8月30日に不動産クラウドファンディング協会が設立されました。
不動産クラファン初となる業界団体の誕生です。
ついにできたね。
僕は2018年から不動産クラファンで投資しており、こういう団体ができればとずっと思ってきました。
なので、5年経ってようやくできたかと感慨深いものがあります。
今までなかったのが不思議。
この記事では不動産クラウドファンディング協会に期待すること、そして、懸念点について書きます。
祝☆協会設立!
知らない業者がないかリストでチェック!
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協会に期待すること
それではまず、不動産クラウドファンディング協会(以下、協会)に期待することです。
多数の業者でまとまった動き
協会発足により、会員業者がまとまった動きを取る。
それによって業界全体での統一的な改善、改革が進む。
何よりもこれですよね?
点ではなく面で改善、改革が進むことを強く期待します。
開示情報の改善、統一
協会のサイトと協会設立を報じた日経記事には、協会の目的として「サービス提供企業が守るべき業界ルール・ガイドラインの制定」が挙げられています。
これっすよ、これ!
全業者統一のルールを作ってください。
特に案件紹介ページにの掲載項目や定義、基準の統一です。
これはいろいろある。
例えば、融資の有無を成立前書面だけでなく案件紹介ページにも明記する。
それから、物件評価額の算定基準の統一。
取引事例比較法で物件価格を出してから、逆算で還元利回りを出すという、謎めいた秘術を駆使している業者とかありますから。
細かいところでは、分配予定日を案件紹介ページに書いてほしい。
あと、入金から運用開始までと、運用終了から償還までの分配金が付かない期間の明示など。
読者のみなさんも言いたいことが8万7千くらいあるのではないでしょうか?
多すぎだよw
評価基準ができる
協会ページ、前掲日経記事には次のようなことも書かれています。
- 不動産CFの想定利回りや結果利回りなどを載せたデータベースを整備
- マーケットレポート・ホワイトペーパー等の定期的な開示
僕は主だった業者のデータはすべて記録していますが、協会でやってくれたらメッチャ助かります。
業者や案件を評価する材料が提供されるならば大歓迎です。
ぜひぜひぜひ!
協会への懸念点
次に協会への懸念点です。
発足したばかりでネガティブ情報を出して恐縮ですが、率直な感想です。
参加業者が少なすぎる
日経記事には「業界団体を立ち上げ、業界全体の信頼性向上を狙う」とあります。
しかし現在、正会員が運営する不動産クラファンは9つだけです。
70社以上あるのに…
しかも、それなりの頻度で募集しているのはCREALと香陵だけ。
むしろ、募集が極端に少ない業者も多く、
業者 | 運営開始 | 累計募集件数 |
---|---|---|
Good Com Fund | 2019年12月 | 1件 |
タスキFunds | 2020年10月 | 5件 |
TREC FUNDING | 2020年6月 | 6件 |
Good Comに至っては2020年に1件出しただけです。
冬眠状態だよね。
日経記事には「業界の有力企業が集まって」と書かれていますが。
9社の中で有力と言えるのは、規模、運営期間から見てCREALとジョイントアルファくらいでしょう。
さすがにこの9社で「業界全体の信頼性向上」と言われても、首を傾げざるを得ないのではないでしょうか?
もちろん期待はしてますが…
増やせるのか?
入るべき業者が含まれていない
9社だけというのも問題ですが、その顔ぶれにも疑問を感じます。
それなりの規模、募集頻度の業者が含まれていないのです。
ざっと思いつくだけでも、
Rimpleも入ってないんだ!
今後、増やせるのか?
もちろん協会も現状で良いとは思っておらず、「当初十数社が参加する予定で随時拡大する」としています。
しかし、現時点で含まれていない業者は、あとから入れてくださいと頭を下げて入ることになります。
先行組と後続組との確執など起こるかもしれません。
なぜ少数スタートにしたのでしょうか?
入らなかったんじゃない?
入会の勧誘をしなかったのでは?
その可能性も考えられますが、声がかかっていない業者があるのです。
声は掛けていただいておりませんが、自分たちなりの明朗な分別管理と、真摯な顧客対応を心がけております。#不動産クラウドファンディング協会#入会方法ゆる募
— 中島誠 | TECROWD ディレクター (@TECROWD_MAKOTO) August 30, 2023
いやぁ、テクラは声がかかってしかるべきでしょ?
僕だったらすねて絶対に入らないです。
心がバチカン市国よりも狭いですから。
そこそこ広いじゃん。
また、9月28日に設立記念イベントが開催されるのですが、
一般社団法人不動産
クラウドファンディング協会🍙気になるので中の人も参加申込しました☺️#企業公式つぶやき部 #企業公式相互フォロー pic.twitter.com/oTGDa6lYML
— 【公式】ONIGIRI Funding🍙 (@OnigiriFunding) August 30, 2023
案内が行ってなかったような感じが。
う~ん、発表と同じタイミングで全業者に招待メール出すべきじゃないですかね?
おにぎりは不動産業じゃなく食品業だから招待が来なかっただけかもしれませんが。
失礼なw
不動産クラファンをやっていない会員が多い
その一方で、協会には不動産クラファンをやっていない会員が多数含まれています。
全会員15社中の4割です。
- エー・ディー・ワークス
- グローシップ・パートナーズ
- サンフロンティア不動産
- フィル・カンパニー
- フィンテックアセットマネジメント
- フェイスネットワーク
彼らが会員なのに、なぜRimpleやTECROWDは会員ではないのか?
協会のドメイン(prop-crowdfunding.org)は今年6月22日に登録されています。
なので、時間がなかったわけではないはず。
なぜ少数でスタートしたのか疑問です。
理由があったのでしょうが…
CREAL主導の色が濃すぎる
これは懸念と言うより心配ですが。
- 協会の会長がCREALの横田社長
- 理事4名中、横田氏を含む2名がCREAL社員
- 協会の所在地がCREAL社内
ちょっとCREAL主導の色が濃すぎると思うのです。
他社の反発を招くことにならなければ良いのですが。
グローシップ・パートナーズだけが加盟
なぜグローシップだけ?
協会会員のグローシップ・パートナーズはクラファンシステムの開発会社です。
ジョイントアルファやバンカーズのシステムもここが作っています。
会員の中でシステム会社はグローシップだけです。
他にもKORYO FundingやTSON FUNDINGのシステムを作っているENjiNEや、みんなの年金、わかちあいファンドのLepusもあるのですが。
なぜグローシップだけなのか?
なんでかね?
改善を強く求められるのか?
それと、前に記事に書きましたがグローシップのシステムはとにかく使いにくいです。
他のシステム会社も含めて、協会にはぜひ改善要望を出してほしいのですが。
身内に入ってしまって果たして改善を強く求められるのか?
逆に身内だからこそ話をしやすい可能性もあるので、期待して待ちたいと思います。
マジ改善してください!
格付け制度はできるのか?
これも懸念と言うより心配ですが。
協会は「不動産CFに関する格付け制度の創設」をするとしています。
これができたらスゴイですよね、ぜひやってほしいです。
ただ、低い格付けになる業者から反発が上がるでしょうし。
そこで配慮してしまうと無意味な格付けになってしまいますし。
これについても期待して待ちたいと思います。
できたらうれしいね。
協会の活躍に期待!
ということで、発足したばかりからネガティブ多めの記事内容になりましたが。
協会ができることで今より悪くなることはない。
つまり、協会ができたことで不動産クラファン業界が良くなることはすでに確定です。
あとは、どれだけ良くなるか。
協会の活躍に期待します!
応援してます!
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