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ソシャレン・クラファンで分配金の計算が間違っていることがある!

ソーシャルレンディング、不動産投資型クラウドファンディングで分配金の計算が間違っていることがあります。

今回はその原因と投資家が取るべき対策について考えます。

タロウさん
タロウさん

地味だけど大きな問題です!

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に2億3千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

分配金の計算違いが発生する原因

まず最初に、分配金の計算違いがどのような原因で発生するかを説明します。

原因は主に2つです。

 

計算方法が契約内容と違う

1つ目は計算方法の違いです。

契約書が規定する計算方法

ほとんどの業者の契約書(成立前書面)で、分配金の計算方法は次のように規定されています。

  1. 各計算期間末時点の出資額に
  2. 予定利回りを掛け
  3. 365で割り
  4. 計算期間の日数を掛ける

例えば次のような案件の場合、分配金は4,857円です。(1円未満切り捨て)

  • 利回り:4.5%
  • 運用期間:197日
  • 出資額:20万円
  • → 分配金:20万円×4.5%÷365日×197日=4,857円
左野くん
左野くん

これが普通だよね。

契約書の規定と違う方法で計算:例1

ところが、業者が分配金を計算する際に規定と違う方法で計算することがあります。

多いのが「1口あたりの分配金で計算」する方法です。

  1. 1口の出資額に
  2. 予定利回りを掛け
  3. 365で割り
  4. 計算期間の日数を掛けて
  5. 1口あたりの分配金を出し
  6. これに投資家の出資口数を掛ける

最低投資額が1万円だったら、まず1万円あたりの分配金を出す

そして、20万円投資した人の分配金は、その20倍という出し方です。

右田さん
右田さん

はにゃ?

ピンとこないですよね。笑

さきほどの例だと次のようになります。

  • 利回り:4.5%
  • 運用期間:197日
  • 出資額:20万円
  • 1口の出資額:1万円
  • → 1口あたりの分配金:1万円×4.5%÷365日×197日=242円
  • → 20口あたりの分配金:242円×20口=4,840円
左野くん
左野くん

さっきは4,857円だったよね。

1口あたりの分配金を出す際に

  • 1万円×4.5%÷365日×197日=242.87円 → 242円

端数の0.87円が切り捨てられています。

その20倍の17円が消えてしまったということです。

契約書の規定と違う方法で計算:例2

こんな例もありました。

  1. 丸々1カ月の月は月割りで出す
  2. 1カ月未満の月は日割りで出す

例えば次のような場合です。

  • 運用期間:5月1日~11月13日(197日)
    • 5~10月:6カ月分の月割り計算
    • 11月:13日分の日割り計算

さきほどの例だとこうなります。

  • 利回り:4.5%
  • 運用期間:197日
  • 出資額:20万円
  • → 5~10月の分配金:20万円×4.5%÷12カ月×6カ月=4,500円
  • → 11月の分配金:20万円×4.5%÷365日×13日=320円
  • → 合計の分配金:4,500円+320円=4,820円
右田さん
右田さん

さらに20円減った…

 

端数の扱いが契約内容と違う

分配金の計算違いが発生する原因の2つ目は端数の扱いです。

契約書が規定する端数の扱い

端数の扱いは成立前書面で規定されています。(規定のない業者もある)

おおむね次のどちらかです。

  • 1円未満の端数を切り捨て
  • 1円未満の端数を四捨五入
タロウさん
タロウさん

切り捨てが多いです!

契約書の規定と違う端数の扱い:例1

ところが、規定とは違う端数の扱いで分配金が計算される場合があります。

例えばさきほどの例で、規定では「1円未満の端数を切り捨て」だとします。

規定通りに計算すると、分配金は4,857円です。

  • 利回り:4.5%
  • 運用期間:197日
  • 出資額:20万円
  • → 分配金:20万円×4.5%÷365日×197日=4,857.5円 → 4,857円

ところが、四捨五入で4,858円にしてくださった慈愛に満ちた神のような仏のような橋本環奈ちゃんのような業者様がいらっしゃいました!

左野くん
左野くん

どんな業者やねん!

