中国のビジネスホテルは出張などのビジネスユースだけでなく、安い中国旅行にもオススメです。実際、多くの中国人が観光旅行でビジネスホテルを利用しています。どういった点で中国のビジネスホテルを利用するメリットがあるのか説明します。
日本人が観光旅行で泊まるような普通のホテルに比べてはるかに安いです。北京や上海の中心部だと一泊300元以上かかりますが、それ以外の地方都市では100~200元が平均です。
もちろん素泊まりですしサウナやプールなど豪華施設もありません。ですが、泊まれりゃ十分という方には一泊2千円程度というのは大きな魅力ではないでしょうか。
また、中国の宿泊費は日本と違って部屋単位です。ですので、一泊200元のツインルームに2人で泊まれば1人あたりの負担額は100元です。友人や夫婦での宿泊にオトクですよね。
中国のビジネスホテルは総じて清潔です。コストを抑えるために床やバストイレなどを掃除やメンテナンスがしやすい材質や構造にしている点が大きいと思います。特に水回りは古い4つ星ホテルよりもきれいなくらいです。
もちろん一泊数万円もするような高級ホテルではありませんから、髪の毛が落ちているといったことはあります。ですがその程度のことは気にならないのであれば快適に宿泊できます。
ホテルに求める要素の一つとして静かさが挙げられます。外の騒音は立地によるので仕方ないとして、静粛性を保つホテルの建築構造は期待したいところです。しかしこの点について中国のビジネスホテルは明らかに劣ります。
建築コストを抑えるために壁は薄っぺらく防音材などは入っていません。廊下を歩く人の声は言うまでもなく、隣の部屋のテレビの音も実にクリアに聞こえます。静粛性、防音性はゼロです。
以前と比べて中国人宿泊客のマナーも向上し特に若い人たちは静かになってきました。とは言ってもやはり日本よりははるかに騒々しいですので、静けさを求める人は中国のビジネスホテルは避けたほうが良いです。
シングル、ダブル、ツインが中心で、ファミリールームなどもあります。平均的に言うとシングルは幅150cmのベッドが1つ、ダブルは180~200cmのベッドが1つ、ツインは150cmのベッドが2つです。
中国のホテルには「暗房」と呼ばれる窓のない部屋があります。また、窓が外部ではなく廊下に面している部屋もあります。快適性は落ちますが普通の部屋より安くなります。それぞれ中国語で「无窗」、「靠走廊窗」などと表記されますので予約の際は注意しましょう。
中国のビジネスホテルの部屋は狭いです。15~20平米が平均的な広さです。安い部屋や大都市中心部では10平米を切ることもあります。このクラスになるとスーツケースを広げるのも一苦労です。
中国の予約サイトやビジネスホテルの自社サイトでは必ず部屋の面積が表示されます。観光から帰ってきたあと部屋でゆっくりくつろぎたいのか、寝るだけと割り切るのか、自分の旅行スタイルに合わせて部屋を選びましょう。
中国のビジネスホテルが安いのはコストを切り詰めているからです。ですので設備は最低限のものだけです。朝食用の食堂スペース、有料の会議室、一部のホテルでロビーに無料で使えるパソコンがある程度です。
プールやサウナ、スパなどのリラクゼーション設備は一切ありません。宿泊に特化していますので、いわゆるホテルライフを楽しみたい人には中国のビジネスホテルはおすすめしません。ただ単に寝る場所です。
こちらも最低限のものに絞っています。シャワー、トイレ、テレビ、電話、エアコン、電気スタンド、ドライヤー、デスク、椅子、洋服掛け、ハンガー、電気ケトル、紙コップだけです。バスタブはありません。シャワーだけです。
シャワーのお湯が出ないとかエアコンのリモコンが壊れているとか、そういったホテルは圧倒的少数派です。もちろんゼロとは言いませんが、このあたりの管理とメンテナンスは3つ星ホテルや古い4つ星ホテルよりも中国のビジネスホテルのほうがしっかりしています。
アメニティも最低限です。ほとんどのビジネスホテルで用意されているのは、歯ブラシ、歯みがき粉、石けん、シャンプー、ボディソープ、くし、使い捨てのスリッパです。
シャワーキャップや綿棒、カミソリなどはありません。また、リンスやコンディショナーはなく、3in1ライプのシャンプーだったり、シャンプー兼ボディソープのところもあります。
こういった点を指してアメニティが充実してないとか文句を言う人がいますが、コストカットしているから宿泊費が安いのです。安く泊まりたいのならば、必要なものは自分で持っていきましょう。
基本的に朝食は別料金です。ホテルや地域によって違いますが15~20元が相場です。パン以外はすべて中華料理です。また、メニューは毎日ほぼ同じですので連泊すると飽きます。昼、夜も営業するところは最近はかなり減ってきました。
味は特に不味くもなく、かと言って美味しいと言うほどでもなく値段相応です。中国暮らしに慣れている人ならば苦にはなりません。一度食べてみて口に合わないようであればホテルの近くのマクドナルドでも利用すれば良いと思います。
基本的に泊まるだけのところですので、これといったサービスはありません。テレビはNHKの国際放送が映るホテルがたまにありますが、日本語放送はありません。ランドリーサービスはシャツ1枚で20元など物価に比べるとかなり高いです。
モーニングコールは頼めますが、忘れられてかかってこないこともけっこうあります。チェックアウト後の荷物預けは無料でできます。過度な期待はせずノーサービスだから安いと割り切って考えたほうが良いです。
中国のビジネスホテルはほぼ100%インターネット完備で無料です。WiFi接続が基本ですが、古くから営業しているホテルではLANケーブル接続もできます。
回線の速度、安定度とも日本より落ちます。部屋の位置によっては電波がほとんど届かない場合もあります。中国の携帯電話は日本人でもSIMカードを買うだけで使えますので、SIMフリーのスマホを持ち込んでモバイルインターネットができるようにしておくことをおすすめします。
アクセスは各ホテルによって千差万別です。空港、駅、市内中心部まですべて地下鉄1本というホテルもあれば、駅からバスで30分揺られてそこからさらに徒歩10分というホテルもあります。
利便性についても同様です。コンビニやスーパー、飲食店などが至近距離に多数あるホテルもあれば、野中の一軒家で何もなく飢餓状態に陥りそうなホテルもあります。
逆に言うとこれらを事前にどこまでしっかり調べるかが当たりのホテル選びのポイントです。このサイトでは特に交通アクセスの良さにこだわってホテルを紹介しています。