LCレンディングの山中社長がブログの終了を発表しました。
業界の名物ブログが突然の終了宣言。
コメント欄では今後の投資を見送るとの声も出ています。
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山中社長のブログ
山中社長は2016年1月から毎営業日にブログの更新を続けてこられました。
自社の情報や業界の動向を発信するだけでなく、読者からの質問へもコメント欄で真摯に回答されていました。
このブログを貴重な情報源としてきた投資家は数多く、僕もその一人です。
また、このブログがあったからLCレンディングに投資したという投資家も少なくないはずです。
借り手情報の匿名化という大きな壁があるソーシャルレンディングで、山中社長のブログはその壁に開いた大きな窓でした。
突然の終了宣言
終了の理由
その山中社長のブログで、7月2日に突如、ブログの終了が宣言されました。
この記事の中で山中社長はブログ終了の理由を次のように説明しておられます。
さて、今後はLCホールディングスのホームページなどで一元的にこれまで以上にIRを充実させていく方針とのことです。
情報発信の頻度や開示の内容について、LCホールディングスのステイクホルダーだけでなく、LCレンディングの投資家のご期待にも沿えるような運営になっていくはずです。そのような方針変更に伴い、このブログもいったん役目を果たしたということで、本日付けで最終回とさせていただきます。
要点をまとめると次のようになるでしょう。
- 今後は親会社のLCホールディングスが一元的にIR(投資家への広報活動)を行っていく。
- IRの頻度や内容はLCレンディングの投資家も満足できる内容となる。
- これによりブログの役割はなくなるので終了する。
つまり、今後はLC本体が情報発信するからブログはやめるということです。
山中社長の本意か?
果たしてこれは山中社長の本意でしょうか?そんなわけありません。
LC本体との意思疎通、認識の共有ができていれば、本体IRとは別に山中社長がブログで発信することに何ら問題ありません。
逆に、本体IRだけになることで発信の頻度は間違いなく落ちるでしょうし、グループとは言え外の人が発信するのですから、情報の精度や鮮度も落ちるでしょう。
LCレンディングにとってマイナスなのは明白です。
そしてそれ以上に、ブログをやめるメリットが見当たりません。
ブログがあったからLCレンディングに投資した人が多いこと、ブログの存在がLCレンディングへの支持を高めていることは、誰よりも山中社長がご存知のはずです。
山中社長が自ら積極的にブログをやめる決断をしたとは思えません。
LC本体の指示か?
ではなぜブログが終了になったのか?
LCホールディングスは今年4月4日に創業社長の本荘良一氏が退任し、6月27日に行われた株主総会で金子修氏が新社長に就任しました。
そして、6月29日に金子新社長による新事業方針説明会が開催され、7月2日にブログ終了が発表された。
これはつまり、社長が本荘氏から金子氏に代わり、LCグループの方針が変わった。
その一環でグループの情報はLCホールディングスが一括して管理、発信するようになった。
それで山中社長はブログをやめるように命じられた、と理解するのが自然ではないでしょうか。
ブログ終了の問題点
山中社長のブログ終了は3つの意味で極めて残念です。
透明性の低下
まず第一にLCレンディングからの直接の発信ツールが失われたことです。
今後はすべてLCホールディングスのチェックをクリアした情報発信になります。
検閲と言ったら失礼でしょうが、大本営発表以外の現場の声を聞けなくなります。
また、コメント欄における投資家との直接のやり取りもできなくなりました。
LCレンディングの透明性が著しく低下したと指弾せざるを得ません。
情報開示の流れに逆らう
第二に最近の情報開示の流れに逆らうものである点です。
みなさんご存知の通り、金融庁は借り手情報の匿名化から情報開示へと舵を切りました。
政治家やお役所の思惑はきっと諸々あるのでしょうが、情報開示に進んだこと自体について、僕は金融庁の決断を高く評価しています。
役所が(イヤイヤだけど)先頭に立って情報透明化を進めているのに、業者がそれに竿を挿してどうするのですか?
今回のブログ終了は透明化の流れに明らかに逆行するものです。到底容認できるものではありません。
投資家を軽視している
そして非常に残念なのが、LCホールディングスがLCレンディングの投資家を軽視しているとしか思えないことです。
投資家はブログでの情報発信を強く支持してきました。
それと同時に、旧ダヴィンチの金子氏がLCホールディングスの社長に就任したことに、少なからぬ不安を感じていました。
ブログを終了させると投資家が反発し、金子氏への不安感をさらに募らせることは容易に想像できるはずです。
にも関わらず、LC本体によるグループの情報統制を優先した。
これではLCレンディングの投資家を軽視していると見なさざるを得ないのではないでしょうか。
読者の反応
さて、山中社長の発表を受けて、ブログには普段よりも多いコメントが寄せられいます。
最初は山中社長の今までの労をねぎらうコメントが並びましたが、途中から今回の決定に異議を唱えるものが増えてきました。その一部を紹介します。
大変勉強になるブログでした。
毎日更新するのは本当に大変だったと思います。
しかしそのおかげで数多くの方からの信頼を得る事が出来たのではないでしょうか?
非常き残念な決定です。ブログが終わるというのは、情報発信や透明性という観点では一歩も二歩も後退という印象です。ただでさえ匿名性の高い案件、ますます、実態は闇の中。上からの圧力とかでなければ、良いのですが。個人的にはリスク度が高まった感じなので、更なる投資は控えます。
なんかこの業界やばくなってきた?
情報配信してくれるから安心感あったけど
一方的情報だけになるとなんだか・・
正直言うと、このブログがあったからLCレンディングに投資家登録して実際に投資をしただけに残念です。
山中社長のこのブログ発信があったからこそ、投資額も約1千万円位まで増やしてきましたが、このブログでの発信がなくなるとこの先の再投資は無くなりそうです。
せめて匿名化規制が取り除かれるまではブログをしてもらいたかったです。
恐らく上からの命令での決断だとは思いますが、非常に残念であります。
声を上げるべき
山中社長のブログが再開されることはないでしょう。さすがに新社長として格好が付きませんから。
しかし、ブログの終了を僕たち投資家が支持していないこと、本体のIRが満足できる内容でなければ投資家はLCを去ることを、僕たちは明確に意思表示すべきではないでしょうか?
そうしなければ、LCレンディングの透明性が下がり、僕たちは優良な投資先を一つ失うことになります。
また、他のソーシャルレンディング事業者にも、投資家が情報透明化を支持しており、それに逆行することを容認しないことを明確に示すべきです。
山中社長のブログへのコメント書き込み、自分のブログ、ツイッターでの発信など、今回のブログ終了への反対の意思表明すべきではないでしょうか。
情報源を奪われることを、黙って見過ごすことはできません。
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