三井物産系の人気STOのオルタナ(ALTERNA)。
ソシャレン、不動産クラファン投資家でも利用している人が多いのではないでしょうか?
僕も投資していましたが、5月に投資持分をすべて売却しました。
その結果、いくら儲かって利回りがいくらだったのかを公開します。
オルタナで実際に売却した体験談、データ公開はまだほとんどないので参考にしてください。

不満と欠点があります!
ソシャレン、クラファン各社の最新情報です。

タップできる目次
オルタナでの投資実績
投資した案件
僕が投資した案件です。
- 案件名:日本橋
- 利回り:3.4%
- 運用期間:5年1カ月
- 投資額:10万円
プチ解説 案件とは?
プチ解説 利回りとは?
プチ解説 運用期間とは?
オルタナは運用期間の途中で売却できます。
僕は2024年1月に投資し、2025年5月に売却しました。
そもそもオルタナってなんやねん?という方はこちらの記事を。

税引前は実質年利6.2%
それでは投資実績を見ていきましょう。
まず、税引前でいくら儲かったかです。
分配金は4,050円
投資期間中に2回の分配を受け、その総額は4,050円でした。
- 2024年7月30日:2,200円
- 2025年1月30日:1,850円
プチ解説 分配金とは?
売却益は7,411円
オルタナでは投資対象物件の価値の変動に伴って、自分が投資した持分の価値も変動します。
800万円で買ったマンションの価値が850万円に上がって50万円儲かるイメージです。
僕の場合、投資持分の価値上昇で得られた売却益は7,411円でした。
- 取得価格:100,000円
- 売却価格:107,411円
- → 売却益:7,411円
プチ解説 投資持分とは?

けっこう儲かったね。
売却手数料は3,223円
儲かるのですが、オルタナは売却に際して手数料がかかります。
手数料は1%ですが、利益が出た場合には成功報酬も取られ、僕の場合は合わせて売却価格の3%でした。
- 手数料率:3%
- 売却価格:107,411円
- → 手数料:3,223円
利益は8,238円
分配金、売却益から手数料を引いた利益は8,238円でした。
- 分配金:4,050円
- 売却益:7,411円
- 手数料:3,223円
- → 利益:8,238円
実質年利は6.3%
投資額10万円に対して利益は8,238円、拘束期間15.8カ月で計算した実質年利は6.3%です。
- 出資:2024年1月12日
- 売却:2025年5月7日
- → 拘束期間:482日=15.8カ月
- → 実質年利:8,238円÷15.8カ月×12カ月÷10万円=6.3%

悪くないね。
税引後は実質年利5.0%
税引後も出しておきましょう。
税金は1,671円
分配金と売却益には20.315%の税金がかかります。
- 所得税:15.315%
- 住民税:5%
売却益については手数料を引いた後の利益に対する課税です。
金額はこうなりました。
- 分配金分:821円
- 2,200円×20.315%=446円
- 1,850円×20.315%=375円
- 売却益分:850円
- (7,411円‐3,223円)×20.315%=850円
- → 合計:1,671円
税引後の実質年利は5.0%
さきほどと同様に実質年利を出すと、税引後は5.0%です。
- 利益:8,238円
- 税金:1,671円
- → 税引後利益:6,567円
- → 実質年利:6,567円÷15.8カ月×12カ月÷10万円=5.0%

予定の3.4%を超えたね。
たしかに想定利回りの3.4%を税引後でも超えています。
しかしながら、僕は今回の投資結果について大いに不満です。
また、オルタナが持つ致命的な欠点も見えてきました。
以下にそれを述べます。
オルタナの不満点と欠点
売却手数料が高すぎる
売却代金に対して3%
まず、売却手数料が3%と高いこと。
そして、3%の対象が売却益ではなく元本を含む売却代金であることです。
その結果、トンデモナイことになっています。
プチ解説 元本とは?
売却益の半分以上が消えた
売却益は7,411円ですが、手数料を引いた手取りは4,188円です。
- 売却益:7,411円
- 取得価格:100,000円
- 売却価格:107,411円
- 手数料:3,223円
- 売却価格:107,411円
- 手数料率:3%
- → 手取り:7,411円ー3,223円=4,188円

手数料が売却益の4割以上…
しかもこの4,188円から20.315%の税金が引かれます。
- 手取り:4,188円
- 税金:850円
- → 税引後利益:3,338円
7,411円あった売却益が、手数料と税金を取られて3,338円。
売却益の半分以上が消えたのです。
その大きな要因は手数料が3%と高く、その対象が売却代金であること。
売却益の4割が手数料で消えるって、なんぼなんでも取りすぎでしょ?

