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利回り偏重の投資判断にモヤモヤする

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タイトルを見てお察しの内容です。

「説教臭いこと言うんじゃねぇよ」とご批判いただくでしょうが。

まぁ、個人のブログですので気にせず書きたいことを書く次第です。笑

相変わらずの利回り偏重の投資判断。

見直した方が良くないですかね?

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に1億9千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

利回り偏重の投資判断

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最近、気になった事例をいくつか挙げます。

 

大家どっとこむ

まずは大家さん。

本記事執筆時点で募集中の「本八幡プロジェクト」です。

大家どっとこむの案件

この案件、対象物件は完売済=売却先が決まっています。

運用期間も3カ月とガチガチに堅いです。

にも関わらず募集開始から4日経って未だ37%。

募集額が大きいこと、Amazonギフト券の付け方がイマイチだったこともありますが。

それにしても案件の内容の割に不人気すぎです。

 

Rimple

お次はRimpleちゃん。

こちらも記事執筆時で募集中の#50です。

Rimpleの案件

Rimpleの利回りは徐々に低下し、今年の1月にはついに3%の大台を割りました。

これに伴い1年前は3億円台後半だった応募額が最近では2億円台前半まで減少。

2.7%まで下がった今回は初の2億円割れの可能性が出ています。

 

ASSECLI

ASSECLIの相模原案件も苦戦です。

ASSECLIの案件1

今回は募集開始から3日経っても埋まらず、「投資しませんか?」メールを会員に送付。

ASSECLIの案件2

これでようやく満額に達しました。

利回りはずっと変わらず6%なのですが。

他社の高利回りのあおりを食ったのでしょうか?

元本を回収してなんぼ

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この利回り最優先、利回りの高い案件に群がる風潮。

なんとかならんのかな?と思っています。

 

最重点は元本回収

以前からずっと申し上げていることですが、ソシャレン、クラファンは元本を回収してなんぼです。

利回りなんてただの予定に過ぎません。

利回り10%だろうが20%だろうが、元本を回収できなければ大損です。

これ分かって案件選んでるのかな?

 

元本償還は絶対ではない

最近のソシャクラ投資家を見ていると「元本は償還されて当然」と勘違いしているように感じます。

某掲示板で「貸した金を返すのは当然!」という、唖然呆然愕然とする驚愕の書き込みがありましが。

我々はソシャクラでお金を貸しているのではありません。

ソシャレンでは貸金事業、クラファンでは不動産事業に出資しています。

融資ではなく出資です。

出資先の事業が失敗したら出資金は返ってこない。

この当たり前のことを分かってない人が多すぎるのでは?

 

元本毀損は実際に起きている

そもそも元本保証は法律で禁じられています。

業者も案件紹介や成立前書面の中で元本保証ではない、元本毀損の可能性があると一社残らず明確に書いています。

そしてソシャレンでは実際に元本毀損が発生していることは、ソシャクラ投資家なら知っているはずです。

知らないならあまりにも不勉強すぎ。

 

利回り最重点の案件選びは100%間違い

ソシャクラは元本を回収してなんぼ。

ならば、案件を選ぶ際の最重点は元本回収の確実性です。

もちろん、利回りが重点じゃないとは言いません。

しかし、案件の堅さよりも利回りが優先されることは絶対にありえない。

まず、堅い案件を選ぶ。

その中で利回りなど他の条件が良い案件を選ぶ。

誰が何と言おうと、これが正しい案件の選び方です。

助かるけどモヤモヤする

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とは言え、僕がこの風潮に助けられているのも事実です。

 

おかげで投資しやすい

さんざん説教臭いことを書き連ねてきましたが。

利回り偏重のおかげで多くの投資家が高利回り案件に流れています。

そのおかげで上場系など堅い業者の競争率が低下中。

絶対無理とダメ元で参加したら、意外とあっさり取れた。

そういうケースが最近増えているように感じます。

 

でもモヤモヤする

その意味では利回り偏重投資家の皆様に僕は感謝すべきなんでしょうが。笑

ただねぇ、これで良いのかな?

2018年、19年の悲劇が繰り返されないか。

モヤモヤしつつ、ヒヤヒヤしつつ、ソシャクラ市場を見守っている今日このごろです。

最後にもう一度。

タロウさん
タロウさん

ソシャクラは元本回収してなんぼ!

コメント

  1. Rabbit より:

    いつもお世話になっております!
    この記事、めちゃくちゃ共感しました。
    maneo騒動以前から投資してた人と、それ以降に投資を始めた人で温度差もあるような気もします。
    私はmaneoファミリー、SBISL、オナブ大阪で遅延・毀損喰らってるので、尚更慎重であるべきと思っています。
    最近の高利回りブームに押され、自分の投資判断が少し甘くなってる気がするので、気を引き締めていきたいと思いますm(_ _)m

  2. タロウ タロウ より:

    どもども、こんにちは~

    みんクレから始まってラキバン、グリフラ、クラリ、トラレン。
    あの頃はひどかったですよね。
    あれをリアルタイムで見てきた組と、沈静化したあとの参入組では温度差は相当でしょう。
    特に2021年後半あたりから入ってきた人は怖さを分かってないかもしれませんね。

