不動産クラウドファンディングでアップサイド配当を付ける業者が増えてきました。
利回りが上がるのはうれしいですが、アップサイド配当は美味しい話だけではありません。
アップサイド配当のリスクを確認しておきましょう。

ノーリスクではないです!
ソシャレン、不動産クラファン、全業者のリストです!

タップできる目次
アップサイド配当のリスクに注意
アップサイド配当とは?
利回りが当初予定より上がる
アップサイド配当とは当初の予定を上回る分配のことです。
それにより、募集時よりも利回りが上がります。
アップサイド配当により利回りが上がるのは、以下の2パターンです。
プチ解説 利回りとは?
プチ解説 分配とは?
運用期間の短縮によるもの
1つは運用期間の短縮によるものです。
募集時の条件は利回り6%、運用期間1年だったとします。
早期償還で運用期間が半分になったものの、予定通りの額を分配した。
それにより、利回りが倍の12%になったというパターンです。
投資額 | 分配金 | 運用期間 | 利回り | |
---|---|---|---|---|
予定 | 100万円 | 6万円 | 1年 | 6% |
実際 | 100万円 | 6万円 | 6カ月 | 12% |
プチ解説 運用期間とは?
プチ解説 早期償還とは?
うれしい結果ではありますが、受け取る分配金は増えていませんので。
なんちゃってアップサイドかな?と。

うれしさ半分って感じかな。
分配金の増加によるもの
もう1つは分配金が増えることによるものです。
物件が予定よりも高く売れたので、利益の一部を投資家に追加で分配した。
予定より分配金が増えたので利回りが上がったというパターンです。
投資額 | 分配金 | 運用期間 | 利回り | |
---|---|---|---|---|
予定 | 100万円 | 6万円 | 1年 | 6% |
実際 | 100万円 | 12万円 | 1年 | 12% |
本当の意味でのアップサイド配当はこちらでしょう。

2倍ゲットでハッピー!
利回りアップはうれしいが…
分配金アップ、利回りアップでうれしいアップサイド配当ですが。
リスクもあります。
キャピタルゲイン型である
まず、アップサイド配当が付くのはキャピタルゲイン型の案件です。
売却することが前提であり、売れなければ元本は戻ってきません。
インカムゲイン型よりも高リスクです。
プチ解説 元本とは?
当初利回りは保証されない
利回り保証ではない
次に、募集時点の想定利回りは保証されないことです。
募集時の利回り6%、アップサイド付きであっても、3%になる可能性はあります。
各社とも募集時の利回りが保証されるなど、一言も書いていません。
利回り不動産は下がる可能性があることを明確に書いてくれています。
対象不動産が当初予定を下回る価格で売却された場合などには、最終的な配当利回りが予定利回りを下回る可能性がございます。

勘違いしがち
とは言えアップサイド配当については、どの業者も次のようなニュアンスの表現をしています。
予定利回りを上回る利回りとなる可能性
プチ解説 業者とは?
これを見たときに、僕みたいな性格の悪いひねくれ者は、
と、すぐにウラを読むのですが。

あんたらしいわ。
普通に素直で善良な投資家は、
と、6%を下回ることなど考えもしないと思うのです。
でも、しっかりとあります。
下回る可能性は。
捏造アップサイドも可能
それからこれはあくまでも可能性の話ですが、アップサイドは捏造できます。
高く売れる見込みがあるのに、募集は低めの利回りで行う。
で、当初予定の2倍の分配をし、運用期間を半分にします。
なんてことでしょう~、利回りが4倍になりました!
投資額 | 分配金 | 運用期間 | 利回り | |
---|---|---|---|---|
予定 | 100万円 | 6万円 | 1年 | 6% |
実際 | 100万円 | 12万円 | 6カ月 | 24% |
匠の技で利回り爆上がりアップサイド!とアピール。
制度的、法的にどうなのかは知りませんが、理屈上は可能ですよね。

アピールには使えるか。
利回り感覚の麻痺に注意
業者が増えたことで競争が激化し、利回りがインフレ気味です。
それにより、8%や10%が普通、もっと狙えて当然みたいに、感覚が麻痺していないでしょうか?
高利回りに慣れて、リスクに鈍感になっていないでしょうか?
アップサイド配当に限りませんが、利回り感覚が麻痺していないか注意しましょう。

ハイリターンはハイリスクです!
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