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日本保証付きソシャレンクラファン案件は消滅するのか?

日本保証付きソシャレンクラファン案件は消滅するのか?のタイトル画像

かつては一世を風靡した「日本保証案件」。

最近すっかり見なくなりましたよね?

日本保証案件はどうなるのか、現状を調査し考察します。

タロウさん
タロウさん

復活してくれ~!

 

 

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に2億1千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

日本保証案件の現状

日本保証案件の現状のタイトル画像

まず、日本保証案件の現状を解説します。

 

日本保証案件とは?

元本保証で高い安全性

日本保証案件とは機関保証会社の「日本保証」の保証が付いたソシャレン、クラファン案件です。

日本保証のサイト画像

ソシャレン案件では借り手が返済できなくなった場合に日本保証が代わりに返済します。

クラファン案件では物件を売却できない場合、日本保証がおおむね優先出資額で物件を買い取ります。

  • ソシャレン:代わりに返済
  • クラファン:優先出資額で買取

日本保証が倒産でもしない限り、ほぼ確実に元本が戻ってくる

しかも、日本保証は東証スタンダード上場Jトラストの100%子会社。

Jトラストのサイトの画像

急に倒産することは考えにくいため、日本保証案件は極めて安全性が高いと言えるのです。

左野くん
左野くん

ほぼほぼ元本保証だよね。

 

累計募集額は50億円超え

日本保証案件が初めて登場したのは2019年5月です。

SAMURAIで募集されたSAF日本保証不動産ローンファンド1号でした。

SAF日本保証不動産ローンファンド1号

不動産クラファンでの登場はその2年後の2021年2月です。

こちらは大家どっとこむ2号鶴瀬案件でした。

2号鶴瀬案件

その後も日本保証案件は拡大を続け、2021年12月には全業者での累計募集額が50億円を突破しています。

 

日本保証と提携したのは9社

これまでに日本保証と業務提携した業者は全部で9社です。(業者名は当時)

提携時期 業者名
2019年4月 SAMURAI
2020年6月 CAMPFIRE Owners
2020年12月 大家どっとこむ
2020年12月 COOL
2020年12月 Pocket Funding
2021年7月 FUNDROP
2021年7月 TOMOTAQU
2022年1月 プレファン
2023年1月 ライフフィールドファンド

SAMURAIは現在のAlterna Bank、CAMPFIRE Ownersは現在のCOMMOSUSです。

SAMURAIのサイト画像

右田さん
右田さん

今はどうなってるの?

 

1社を除いて休止中

実は1社を除いて案件の新規募集は長らく行われていません。

各社が最後に日本保証案件の募集を行った時期は下表の通りです。

業者名 最終募集時期
SAMURAI 2022年3月
CAMPFIRE Owners 2022年4月
大家どっとこむ 2021年8月
COOL 2021年11月
Pocket Funding 2021年11月
FUNDROP 2021年8月
TOMOTAQU なし
プレファン なし
ライフフィールドファンド 継続中

Pocket Fundingは業務提携前に募集した1案件を除くと、これが最初で最後でした。

FUNDROPも最初で最後の1回きり。

FUNDROPの日本保証案件

TOMOTAQUプレファンに至っては、提携しただけで一度も募集されていません。

現在でも日本保証案件の募集を行っているのはライフフィールドファンドだけです。

ライフフィールドファンドの日本保証案件

左野くん
左野くん

復活はないの?

日本保証案件の復活はなさそう

日本保証案件の復活はなさそうのタイトル画像

現状を見る限り日本保証案件の復活はなさそうです。

 

今でもアピールはしているが

Jトラストグループにはシステム開発会社のJSYNCがあります。

同社が販売している不動産クラファンシステムが「fundingtool」です。

fundingtool

fundingtoolにデフォルトで搭載されているのが日本保証による保証機能です。

他社製品にはない強力な訴求点として現在もアピールされています。

fundingtoolでの日本保証の訴求

右田さん
右田さん

力を入れているのね。

タロウさん
タロウさん

そうでもなさ気で…

 

グループ内での位置付けは低下

日本保証案件が出た当初、ソシャレン、クラファン向け保証事業はJトラストグループ内でそれなりに大きな位置付けでした。

Jトラストグループの2019年度決算説明資料では1ページすべてを使って紹介されています。

Jトラストグループ2019年度決算説明資料

翌2020年度も1ページ丸々です。

Jトラストグループ2020年度決算説明資料

ところがぎっちょん!

2021年度ではFUNDROPTOMOTAQUとの提携を紹介しただけ。

Jトラストグループ2021年度決算説明資料

2022年度はついに決算説明資料からキレイサッパリ消え去ってしまったのです。

Jトラストグループ内での位置付けはかなり低くなっていると思われます。

左野くん
左野くん

何ゆえに…

 

日本保証案件が激減した原因は?

日本保証案件はなぜ激減したのでしょうか?

日本保証、ソシャレン、クラファン業者、双方の立場から考察します。

 

日本保証の事情

2020年にはCOOLなど4社と提携したのに、2022年はプレファンだけ。

日本保証側が以前ほど力を入れていないことは明らかです。

プレファン

その理由は何か?

ある業者の資料を見ると、業者が日本保証に払う保証料は募集額の1%です。

仮に年間100億円分の募集に保証を付けても、日本保証が受け取るのは1億円。

年間売上高80億円の日本保証にとっては、いささか商売の規模が小さいのかもしれません。

右田さん
右田さん

でも、増益にはなるよね?

タロウさん
タロウさん

日本保証にとってはそうですが…

 

業者側の事情

より影響が大きいと思われるのはソシャレン、クラファン業者側の事情です。

身も蓋もナッシングな言い方になりますが、必要なくなったのではないでしょうか?

左野くん
左野くん

なんで?

日本保証と提携した9社の顔ぶれを見てください。

現状、日本保証案件がなくても応募が毎回集まっているでしょ?

COOLは若干時間はかかるものの満了まで行き着いていますし。

保証がないと厳しそうなのはライフフィールドファンドくらいじゃないですか?

ライフフィールドファンドのサイト画像

わざわざ保証料を払って保証を付けなくても応募は集まる。

だったらいらなくね?ってことではないでしょうか。

右田さん
右田さん

身も蓋もなさすぎ。

 

日本保証案件はこのままフェードアウト?

日本保証にとってはそこまで美味しい商売じゃない。

業者にとっては別になくてもなんとかなる。

双方にとってメリットナッシングな日本保証案件はこのままフェードアウトしそうです。

タロウさん
タロウさん

号泣です!

 

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