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GATES FUNDING 2・3号案件に投資するか?【案件分析】

今日から募集が始まったGATES FUNDINGの2号、3号案件。

抽選方式で応募期限は12月7日18時までです。

デビュー案件は利回り20%で競争率3倍となりましたが、今回はどうなるでしょう。

この案件に投資すべきか?

内容を分析し、投資の是非を判断します。

タロウさん
タロウさん

今回も利回り高めです!

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に1億9千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

GATES FUNDING 2・3号案件の概要

それではまず、GATES FUNDING 2・3号案件の概要です。

 

GATES FUNDINGとは?

GATES FUNDINGは東京の不動産業者が運営する不動産クラファンです。

サービス名 GATES FUNDING
運営会社 GATES株式会社
運営開始 2021年7月
最低投資額 1万円
利回り 6.5%
運用開始 6カ月

運営会社のGATESは主に投資用不動産の販売を行っています。

従来は1棟単位、1室単位での販売でしたが、GATES FUNDINGでより少額からの投資を可能としました。

左野くん
左野くん

1万円から不動産投資ができるよ。

●公式サイト:GATES FUNDING

 

GATES FUNDING 2・3号案件の基本情報

GATES FUNDING 2・3号案件の基本情報は以下の通りです。

GATES FUNDING 2号

  • 案件名:GATES FUNDING 2号
  • 利回り:6.5%
  • 運用期間:6カ月(193日)
  • 劣後出資比率:40%
  • 分配:満期一括
  • 募集総額:930万円
  • 最低投資額:1万円
  • 出資単位:1万円
  • 出資上限:100万円
  • 募集方式:抽選方式
  • 募集期間:2021年12月2日10時~7日18時

GATES FUNDING 3号

  • 案件名:GATES FUNDING 3号
  • 利回り:6.5%
  • 運用期間:6カ月(193日)
  • 劣後出資比率:40%
  • 分配:満期一括
  • 募集総額:1,752万円
  • 最低投資額:1万円
  • 出資単位:1万円
  • 出資上限:100万円
  • 募集方式:抽選方式
  • 募集期間:2021年12月2日10時~7日18時

デビュー案件の利回り20%は開店記念の出血大サービスでした。

それよりは下がりましたが、6.5%は十分な高利回りだと思います。

入金は当選確定後で出金手数料は業者負担です。

また、手数料5万円がかかりますが中途解約が可能となっています。

なお、GATES FUNDINGは小規模不動産特定共同事業者です。

このため、投資家1人あたりの運用残高の上限は100万円です。

2号に50万円、3号に80万円で応募し両方とも当選した場合、合計額(1号に投資済みの場合は1号分も含む)が100万円以下になるようにGATES FUNDING側で調整されます。

 

GATES FUNDING 2・3号案件の投資対象物件

次に2・3号案件の投資対象物件です。

GATES FUNDING 2号

  • 物件名:エスリード梅田グランノース
  • 所在地:大阪市北区中津4-10-28
  • 築年:2016年9月
  • 構造:鉄筋コンクリート造10階建
  • 専有面積:20.79㎡(壁芯)
  • 最寄り:阪急神戸線中津駅 徒歩5分

GATES FUNDING 3号

  • 物件名:クラスタ笹塚
  • 所在地:杉並区方南1-10-20
  • 築年:2017年2月
  • 構造:鉄筋コンクリート造4階建
  • 専有面積:25.52㎡(壁芯)
  • 最寄り:京王線笹塚駅 徒歩10分

いずれも都心に近い投資用ワンルームマンションです。

築4~5年と比較的築浅ですね。

どちらも現在の所有権者は運営会社のGATESで、運用期間の最後に第三者への売却、または、GATES自身での買い戻しができる契約内容となっています。

タロウさん
タロウさん

ここまで案件の概要でした!

GATES FUNDING 2・3号案件の分析

さあ、それでは分配金を受け取れるか、元本が戻ってくるかを考えていきます。

 

分配金は3号の方が安心

まず、分配金を受け取れるかです。

案件ごとに見ていきましょう。

GATES FUNDING 2号

必要な分配金は32万円です。

  • 募集総額:930万円
  • 利回り:6.5%
  • 運用期間:193日
  • → 必要な分配金:930万円×6.5%÷365日✕193日=32万円

では、収益がいくら出るかですが。

賃貸情報サイトで調べたところ、GATES申告の月額賃料6.5万円(管理費込み)は妥当です。

そこで、費用についてもGATES申告が正しいとすると、月間の家賃収益は57,794円、運用期間193日では36.7万円となります。

必要な分配金32万円をカバーできています。

右田さん
右田さん

だったら大丈夫ね。

ただ、現在の入居者との賃貸借契約が来年3月までです。

運用期間は6月末までですので、空室により家賃収益が32万円を割り込む可能性があります。

もちろん、売却益で不足分をカバーすることは契約上可能です。

GATES FUNDING 3号

次に3号ですが、必要な分配金は60万円です。

  • 募集総額:1,752万円
  • 利回り:6.5%
  • 運用期間:193日
  • → 必要な分配金:1,752万円×6.5%÷365日✕193日=60万円