    お互い気を引き締めていきましょう~

早期償還

案件の運用が予定より短い期間で終わり、業者が元本を予定より早く投資家に返すことを早期償還といいます。

例えば、運用期間12カ月の予定が6カ月で早期償還になると、受け取る分配金は基本的に半分になります。

ネガティブに捉えられがちですが、業者が確実に売れる物件を選んで案件を組成した証でもあります。

分配原資

分配原資とは分配金の出どころのことです。

例えば、入居者から得る家賃から投資家に分配金を払う場合、分配原資は家賃です。

家賃はインカムゲインですので、分配原資はインカムゲインとも表現できます。

組成

案件を作ることを組成といいます。

  • 投資対象は緑町ハイツ102号室で
  • 利回りは4.5%で
  • 運用期間1年
  • 募集総額2,300万円の案件を作る

こうやって案件が出来上がります。

組成 → 募集 → 運用開始 → 運用終了 → 償還

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングの案件はこのような流れで運営され、その最初の段階が案件の組成です。

元本毀損

元本毀損とは投資したお金が戻ってこなくなることです。

例えば、2,000万円で取得した物件が1,500万円でしか売れなかった場合、元本の一部が戻ってこないことがあります。

また、取得した物件が地震で倒壊し売れなくなったなどで、元本の全額が戻ってこないこともありえます。

クラファン案件の管理手数料

不動産クラファンで区分マンションなどが投資対象になる場合、物件の入居者募集や家賃徴収といった管理業務が行われます。

これらの業務は業者または外部の不動産業者が代行し、そこでは管理手数料が発生します。

案件の利回りはこういった手数料や経費も差し引いた上で計算されたものです。

ですので、投資家が管理手数料を別途支払う必要はありません。

優先出資と劣後出資

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

出資者 出資額
投資家(優先出資) 2,400万円
業者(劣後出資) 600万円
出資総額 3,000万円

この時、投資家分の出資を優先出資業者分の出資を劣後出資といいます。

なぜ、そのような言い方をするのかなど、詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

キャピタルゲイン型

不動産クラファンの案件は大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型に分かれます。

投資対象物件を売却した際の売却益を分配原資(分配金の出どころ)とする案件がキャピタルゲイン型です。

一方のインカムゲイン型は運用期間中の家賃収益を分配原資とします。

なお、売却益と家賃収益の両方を分配原資とする併用型の案件もあります。

自社買取

不動産クラファンでは運用期間の最後に物件を不動産投資家など第三者に売却するのが一般的です。

しかし、何らかの事情で売却できなかった場合、自社で物件を買い取ることがあります。

売却できずに元本が戻ってこないところが、業者が買い取ることで元本が戻ってくることになるので、自社買取は投資家にとってメリットです。

劣後出資比率

不動産クラファンでは一般に投資家と業者が共同で出資し、物件を取得します。

例えば、投資家が2,400万円、業者が600万円出資し、3,000万円の物件を取得するといった感じです。

このとき、出資総額に対する業者分の出資額の比率を劣後出資比率といいます。

さきほどの例では20%です。

出資者 出資額 出資比率
投資家 2,400万円 80%
業者 600万円 20%

劣後出資比率が高いほど安全性が高まります。

詳しくは下記記事を参照してください。

優先劣後出資方式と劣後出資比率

償還

案件の運用が終わり、業者が元本を投資家に返すことを償還といいます。

クリック合戦

募集が先着方式の案件では、投資できる人が決まるのは早い者勝ちです。

このため、人気の案件では募集開始と同時に応募が殺到します。

この状態をクリック合戦といいます。

信託受益権

信託受益権とは信託財産から発生する利益を受け取る権利のことです。

詳しくは↓こちらの記事を参照してください。

信託受益権とは?(別タブで開く)

信託受益権とは?(今開いているタブで開く)

抵当権と根抵当権と極度額

抵当権とは借り手が返済できなくなった時に担保を売却し、その代金から他の債権者に優先して返済を受ける権利です。

抵当権は1つの借り入れに対して設定されるため、返済時点で消滅します。

これに対し根抵当権ではあらかじめ融資の上限額を設定し、その範囲内であれば何度でも融資と返済が可能です。

その都度、抵当権の設定登記を行う必要がないため、企業への融資などでよく利用されます。

極度額は根抵当権の融資上限額のことです。

債務履行

まず、「債務」とは他人に対し何らかの行動を行う義務のことです。

そして、債務を実際に行うことを債務履行といいます。

ソーシャルレンディングの場合、借り手(債務者)が返済することや、連帯保証人が借り手に代わって返済することが債務履行にあたります。

LTV

ソーシャルレンディングで使われる用語で、担保評価額に対する融資額の割合をいいます。

例えば、1億円の土地を担保に8千万円を融資する場合、LTVは80%です。

担保が評価額通りに売れるとは限らないため、LTVの数字が小さいほど安全性が高いとされます。

資金使途

ソーシャルレンディングで業者から借りたお金を借り手が何に使うかを資金使途といいます。

延滞

ソーシャルレンディングで借り手が期限内に返済できなくなることを延滞といいます。

また、ソシャレン、不動産クラファンで元本の償還が予定より遅れている状態を延滞と呼ぶことがあります。

業者や投資家によっては「遅延」という表現が使われることもありますが、意味は同じです。