ユニークなネーミングで人気の不動産クラウドファンディング「ONIGIRI Funding」、通称おにファン。
実は早期償還が多い業者です。
今回はONIGIRI Fundingの早期償還の実態を解説し、投資家が取るべき対策を考えます。
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悪いことではないです!
ソシャレン、クラファン、全業者リストです!
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タップできる目次
早期償還の実態と取るべき対策
ONIGIRI Fundingとは?
運営会社 | きらめき不動産 |
---|---|
運営開始 | 2020年9月 |
上場 | 非上場 |
利回り | 5~7% |
運用期間 | 8~12カ月 |
プチ解説 利回りとは?
プチ解説 運用期間とは?
ONIGIRI Fundingは横浜の不動産会社が運営する不動産クラファンです。
地元密着の手堅い案件が多く、4年以上に渡って堅実に運営されています。
抽選倍率が1倍台のことも多く、投資しやすい点でも人気です。
プチ解説 案件とは?
プチ解説 抽選とは?
早期償還の実態
それでは、ONIGIRI Fundingの早期償還の実態を解説します。
プチ解説 償還とは?
プチ解説 早期償還とは?
6割弱が早期償還
ONIGIRI Fundingではこれまでに24案件が償還済みですが、その内の14案件が早期償還でした。
償還 | 案件数 | 構成比 |
---|---|---|
正常 | 10件 | 41.7% |
早期 | 14件 | 58.3% |
全体の6割弱が早期償還です。
2023年分から早期償還が増加
早期償還が増えたのは2023年に募集された案件からです。
それまで半分にも満たなかった早期償還が、2023年募集分は償還済みの9案件中、8割の7案件と急増しました。
2024年募集分は償還済み4案件すべてが早期償還です。
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一気に増えたのね。
極端な早期償還が多い
ONIGIRI Fundingの早期償還で特徴的なのは、極端な早期償還が多いことです。
2023年募集分で早期償還となった7案件の、予定運用期間と実際を下表に示します。
案件 | 予定 | 実際 |
---|---|---|
セントヒルズ橋本 | 3カ月 | 2カ月 |
クリオ新杉田 | 12カ月 | 1カ月 |
ホーユウコンフォルト | 3カ月 | 2カ月 |
クリオ岡村公園 | 18カ月 | 2カ月 |
クリオ久里浜 | 12カ月 | 3カ月 |
ライオンズ新横浜 | 12カ月 | 3カ月 |
クリオ横浜平沼 | 12カ月 | 3カ月 |
12カ月の予定が1カ月で終了など、ガクッと短くなった案件が多いことが分かるでしょう。
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ガッツリ早期。
実際の運用期間は予定の3分の1
2023年募集分ですでに償還済みの9案件について、予定、実際、それぞれの平均運用期間を調べました。
平均「予定」運用期間 | 9.7カ月 |
---|---|
平均「実際」運用期間 | 3.4カ月 |
募集時点では平均9.7カ月だった運用期間が、実際には平均3.4カ月で償還になった。
平均で当初予定の3分の1の期間しか運用されなかったということです。
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3分の1か…
早期償還は悪いことではない
早期償還に対してネガティブな印象を持つ投資家が少なくありませんが。
必ずしも悪いことではないです。
元本毀損よりはるかに良い
ここ何年かでソシャレン、不動産クラファンを始めた人は、元本は戻ってきて当然との意識があるでしょう。
少なくとも、戻ってこないことに現実感がないのでは?
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あくまでも可能性の話みたいな。
しかし、元本が戻ってくるのは決して当然のことではありません。
2018年、19年は数百万円単位で元本を失う投資家が続出しました。
僕はそれをリアルタイムで見てきたので、戻って来るだけ御の字だと思っています。
元本が戻ってこないより、早期でも戻ってくるほうがはるかに良い。
今でも元本が戻ってきて最初に思うのは「あぁ、助かった」です。
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毎回、ホッとしています。
目利きの良さの現れ
また、ONIGIRI Fundingで物件が1カ月や2カ月で売却に至るのは、それだけ買い手が付く物件を選んでいるということ。
つまり、ONIGIRI Fundingの目利きの良さの現れです。
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良い物件を選んでる。
売却できないとダメージが大きい
それと、ONIGIRI Fundingの案件の出口戦略は基本的に第三者への売却です。
運用期間終了後に物件を自社で買い戻すグルグルインカム型ではありません。
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プチ解説 出口戦略とは?
それはつまり、物件を売却できないと運用期間の延長または元本毀損になるということです。
それを考えると、早期償還でも無事に売却できる方が良いのではないでしょうか?
プチ解説 元本毀損とは?
利益面ではマイナス
受け取る分配金が減る
とは言え、早期償還を諸手を上げて歓迎できるかと言うと、もちろんそうではありません。
運用期間が短くなれば、受け取る分配金も減ります。
12カ月の予定が1カ月だと、目論んでいた12分の1しか受け取れないのです。
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12分の1はさすがにw
配当補償は諸刃の剣
これに対して、TAMBOやらくたまのような配当保証をすべきとの声も出るでしょう。
早期償還になっても、最低何カ月分は分配金を払うという制度です。
ただその場合、運用期間が短くなることで減った家賃収益を、売却益で補う必要があります。
つまり、予定より高値での売却を狙うことになり、それにより売却できないリスクも出るでしょう。
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それで運用延長とか怖いよね…
最初から早期償還のつもりで
ONIGIRI Fundingは確実に売れる物件で案件を作っている。
それゆえ、早期償還で分配金が減る。
いわば、良い面と悪い面がコインの裏表になっているわけです。
早期償還を拒否することは、確実な売却を拒否することでもある。
となると、最初から運用期間が3分の1になるつもりで投資判断をするのが現実的な対策ではないでしょうか?
僕は安全性、確実性優先の現在の案件作りを支持します。
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安全最優先で!
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