これに対して期間中の家賃収益は61.1万円です。

ギリギリですが必要な分配金60万円をクリアしています。

現入居者との賃貸借契約の期限は再来年の11月です。

途中退去の可能性はゼロではありませんが、2号よりリスクは低いでしょう。

 

元本回収は問題なさそう

次に元本を回収できるかです。

GATES FUNDING 2号

まず2号ですが、出資の状況は以下のようになっています。

  • 出資総額:1,550万円
    • 優先出資:930万円
    • 劣後出資:620万円

売却で損失が出ると家賃収益と相殺されます。

よって、分配金を満額受け取るには1,550万円以上、元本を回収するには930万円以上での売却が必要です。

ではいくらで売れそうかですが、さきほど見た通りGATESサイトにある月額純利益5.8万円が妥当であると仮定します。

近隣物件の状況を参考にすると、還元利回りは4~4.3%、どれだけ悪くても4.5%を超えることはありえないと思います。

以上より収益還元法で評価額を出すと、次のようになります。

  • 月額純利益:5.8万円
  • 還元利回り:4.0~4.5%
  • → 評価額
    • 4.0%:5.8万円×12÷4.0%=1,740万円
    • 4.3%:5.8万円×12÷4.3%=1,619万円
    • 4.5%:5.8万円×12÷4.5%=1,547万円

元本回収はまず間違いなく大丈夫。

分配金満額もかなりの確率でOKそうです。

左野くん
左野くん

良い感じだね。

タロウさん
タロウさん

ド素人鑑定ですが!

GATES FUNDING 3号

次に3号です。

  • 出資総額:2,920万円
    • 優先出資:1,752万円
    • 劣後出資:1,168万円

分配金を満額受け取るには2,920万円以上、元本を回収するには1,752万円以上での売却が必要です。

さきほどと同様にGATESサイトの申告通り月額純利益は8.6万円とします。

還元利回りですが3.6~4%くらいだと思います。

以上より、評価額は次のようになります。

  • 月額純利益:8.6万円
  • 還元利回り:3.6~4.0%
  • → 評価額
    • 3.6%:8.6万円×12÷3.6%=2,867万円
    • 3.8%:8.6万円×12÷3.8%=2,716万円
    • 4.0%:8.6万円×12÷4.0%=2,580万円
右田さん
右田さん

ありゃま!

足りないですねぇ。

分配金満額の2,920万円以上での売却には還元利回りが3.5%以下であることが必要です。

う~ん、どうなのかなぁ…

まぁ、僕はスーパード素人ですので、みなさんGATESを信用しましょう。

左野くん
左野くん

この記事書く意味なくね?笑

いずれにしても元本回収は堅いでしょう。

タロウさん
タロウさん

劣後40%の威力はすごいです!

GATES FUNDING 2・3号案件の投資判断

それでは最後に、GATES FUNDING 2・3号案件に投資するかの判断です。

 

20万円ずつで応募します。

分配金を満額受け取れるかは分かりませんが、元本回収はほぼ確実だと思います。

運用期間も半年と短めですので、会社が急に傾くとも思えません。

最悪でも損はしないだろうと判断し、両案件に20万円ずつで応募します。

右田さん
右田さん

当選するかな?

タロウさん
タロウさん

片方で部分当選くらいは…

 

運営会社の信頼性は高くない

なお、運営会社は非上場企業です。

property+の飯田グループやジョイントアルファの穴吹興産に比べると信頼性ははるかに劣ります。

また、毎年改善されてはいるものの財務面が弱いです。

相応のリスクがありますので、大口の投資は控えることをおすすめします。

投資はリターンとリスクのバランスで判断すべきものです。

利回りの6.5%だけ見て飛びつくのは厳につつしみましょう。

タロウさん
タロウさん

以上です!

コメント

早期償還

案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損とは投資したお金が戻ってこなくなることです。

例えば、2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなったなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%

劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が返済することや、連帯保証人が借り手に代わって返済することが債務履行にあたります。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。