当ブログは広告を含みます

LCレンディング山中社長がブログ終了、投資家から投資見直しの声

LCレンディングの山中社長がブログの終了を発表しました。

業界の名物ブログが突然の終了宣言。

コメント欄では今後の投資を見送るとの声も出ています。

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に1億9千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

山中社長のブログ

山中社長は2016年1月から毎営業日にブログの更新を続けてこられました。

自社の情報や業界の動向を発信するだけでなく、読者からの質問へもコメント欄で真摯に回答されていました。

このブログを貴重な情報源としてきた投資家は数多く、僕もその一人です。

また、このブログがあったからLCレンディングに投資したという投資家も少なくないはずです。

借り手情報の匿名化という大きな壁があるソーシャルレンディングで、山中社長のブログはその壁に開いた大きな窓でした。

突然の終了宣言

終了の理由

その山中社長のブログで、7月2日に突如、ブログの終了が宣言されました。

この記事の中で山中社長はブログ終了の理由を次のように説明しておられます。

さて、今後はLCホールディングスのホームページなどで一元的にこれまで以上にIRを充実させていく方針とのことです。
情報発信の頻度や開示の内容について、LCホールディングスのステイクホルダーだけでなく、LCレンディングの投資家のご期待にも沿えるような運営になっていくはずです。

そのような方針変更に伴い、このブログもいったん役目を果たしたということで、本日付けで最終回とさせていただきます。

要点をまとめると次のようになるでしょう。

  • 今後は親会社のLCホールディングスが一元的にIR(投資家への広報活動)を行っていく。
  • IRの頻度や内容はLCレンディングの投資家も満足できる内容となる。
  • これによりブログの役割はなくなるので終了する。

つまり、今後はLC本体が情報発信するからブログはやめるということです。

 

山中社長の本意か?

果たしてこれは山中社長の本意でしょうか?そんなわけありません。

LC本体との意思疎通、認識の共有ができていれば、本体IRとは別に山中社長がブログで発信することに何ら問題ありません。

逆に、本体IRだけになることで発信の頻度は間違いなく落ちるでしょうし、グループとは言え外の人が発信するのですから、情報の精度や鮮度も落ちるでしょう。

LCレンディングにとってマイナスなのは明白です。

そしてそれ以上に、ブログをやめるメリットが見当たりません

ブログがあったからLCレンディングに投資した人が多いこと、ブログの存在がLCレンディングへの支持を高めていることは、誰よりも山中社長がご存知のはずです。

山中社長が自ら積極的にブログをやめる決断をしたとは思えません

 

LC本体の指示か?

ではなぜブログが終了になったのか?

LCホールディングスは今年4月4日に創業社長の本荘良一氏が退任し、6月27日に行われた株主総会で金子修氏が新社長に就任しました。

そして、6月29日に金子新社長による新事業方針説明会が開催され、7月2日にブログ終了が発表された。

これはつまり、社長が本荘氏から金子氏に代わり、LCグループの方針が変わった。

その一環でグループの情報はLCホールディングスが一括して管理、発信するようになった

それで山中社長はブログをやめるように命じられた、と理解するのが自然ではないでしょうか。

ブログ終了の問題点

山中社長のブログ終了は3つの意味で極めて残念です。

 

透明性の低下

まず第一にLCレンディングからの直接の発信ツールが失われたことです。

今後はすべてLCホールディングスのチェックをクリアした情報発信になります。

検閲と言ったら失礼でしょうが、大本営発表以外の現場の声を聞けなくなります。

また、コメント欄における投資家との直接のやり取りもできなくなりました。

LCレンディングの透明性が著しく低下したと指弾せざるを得ません。

 

情報開示の流れに逆らう

第二に最近の情報開示の流れに逆らうものである点です。

みなさんご存知の通り、金融庁は借り手情報の匿名化から情報開示へと舵を切りました。

政治家やお役所の思惑はきっと諸々あるのでしょうが、情報開示に進んだこと自体について、僕は金融庁の決断を高く評価しています。

役所が(イヤイヤだけど)先頭に立って情報透明化を進めているのに、業者がそれに竿を挿してどうするのですか?

今回のブログ終了は透明化の流れに明らかに逆行するものです。到底容認できるものではありません。

 

投資家を軽視している

そして非常に残念なのが、LCホールディングスがLCレンディングの投資家を軽視しているとしか思えないことです。

投資家はブログでの情報発信を強く支持してきました。

それと同時に、旧ダヴィンチの金子氏がLCホールディングスの社長に就任したことに、少なからぬ不安を感じていました。

ブログを終了させると投資家が反発し、金子氏への不安感をさらに募らせることは容易に想像できるはずです。

にも関わらず、LC本体によるグループの情報統制を優先した。

これではLCレンディングの投資家を軽視していると見なさざるを得ないのではないでしょうか。

読者の反応

さて、山中社長の発表を受けて、ブログには普段よりも多いコメントが寄せられいます。

最初は山中社長の今までの労をねぎらうコメントが並びましたが、途中から今回の決定に異議を唱えるものが増えてきました。その一部を紹介します。

大変勉強になるブログでした。
毎日更新するのは本当に大変だったと思います。
しかしそのおかげで数多くの方からの信頼を得る事が出来たのではないでしょうか?

非常き残念な決定です。ブログが終わるというのは、情報発信や透明性という観点では一歩も二歩も後退という印象です。ただでさえ匿名性の高い案件、ますます、実態は闇の中。上からの圧力とかでなければ、良いのですが。個人的にはリスク度が高まった感じなので、更なる投資は控えます

なんかこの業界やばくなってきた?
情報配信してくれるから安心感あったけど
一方的情報だけになるとなんだか・・

正直言うと、このブログがあったからLCレンディングに投資家登録して実際に投資をしただけに残念です。

山中社長のこのブログ発信があったからこそ、投資額も約1千万円位まで増やしてきましたが、このブログでの発信がなくなるとこの先の再投資は無くなりそうです。
せめて匿名化規制が取り除かれるまではブログをしてもらいたかったです。
恐らく上からの命令での決断だとは思いますが、非常に残念であります。

声を上げるべき

山中社長のブログが再開されることはないでしょう。さすがに新社長として格好が付きませんから。

しかし、ブログの終了を僕たち投資家が支持していないこと、本体のIRが満足できる内容でなければ投資家はLCを去ることを、僕たちは明確に意思表示すべきではないでしょうか?

そうしなければ、LCレンディングの透明性が下がり、僕たちは優良な投資先を一つ失うことになります。

また、他のソーシャルレンディング事業者にも、投資家が情報透明化を支持しており、それに逆行することを容認しないことを明確に示すべきです。

山中社長のブログへのコメント書き込み、自分のブログ、ツイッターでの発信など、今回のブログ終了への反対の意思表明すべきではないでしょうか。

情報源を奪われることを、黙って見過ごすことはできません。

コメント

早期償還

案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損とは投資したお金が戻ってこなくなることです。

例えば、2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなったなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%

劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が返済することや、連帯保証人が借り手に代わって返済することが債務履行にあたります。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。