません。そして実際に宿泊費や食事代などが補償されている事例もあるようです。
ただ、補償するのかしないのか、補償する場合はどこまで補償するのか、大幅な遅延の「大幅」とは何時間のことなのかなど、詳細については定められていません。また、他の航空会社への振り替えは行われていません。
遅延や欠航が決まると予約時に登録したメール宛に連絡が届きます。搭乗当日の場合は空港内でアナウンスが入ります。そしてどうするか対応することになります。
その際に強く意識して欲しいのは、連絡が届いた瞬間に競争状態が始まることです。ジェットスターの飛行機1機の定員は180人です。180人に同時に遅延、欠航の連絡が入り、180人が振り替え便の座席を取り合い、返金を求めてカウンターに行列し、翌日のフライトになる場合は空港近辺のホテルに予約が殺到します。
もたもたしていると振り替え便の空席がどんどん埋まり、次の便、さらに次の便へとまわされます。空港から近くて安いホテルが次々と満室になり、遠いホテル、高いホテルしか空きがなくなります。早い者勝ち、遅い者負けの競争が始まることを強く意識し、次のように行動しましょう。
そもそも、ジェットスターで遅延や欠航はどの程度起こるのでしょうか?国土交通省の統計調査(特定本邦に関する航空輸送サービスに係る情報)で見てみましょう。まず15分以上の遅れが出た便の比率です。
ジェットスターの遅延率は日本航空や全日空の2~3倍です。大幅な遅れがどれくらい発生しているかは分かりませんが、それなりの確率で遅れるつもりでいたほうが良いでしょう。次に欠航率です。
欠航率はさほど高くありません。日本航空などと大して変わらないレベルです。100回乗れば1回か2回欠航するという認識で良いのではないでしょうか。
いずれにしても遅れる可能性があり、遅れた場合は次の便への振り替えだけで、同じ時間帯の他社便への振り替えはありません。ですので、ビジネス利用や親友の結婚式など絶対に遅れては困る場合は、ジェットスターは利用しないことをおすすめします。
搭乗便が遅延、欠航した場合にその理由を問わず、つまり、機体不備などジェットスターの自社責任によるものだけでなく台風など天災によるものであっても、ジェットスターからの見舞金を受け取ることができる制度があります。あんしんPlusとあんしんMaxです。
見舞金を受け取ることができるのは次のすべての条件を満たす乗客です。
受け取ることができる見舞金の金額は運賃クラスによって次の通りです。
以下の場合に見舞金が支払われます。
ただし、上記を満たしても以下に当たる場合は見舞金は支払われません。
例えば、12時出発のはずの便が遅れて翌日の朝6時出発になった場合、翌日朝6時の便に搭乗すれば見舞金は支払われます。ですが、搭乗せずに返金を求めた場合は見舞金は支払われません。
また、21時出発の便の欠航の連絡が当日の朝8時に来た場合も、12時間以上前に決まっていますので見舞金は支払われません。
支払い対象に該当する場合、欠航、遅延、到着地の変更が発生した日から30日以内にジェットスターが指定する委託先に事由の発生を通知し、通知から30日以内に見舞金請求書をメールなどで委託先に送ります。
見舞金は請求書が受理された翌々月末までに指定した銀行口座に振り込まれます。