中国のビジネスホテルを宿泊せずに短時間だけ利用することができます。低料金ですし中国での観光旅行の際にオススメの使い方です。
中国のビジネスホテルには翌日まで滞在する普通の宿泊の他に、鐘点房(钟点房)と呼ばれる短時間利用のシステムがあります。例えば、昼の2時から夕方6時まで4時間だけ使うといった形です。
ご想像の通り鐘点房の最大のニーズはラブホテル代わりです。中国では日本のようなラブホテルの建設は認められていませんので、一般のホテルの鐘点房がそういったニーズの受け皿の一つとなっています。
ですが、鐘点房は観光旅行やビジネス旅行客も便利に使うことができます。例えば朝から観光をしてその日の夜のフライトで帰国する場合、昼過ぎに観光を終えて鐘点房で一休みしてシャワーを浴びてさっぱりしてから帰国の途に就くとか。
特にオススメは鉄道旅行との組み合わせです。中国では夜行列車がまだたくさん走っています。ホテル代を節約できる上に寝ている間に次の目的地に移動できるので、中国での安い旅行には最強の味方です。
そこで例えば、北京から夜行列車で西安に着き、鐘点房で汗を流して朝食を取り、スマホやデジカメの充電をしながら一休み。チェックアウトしたら荷物はそのままフロントに預けて市内を観光し、荷物を取ってからまた夜行列車で蘭州に向かうなど。
これは若い人向けのちょっとハードな例ではありますが、アイデア次第で非常に便利に活用できて旅の可能性を広げてくれるのが鐘点房なのです。
鐘点房の宿泊費というか滞在費というか料金ですが、大都市圏で4時間80元、5時間100元といった金額設定が多いです。地方都市などでは4時間50元などかなり下がりますが、いずれにしても千円ちょっとです。
料金の調べ方ですが、如家酒店、錦江之星などビジネスホテルのホームページでは鐘点房の料金は表示されていません。携程旅行網のようなオンライン旅行サイトを利用して調べます。
地域と利用日を指定して検索するとホテルがずらっと表示されます。中国語で「钟点房」という表示があるホテルには鐘点房があり、その隣に料金が表示されています。
中国のホテルには外国人が泊まれるホテルと泊まれないホテルがあります。外国人受入れ資格を持っていないホテルでは、我々外国人は鐘点房も利用することができません。事前に調べておく必要があります。(参考:外国人が泊まれないホテル)
また、鐘点房の予約はできません。多くの宿泊客がチェックアウトする12時以降はまず間違いなく空きがありますが、午前中はまだ満室だったり、掃除が終わってなくて鐘点房を利用できないこともあります。
それと、ホテルにとっては鐘点房利用より宿泊してくれたほうが収益的にメリットがあります。このため、鐘点房は午後6時までしか使えないなどの制限があるホテルもありますので注意しましょう。