上場企業系ながら今ひとつパッとしないLIFULLクラファン。
阪急阪神ホールディングス子会社と業務提携することになりました。
不振の打破につながるでしょうか?
詳しく解説します。

ちょっとキビシイかも…
最新のキャンペーン情報です。

タップできる目次
LIFULLクラファンは不振を打破できるか?
LIFULLクラファンとは?
東証プライム上場系の業者
LIFULL不動産クラウドファンディング(以下、LIFULLクラファン)は2024年8月に運営を開始した不動産クラファン業者です。
プチ解説 業者とは?
運営会社 | LIFULL Investment |
---|---|
運営開始 | 2024年8月 |
上場 | プライム |
利回り | 5.5~6.0% |
運用期間 | 9~22カ月 |
プチ解説 利回りとは?
プチ解説 運用期間とは?
運営会社の親会社は不動産情報サービス大手のLIFULLです。
東証プライム上場企業の子会社ということで、高い信頼性が期待できます。


募集代行に特化した不動産クラファン
不動産クラファンの運営は次の3段階に分かれます。
- 案件の組成
- 募集
- 運用
プチ解説 組成とは?
この内、最も難易度が高いのが2つ目の募集です。
システムの導入だけで1千万円前後の費用がかかる上に、集客、マーケティングにはそれ以上のコストとノウハウを要します。


どの業者も苦労してるよね。
案件の組成と運用はできるが、自社で募集をするのは難しい。
そんな不動産業者に代わって、抜群の知名度と多数の会員を持つLIFULLが募集を行う。
LIFULLクラファンは募集代行に特化した不動産クラファンです。


募集の部分だけやるのね。


組成と運用は不動産業者がやります!
オーエスと業務提携契約を締結
業務提携契約を締結を発表
LIFULLクラファンは6月2日にオーエス株式会社(以下、オーエス)と業務提携契約を締結したことを発表しました。
オーエスが組成、運用する案件の募集をLIFULLクラファンが代行します。
- 組成:オーエス
- 募集:LIFULLクラファン
- 運用:オーエス



オーエスとは?
オーエスは大阪市に本社を置く不動産業者です。
1946年に映画興行会社として創業し、ビルの賃貸管理、映画館、飲食店の運営などを行っています。
2024年4月に阪急阪神ホールディングスの完全子会社になり上場廃止となりましたが、それまでは東証スタンダード上場企業でした


変な企業ではないわけだ。


阪急阪神はプライム上場だしね。
LIFULLクラファンは絶不振
オーエスの募集代行を行うことになったLIFULLクラファンですが、これまで絶不振を極めています。
運営開始からの1年間で募集したのはわずか3案件だけ。
募集を代行した業者も1社だけです。
そんな中、新たにオーエスと業務提携することとなりました。
業務提携で好調に転ずるか?
では、オーエスとの業務提携でLIFULLクラファンは不振から抜け出せるでしょうか?
僕は今のままでは無理だと思います。
オーエスの案件供給力は十分か?
まず、オーエスが安定的かつ継続的に案件を供給できるかです。
上掲のLIFULLクラファンのプレスリリースには次の一文があります。
地域創生・地域活性化に資する事業を促進するための業務提携契約
つまり、今回の業務提携の対象は地域創生、地域活性化につながる案件ということです。
しかし、オーエスは2020年に和歌山県白浜町でのオフィスビル運営で地域活性化事業を始めたばかりで、サイトを見る限り他の実績はまだありません。
また、オーエスは不動産業者ではありますが、主力事業は不動産売買ではなく賃貸管理です。
プチ解説 賃貸管理とは?
子会社のOS不動産が不動産売買、マンション開発などをやっていますが、地域創生系ではありません。
オーエスが地域創生系、地域活性化系の案件を安定的に供給できるか疑問です。


LIFULLの案件は増えずか…
募集力が弱い
それ以上に問題なのがLIFULLクラファンの募集力です。
これまでに募集した3案件では、いずれも募集額をわずかに上回る応募にとどまっています。
募集時期 | 募集額 | 応募額 |
---|---|---|
2024年9月 | 1億8,500万円 | 1億8,937万円 |
2025年1月 | 3,060万円 | 3,404万円 |
2024年4月 | 5,000万円 | 5,175万円 |
投資家の応募を集める募集力が弱いということです。
今回のプレスリリースには次の一文がありますが、
本提携により、オーエスが組成する地域と人をつなぐ場所を生みだす不動産ファンドと、LIFULL Investmentのファンド募集のノウハウが融合し
LIFULLクラファンにはノウハウとのたまえるほどの募集力はありません。


辛辣ね。


事実です!
提携が増えていない
募集代行に特化と言いながら、ろくすっぽ応募を集められない。
それゆえ、募集代行業者として評価されていないのでしょう。
昨年8月の時点で募集代行に関する問い合わせが10件ほどあると言っていましたが。



それ以来、新たな提携は今回のオーエスが初めてです。
1年間でわずか1社にすぎません。
マーケティングに問題あり
ではなぜLIFULLクラファンの募集は上手くいっていないのか?
マーケティングに問題があると思います。
こちらはLIFULLクラファンの第1号案件ですが。
デビュー案件で5.5%、22カ月とかあり得ないですよね?
2号以降も利回り6%、宮崎の1棟アパートと、アピールが弱い案件が続いています。


FUNDIのデータセンターとかと大違い。
知名度を向上できていない
同じくマーケティングに関することですが、知名度向上への努力が足りないと感じます。
業者として知ってもらえないことには応募は集まりません。
そのため、らくたまにせよヤマワケエステートにせよFUNDIにせよ、必死に知名度向上を図っているわけです。
らくたまとか土日でもXのポストにリプしたり、メールでの問い合わせに返信したり、お前らどんだけブラックなんだよってくらい懸命にやってますよ。


24時間365日。
それに対してLIFULLクラファンはLIFULLの知名度と会員基盤に頼っているだけ。
それでは不動産クラファンでは戦っていけません。
実際、LIFULLクラファンの名前を聞いたことがない投資家のほうが多いのではないでしょうか?
マーケティングを強化しない限り無理
今回、オーエスと業務提携をしたわけですが、提携を増やせば応募が増えるわけではありません。
募集力を高めないと応募が増えるわけがなく、募集代行業者としての魅力ゼロでさらなる提携も増えないでしょう。
LIFULLクラファンはバックにプライム上場のLIFULLが付いており、信頼性が高いです。
募集代行も右から左のスルーでやっているのではなく、LIFULLの看板で募集して大丈夫か、事前にモニタリングをしっかりやっています。
信頼性、安全性ともに高い業者であることは折り紙付き。
僕はすでに投資済みですし今後も投資するつもりです。
とは言え、マーケティングを強化しない限り集客力の向上はありえず、LIFULLクラファンが現在の不振を打破することはないでしょう。
実力と魅力はある業者ですので、今後の変化に期待します。


マーケ強化を!
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