ALTERNA(オルタナ)とbitREALTYはどちらも不動産の信託受益権を使った投資商品です。
しかし、両者の特長やリスク、メリットには大きな違いがあります。
安全な投資をするために、両者の違いをしっかり理解しましょう。
なお、信託受益権がよく分からないという方は、さきにこちらの記事を読んでください。
信託受益権の知識が必須です!
見逃している穴場業者がきっとある!
タップできる目次
最大の違いは投資対象
オルタナとbitREALTYの最も大きな違いはそれぞれの投資対象です。
bitREALTYの投資対象はローン債権
bitREALTYの仕組み
bitREALTYは不動産に対する間接的な投資です。
次のような仕組みで投資が行われます。(合同会社はこの投資のための特別目的会社(SPC))
- KRF103が不動産の信託受益権を取得する
- KRF103は取得費用を融資と出資で賄う
- BRD3がKRF103に融資する
- その結果、ローン債権を取得する
- BRD3が融資する資金を投資家が出資する
ローン債権への投資
BRD3はKRF103に融資することでローン債権(お金を貸したことで発生する権利)を取得します。
投資家はその融資するお金=ローン債権の取得資金を出資します。
つまり、bitREALTYで投資家が行うのはローン債権への投資です。
KRF103から金利や返済を受ける権利に投資します。
信託受益権への投資じゃないんだ。
オルタナの投資対象は信託受益権
オルタナの仕組み
オルタナも不動産に対する間接的な投資です。
bitREALTYに似た仕組みで投資が行われます。
- SPCが不動産の信託受益権を取得する
- SPCは取得費用を借入と出資で賄う
- 出資は投資家が担当する
信託受益権への投資
オルタナでは投資家は不動産の信託受益権に投資します。
不動産投資で発生する権利(家賃収益と売却益を受け取る権利)への投資です。
こっちは信託受益権への投資か。
得られる権利の違い
両者の違いを確認しましょう。
bitREALTYは金利を受け取る権利
bitREALTYの投資対象はローン債権です。
金利の受け取りや元本の返済をしてもらう権利です。
ゲットする利益に着目すれば、bitREALTYの投資対象は金利を受け取る権利です。
オルタナは不動産収益を受け取る権利
一方、オルタナの投資対象は不動産の信託受益権です。
文字通り、家賃収益と売却益を受け取る権利です。
投資商品 | 投資対象 | ゲットするもの |
---|---|---|
bitREALTY | ローン債権 | 金利 |
オルタナ | 信託受益権 | 家賃収益と売却益 |
ここが1つ目のポイントです!
立場の違い
もう1つのポイントはオルタナとbitREALTYの立場の違いです。
bitREALTYは間接、オルタナは直接
あらためて両者の仕組みの図を見てみましょう。
オルタナでは投資家は信託受益権に直接投資します。
一方、bitREALTYの投資対象は信託受益権を取得するKRF103のローン債権です。
つまり、bitREALTYは信託受益権への間接投資です。
それがどうしたの?
大家と銀行の違い
オルタナは信託受益権に直接投資する。
bitREALTYは信託受益権に直接投資するKRF103にお金を貸す。
不動産投資にたとえると、ワンルームマンション投資をする大家さんと、その大家さんにお金を貸す銀行の関係です。
大家になるのか、大家にお金を貸す銀行になるのか。
オルタナは大家型、bitREALTYは銀行型だと思って、この先を読み進めてください。
この違いがビッグです!
オルタナのリスク
ここからはオルタナ側から見た投資のリスクとメリットを通して、両者の違いを深掘りします。
元本毀損のリスク
1つ目のリスクは元本毀損、つまり、損をするリスクです。
オルタナは値下がり余地がない
オルタナは出資です。
最優先で返済されるのは融資ですので、物件価格が1円でも下がれば元本は毀損されます。
オルタナには物件の値下がり余地がないのです。
bitREALTYは値下がり余地がある
一方、bitREALTYの返済順位はシニアローン(右上)には劣後しますが、出資(右下)には優先します。
上の図の場合、物件価格の値下がりが7.4億円(匿名組合出資+出資金)までであれば、元本は戻ってきます。
つまり、bitREALTYには物件の値下がり余地があるということです。
値下がりにはbitREALTYの方が強い。
利益が予定より減るリスク
2つ目は受け取る利益が予定より減るリスクです。
オルタナは受け取る利益が減る可能性がある
オルタナの予定利回りには売却益(キャピタルゲイン)は含まれません。
下図の3.4%は家賃収入を原資とするインカムゲイン分の利回りです。
家賃収入の減少や経費の増加でインカムゲインは減る可能性があります。
- 空室の増加
- 想定を超える原状回復費
- 地震などによる被災
- 管理業者の報酬アップ
- etc.
