2024年にソーシャルレンディング各社の利回りが上昇していたことが分かりました。
利回り競争をしなさそうな業者も含めて、多くの業者で上昇です。
状況を解説します。
珍しい現象です!
ソシャレン、不動産クラファン、全業者のリストです。
タップできる目次
ソシャレン各社で利回り上昇
一部の業者で大幅上昇
3社で大幅上昇
まず、利回りが大幅に上昇したのがオルタナバンク、CAPIMA、バンカーズの3社です。
この3社は上がったと感じている投資家も多いのではないでしょうか?
2024年の平均利回りは前年比1%前後と大幅に上昇しました。
プチ解説 利回りとは?
バンカーズが特に上昇
3社の中でも特に上昇したのがバンカーズです。
2024年11月から旧クラウドクレジットの案件が加わった影響もあるでしょうが。
2年前に比べると3%近く上がっています。(グラフは四半期ごと)
3%はスゴイ!
その他の業者でも上昇
小幅ながらも上昇
その他のソシャレン業者でも利回りが上がっています。
さきほどの3社ほどは上がった印象がないかもしれませんが。
いずれも前年比で0.2%前後上がっています。(AGクラウドファンディングは不動産案件のみ)
プチ解説 業者とは?
全社上昇は異例
このようにソシャレン業者のほぼ全社で利回りが上昇傾向にあります。
かなり珍しい状況ではないでしょうか。
なんで上がったんだろう?
利回り上昇の要因
ソシャレン各社で利回りが上がった要因はいくつか考えられます。
金融機関の金利引き上げの影響
まず、銀行など金融機関による貸付金利引き上げの影響です。
昨年9月と少し古い情報になりますが。
東京商工リサーチが実施したアンケート調査によると、2023年の企業の資金調達金利(=金融機関の貸付金利)は、前年を0.06%上回ったそうです。
同社は2024年もさらに上昇すると予想しています。
金融機関の貸付金利が上がったので、ソシャレン業者も貸付金利を上げやすくなった。
それで、貸付金利を上げたので利回りも上がった。
借り手企業が受容できるレベルの上昇であるならばリスクは低く、我々投資家にとって最も都合が良い上昇要因です。
業者の儲けを投資家に還元。
プチ解説 借り手企業とは?
借り手の変化
次に考えられるのは、高い貸付金利で借りてくれる新しい借り手の開拓です。
高い金利で借りてくれるということは、低い金利で貸してくれるところがないということで。
借り手によってはリスクが伴う利回り上昇です。
リスキーな借り手…
不動産クラファンへの対抗
他に考えられるのは不動産クラファンへの対抗でしょう。
2023年以降、ヤマワケエステートやLEVECHY、最近ではFUNDIなど、高利回りを出す不動産クラファン業者が増えました。
そういった業者への対抗、集客対策で利回りを上げる不動産クラファン業者が出ましたが。
ソシャレン業者も同様に上げた可能性があります。
応募を集めるために。
その際、借り手への貸付金利のアップが伴っていれば良いのですが。
そうでなければ業者が自社の取り分を減らしているわけで、業者の体力が奪われます。
中長期的に見れば投資家にとって大きなリスクです。
業者が倒れたら元本毀損だもんね。
プチ解説 元本毀損とは?
案件の選別を慎重に
利回りの上昇は投資家としてはうれしいことです。
しかし、その要因によっては逆にリスクになりかねません。
また、各社ごと、案件ごとに要因が異なる可能性もあります。
知らないうちにリスクに手を出していたとならないよう、案件をしっかり選んでいきましょう。
避けられるリスクは避けましょう!
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