契約書の規定と違う端数の扱い:例2

こういった例もありました。

規定通りだと「1円未満の端数を切り捨て」なのですが、なぜか「1円単位を切り捨て」にしていた。

その結果、

  • 利回り:4.5%
  • 運用期間:197日
  • 出資額:20万円
  • → 分配金:20万円×4.5%÷365日×197日=4,857.5円 → 4,850円

4,850円になる。

右田さん
右田さん

わずか7円ではあるけれど。

 

5%前後の業者で発生している

こういった分配金の計算違いですが、僕が把握しているだけで過去に4~5社あります。

廃業した業者も含めてソシャレン、クラファン全社でまだ100社弱ですので、5%前後の業者で発生していることになります。

金融業界であることを考えると、これはけっこう高いのではないでしょうか?

タロウさん
タロウさん

銀行は1円の計算違いで残業伝説!

分配金の計算違いが問題だと思う理由

計算違いといっても微々たる額なので、実害は皆無です。

しかし、これは非常に大きな問題だと僕は思います。

 

業者の意図的な不正ではない

まず最初に明確に申し上げますが、これらの計算違いは業者の意図的な不正ではないです。

少なくとも僕が見つけたケースについては、どの業者も事務的なミスが原因でした。

悪意のあるちょろまかしではなかったことは断言します。

タロウさん
タロウさん

根拠なき業者叩きはやめましょう!

 

金融商品の取引は厳密であるべき

それでもなお僕が問題だと思うのは、金融商品の取引は厳密であるべきだからです。

契約書を取り交わしているのに、契約書と違う方法で計算するなどあってはなりません

命の次に大切なゼニのやり取りをするのです。

ガッチガチにキッチリカッチリであって然るべきではないでしょうか?

左野くん
左野くん

あんた、けっこういい加減キャラだよ。

タロウさん
タロウさん

ゼニ勘定だけは別です!

 

金融商品の取引には緊張感が必要

もう一つ言いたいのは、ゼニのやり取りなのですから緊張感があって当然だということです。

業者は投資家の金を扱うのですから、業務では常に緊張感がないと困ります。

また、業者と投資家の間には良い意味での緊張感があるべきです。

ですので、分配金の計算違いが5%の業者で発生している現状は、非常に好ましくないと考えます。

右田さん
右田さん

どうすれば良いの?

投資家はしっかりチェックすべき

業者さんには細部への注意を期待するとして。

我々投資家サイドがすべきなのは、しっかりチェックすることです。

 

投資家がチェックしていない

こういう問題が起こる原因の一つは、我々投資家がしっかりチェックしていないことです。

以前、運営開始から1年以上経った業者で分配金の計算違いが発覚したことがあります。

これって、1年以上に渡って投資家が誰も気付いていなかったってことです。

外野から見たら「ソシャレン民は何をゆるい投資しとんねん、アホちゃうか?」って話ですよね?

タロウさん
タロウさん

我ながらアホでした…

 

放ったらかし投資で良いのか?

「ソシャレン、クラファンは手間いらずの待つだけ投資なのが良い点だ」と言う人がいるかも知れません。

しかし、待つだけと放ったらかしは別です。

利回りが低いだの、アマギフ出せだの投資前には散々言うくせに、成果のチェックは一切しない

そんな姿勢では業者と投資家の間の緊張関係なんて永遠に生まれないでしょう。

 

たまにでも良いからチェックしよう

だから、分配金が契約通りに計算されているかをちゃんとチェックする。

そして、間違いがあれば業者に指摘することで緊張感が生まれてくると思うのです。

もちろん、毎回チェックするのは面倒ですよ。

ぶっちゃけ、僕もたまにしかしていません。

でも、すべての投資家が四半期に一度でもチェックすれば、ほぼすべての業者、案件をカバーできるはずです。

なので、たまにで良いからチェックしませんか?

左野くん
左野くん

投資家もしっかりしないとね。

 

業者さんにお願い

なお、業者さんに一つお願いです。

運用期間を月数で表示してもらうのは、感覚的に分かりやすくてありがたいです。

ただ、分配金を計算する際には日数が必要です。

なので、月数と一緒に日数も表示していただけると非常に助かります。

こちらはちょこっと不動産の運用期間表示ですが、両方併記で分かりやすいです。

ご検討いただければ幸いです。

タロウさん
タロウさん

よろしくお願いします!

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