オルタナで投資家の投資対象は信託受益権=不動産から生じる利益を受け取る権利です。
ですので、空室などでインカムゲインが減れば投資家が受け取る利益が予定より減る可能性があります。
大家さんと一緒だよね。
bitREALTYは予定通りの利益
一方、bitREALTYの受け取る利益はBRD3がKRF103に貸したお金の金利です。
空室が増えようが事故物件になろうが、KRF103が金利を払う限り投資家が受け取る利益は変わりません。
KRF103が債務不履行にならない限り、受け取る利益は予定通りです。
利益の確実性もbitREALTYです!
オルタナのメリット
次はオルタナ側から見た投資のメリットです。
キャピタルゲインを得られる
オルタナだけが狙えるのがキャピタルゲインです。
物件価格の値上がりで利益アップ
オルタナの投資対象は不動産の信託受益権です。
信託受益権には値動きがあり、物件価値が上がれば信託受益権も値上がりします。
投資したときよりも信託受益権が高くなれば、キャピタルゲイン(売却益)を得られるのです。
上述した通り、オルタナの利回りはインカム分だけです。
上図の3.4%はキャピタルゲインを前提としていません。
キャピタルゲインを得られれば利回りは予定よりアップします。
大家だから売却益ゲット!
bitREALTYはキャピタルゲインはない
一方のbitREALTYはお金を貸しているだけです。
そのお金を使った不動産運用の利益をゲットするのはKRF103と右下の出資者です。
お金を貸している銀行とBRD3はキャピタルゲインはゲットできません。
投資家は金利由来の分配金しか得られず、キャピタルゲインの恩恵を受けることはできないのです。
インカムゲインが増える可能性も
さらにオルタナではインカムゲインが増える可能性もあります。
賃料アップで利回りアップ
オルタナの運用期間は5年以上と長いです。
その間に賃料がアップする可能性はありますよね?
賃料がアップすれば不動産から得られる収益が増える。
信託受益権に出資している投資家が受け取る利益も増える。
その結果、当初予定より利回りが上がる可能性があるということです。
家賃を値上げした大家さんと同じだ。
bitREALTYは予定通りの利回り
もちろん、bitREALTYでも賃料アップの可能性はあります。
しかし、それによる収益アップを享受するのはKRF103と右下の出資者です。
お金を貸しているだけのbitREALTYは美味しい思いをすることはできません。
もらえるのは金利だけ。
オルタナとbitREALTYの違いのまとめ
以上、オルタナとbitREALTYの違いを見てきました。
最後にまとめます。
オルタナとbitREALTYの違いのポイント
- 投資対象の違い
- オルタナ:信託受益権
- bitREALTY:ローン債権
- 得られる権利の違い
- オルタナ:不動産収益を受け取る権利
- bitREALTY:金利を受け取る権利
- 立場の違い
- オルタナ:大家
- bitREALTY:大家にお金を貸す銀行
- オルタナのリスク
- 値下がり余地がない
- インカムゲインが減る可能性
- オルタナのメリット
- キャピタルゲインを得られる
- インカムゲインが増える可能性
直接か間接かが違いを分ける
オルタナとbitREALTYの違いの根源にあるのは、不動産の信託受益権への直接投資であるか間接投資であるかです。
大家になるか、大家にお金を貸す銀行になるかの違いです。
オルタナは自分が大家。
bitREALTYは大家に貸す銀行。
直接のオルタナはリスクテイクでリターン狙い
オルタナは直接です。
投資家は大家です。
物件価格が下がれば元本毀損ですが、上がればキャピタルゲットです。
賃料が下がれば利益が下がりますが、上がれば予定より儲かります。
ほんと、大家さんと同じだ。
間接のbitREALTYはリスク重視でリターン捨て
一方のbitREALTYは間接です。
投資家は銀行です。
自分が不動産投資をしているわけではありません。
なので、物件価格や賃料が下がってもノーダメージのヘッチャラホイ。
その代わり、上がったときの恩恵も受けられないということです。
決まった金利を受け取るだけ。
自分にあった投資をしよう
以上、オルタナとbitREALTYの違いでした。
両者のどちらが良いという話ではありません。
自分で大家になるか、大家に金を貸すか。
リスクの取り方でリターンが変わるという、ごく当たり前の話です。
オルタナとbitREALTYの違いをしっかり理解し、リスクとリターンのバランスが取れた投資をしてください。
僕は両方の堅い案件で投資です!
コメント