LTVはソーシャルレンディング案件の安全性の指標として重要です。
しかし、LTVよりはるかに重要なことがあります。
それは「担保が売れるか?」です。

売れることを前提にしてませんか?!
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タップできる目次
売れる担保か要チェック
売れなければ元本毀損
LTVは安全性の指標
担保評価額に対する貸付額の割合をLTV(Loan to Value)といいます。
例えば、評価額1億円の土地を担保に4千万円を貸す場合、LTVは40%です。
担保評価額 | 1億円 |
---|---|
貸付額 | 4千万円 |
LTV | 40% |
プチ解説 担保とは?

4千万÷1億
借り手が返済できなくなった場合、業者は担保を売却して貸したお金(=投資家の出資金)を回収します。
LTVが40%ならば、評価額から6割値下げしての売却になっても元本を回収できますよね?
買い手から少々足元を見られても大丈夫。
このため、LTVが低いほど安全性が高いと言われます。
プチ解説 借り手とは?
プチ解説 業者とは?
プチ解説 出資とは?
プチ解説 元本とは?
売れなければ回収できない
ただし「LTVが低い=安全」は担保が売れることを前提とした話です。
評価額が正しくても、買いたい人がいなければ担保は売れません。
売れなければ元本を回収できず元本毀損になります。
つまり、売れない担保の価値はゼロなのです。
プチ解説 元本毀損とは?

そんなことあるの?
売れないは起こり得る
OwnersBook大阪ホテル案件
担保が売れないのは仮定の話ではありません。
近いところではOwnersBookの大阪ホテル案件で起きています。
コロナという想定外の不運によるところが大きかったですが。
担保が売れて元本が戻ってくるまで3年以上かかっています。
元本全額回収の上に、予定利回りを下回ったものの分配金が付いたのは不幸中の幸いでした。
プチ解説 利回りとは?
プチ解説 分配金とは?
maneo川崎案件
投資家が大きな被害を負ったのが、悪名高いmaneoの川崎案件です。
川崎の廃病院が担保でしたが、売れるまでに3年を要しました。
当然のごとく買い叩かれ、売却価格は評価額の12分の1に。
貸付額の1割しか回収できず、元本全損となる投資家が多数出るに至りました。
プチ解説 全損とは?

全損って…
その担保は売れるのか?
CAPIMA白いちご案件
少し前になりますがこれはどうかな?と思ったのが、CAPIMAの白いちご案件です。
担保評価額3億円に対して貸付額は2億円で、LTVは66%。
LTVだけを見ると安全性の高さが期待できる案件でした。

なにか問題でも?
買い手はつくのか?
その評価額3億円の担保が淡路島の農園6,300平米だったのです。
いざという時にこの土地が本当に売れるのか、みなさんは判断できますか?

農園が売れるかを判断か…
農園なので宅地などに転用するには行政の許可が必要になります。
転用せず農園のまま使うとなると、買い手は農業系の法人などに限られるでしょう。
6,300平米が農園として広いのか狭いのか、まるで分かりませんが。
右から左にポン!と売れるものなのでしょうか?
難易度の高い案件だった
一方で、立地は高速道路のインターチェンジに近く、大消費地である神戸、大阪まで1時間とのこと。
関係者から見れば好条件の農園で、引く手あまたなのかもしれません。
何が言いたいかというと、この担保の農園が売れるか売れないか、一般人には見当もつかないということです。
実はこの案件、投資判断が非常に難しい難易度の高い案件だったと僕は思います。

なので投資してません!
担保をよく見て投資判断を
担保が売れないと長期に渡って資金を拘束され、最悪の場合は元本全損もありえます。
そして「担保が売れない」は仮定の話ではなく、実際に起きている話です。
売れる担保なのか?、必ずチェックしましょう。
売れるか売れないか分からないならば、投資しないという選択もアリです。

分からないなら手を出さない。
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