むなしい…
ムダな拘束期間が長い
2つ目は我々不動産クラファン投資家には理解不能なムダな拘束期間の長さです。
売却完了まで2カ月以上
僕が売却を申し込んだのは2月27日でした。
オルタナのFAQには「約定は2カ月以内が目処」と書かれているのですが、4月下旬になっても約定せず。
問い合わせたところ、
- 2カ月以内が目処である
- 具体的にいつになるかは回答できない
というマニュアル通りの回答。

ありがちね。
結局、約定したのは2カ月を過ぎた5月1日で、売却が完了したのは1週間後の5月7日でした。
- 売却申請:2月27日
- 約定:5月1日
- 売却完了:5月7日
ムダな拘束期間が2カ月以上です。
もし、最近の不動産クラファンで増えてきた1週間ならば、出資から売却までの拘束期間は2カ月短い13.8カ月で済んでいました。
そうであれば実質利回りはもっと高くなっています。
拘束期間 | 15.8カ月 | 13.8カ月 |
---|---|---|
税引前 | 6.3% | 7.2% |
税引後 | 5.0% | 5.7% |

予定3.4%が7.2%です!
不動産クラファンとSTOでは事情が違うのかもしれませんが。
それでも2カ月は長すぎではないでしょうか?
売却時期が限られる
しかも、オルタナはいつでも自由に売却できるわけではありません。
売却可能期間というのがあり、僕の場合は2月から7月までの5カ月でした。
昨年末からずっと売りたかったのに、2月まで待たされたわけで。
いつでも売却できるSOLS WALLETのほうがはるかに使い勝手が良いです。
売却益が出る前提の商品設計
そして、オルタナの致命的な欠点と言えるのが、売却益が出なければろくに儲からない商品設計です。
売却益が出なければ想定利回り以下
今回、僕は7千円ほどの売却益が出ましたが。
もし売却益が出なければどうなっていたかを計算してみました。
売却手数料は成功報酬を取らない1%だけの前提です。
- 分配金:4,050円
- 売却益:0円
- 取得価格:100,000円
- 売却価格:100,000円
- 手数料:1,000円
- 売却価格:100,000円
- 手数料率:1%
- → 手取り:4,050円ー1,000円=3,050円
- 税金:821円
- 分配金分:4,050円×20.315%
- 売却益分:0円×20.315%
- → 税引後利益:3,050円ー821円=2,229円
売却益があった今回の僕の場合、上述した通りトータルの利益は税引前8,238円、税引後6,567円でした。
もし売却益がなかったら、それぞれ3,050円、2,229円と大幅ダウンです。

利回りは?
悲惨ですよ。
- 税引前:3,050円÷15.8カ月×12カ月÷10万円=2.3%
- 税引後:2,229円÷15.8カ月×12カ月÷10万円=1.7%
税引前で想定利回りの3.4%を下回っています。
税引後は1.7%ってアイフル案件にしか勝ててねぇじゃん!
売却益が出なければ儲からない
そもそも、税引前の分配金4,050円が想定年利3.4%を下回っています。
- 4,050円÷15.8カ月×12カ月÷10万円=3.1%
しかも、売却益が出なくても手数料は取られるので、利回りはさらに下がる。
それを売却益で補えれば想定年利3.4%をクリアできる。
つまり、売却益が出ることありき。
これがオルタナの絶望的な欠点です。
値動きリスクに注意
オルタナは値動きがある
それと、オルタナは投資対象物件の評価額の変動により、投資家の元本の価値が変動します。
不動産クラファンのように10万円が10万円のままではありません。
評価額が上がって売却益が出ないと、思っていたほどの利益を得られないのです。
損をすることもある
それどころか、10万円が9万円とかに下がる可能性もあリます。
そうなったら下がった分を分配金で埋めることなど不可能で、確実に元本毀損です。
プチ解説 元本毀損とは?

損する!
値動きリスクに注意を
オルタナは不動産クラファンに似ているように見えますが、実はまったく違います。
値動きがある分、儲かるチャンスがある一方で、損をするリスクもあるのです。
僕はリスクは全拒否なのでオルタナはもうパスですが。
やる人は確実に売却益が出るように、売るタイミングに注意してください。
以上、オルタナ売却までやってみた体験談でした。

売却可能期間にも注意を!
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