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KORYO Fundingの知名度向上は必要なのか?

KORYO Fundingの知名度向上は妥当なのか?のタイトル画像

不動産クラファンのKORYO Fundingを運営する香陵住販が決算説明資料を公開しました。

その中でKORYO Fundingの知名度向上を図るとしています。

これははたして必要なのか?

問題点などを考えます。

タロウさん
タロウさん

重点が違うのでは?

 

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この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に2億3千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

現状のままでの知名度向上は効果なし

現状のままでの知名度向上は効果なしのタイトル画像

 

KORYO Fundingとは?

KORYO Fundingは東証スタンダード上場の香陵住販が運営する不動産クラファンです。

KORYO Funding

運営会社 香陵住販
運営開始 2022年3月
上場 スタンダード
利回り 4.5%
運用期間 12カ月

プチ解説 利回りとは?

プチ解説 運用期間とは?

 

募集する案件は安全性が高いグルグルインカム型が中心。

安全性が高い「グルグルインカム型案件」とは?初心者に最適
不動産クラウドファンディングの初心者にオススメなのが安全性が高い「グルグルインカム型案件」です。元本がほぼ確実に戻ってくるので、損をする可能性が低い。どんな案件か分かりやすく解説します。

プチ解説 案件とは?

 

しかも上場企業系としては高めの利回り4.5%

知名度は高くないものの、高い安全性で根強い人気がある業者です。

僕の主力投資先の一つで、これまでに800万円を投資しています。

プチ解説 上場企業系とは?

 

知名度向上を目指す

香陵住販は12月2日に決算説明資料(PDF)を公開しました。

この中で「KORYO Fundingの知名度向上に取り組む」としています。

 

収益化できていない

決算説明資料の中でKORYO Fundingについて収益化できていないことを課題としました。

「KORYO Funding」の収益事業としての確立は、現状オフバランスができていないため、引き続き取り組んでいく

 

現状では儲かっていないので、黒字化しなければならないということです。

左野くん
左野くん

損してまっせと。

 

月間170人の応募を目指す

そのための取り組みとして挙げたのが知名度向上です。

具体的には2027年9月期までに総応募者数を9千人にするとしています。

決算説明資料の知名度向上の説明グラフ

 

これは恐らく累計の応募者数のことでしょう。

2024年9月期までが3千人ですので、今後3年間で6千人増やす。

年間2千人、月間170人の投資家に応募してもらおうということです。

 

また、さきほどのグラフを見ると累計の案件数を17本から53本に引き上げるとしています。

決算説明資料の知名度向上の説明グラフ

 

3年間で36本なので、月間1本の募集ですね。

以上より、1回の募集で170人の投資家が応募することを目標と定めたということです。

右田さん
右田さん

それが知名度向上のゴールだと。

 

疑問点がある

以上をまとめるとこうなります。

  1. 収益が上がっていない
  2. 対策として知名度を上げる
  3. 具体的には月間応募者170人

 

月に1回募集し、それに170人の投資家が応募する。

その状態になれば知名度向上達成で収益も上がる。

決算説明資料を読むとこういう解釈になるのですが。

いくつか疑問点があるので、以下説明します。

 

すでに目標クリアでは?

さきほどのグラフをもう一度見ますが。

決算説明資料の知名度向上の説明グラフ

 

累計の応募者数から、各会計年度の応募者は下表のようになります。

年度 応募者
2022年度 316人
2023年度 1,256人
2024年度 1,458人

 

これと各会計年度に募集された案件に対する応募総額から、投資家1人あたりの応募額を出します。

年度 応募者 応募総額 1人あたり
2022年度 316人 21,330万円 67.5万円
2023年度 1,256人 63,950万円 50.9万円
2024年度 1,458人 82,840万円 56.8万円

 

1人あたりの応募額は直近の2024年9月期で56.8万円です。

同期に募集された案件は7件で、その7件に集まった応募額は1案件平均11,834万円でした。

 

1案件11,834万円の応募が集まり、1人あたりの応募額は56.8万円。

よって、1案件への応募者は208人です。

  • 11,834万円÷56.8万円/人=208.3人

 

すでに目標の170人をクリアしています。

僕がなにか勘違いしているのかもしれませんが。

タロウさん
タロウさん

そうだったらゴメンナサイ!

 

知名度向上が収益化につながるのか?

案件の大型化で収益向上

僕は不動産クラファンの運営をしたことがないので想像ですが。

案件の大小にかかわらず、1つの案件にかかる手間、コストは極端には変わらないと思います。

であれば、1案件あたりの出資額(=募集額)が増えれば、効率化で収益が向上するはずです。

左野くん
左野くん

同じ手間でたくさん儲かる。

 

募集額が増えないと無意味

ここで疑問が出るのですが。

知名度向上で会員が増えると応募額が増えます。

しかし、募集額が増えないと出資額は増えません

 

で、過去1年の1案件あたりの募集額は4千万円、応募額は1.1億円です。

知名度向上で応募が2億円になっても、募集額が4千万円のままでは落選が9千万円増えるだけ。

知名度をいくら上げたところで、募集額が増えないと無意味です。

右田さん
右田さん

受け皿が大きくならないと、あふれるだけ。

 

必要なのは案件の大型化

なので、知名度向上を図るならは、セットで案件の大型化が必要です。

募集規模が今のままで知名度を上げても、ムダになる応募が増えるだけ。

むしろ、落選者激増で既存会員の忠誠度が低下します。

 

ところが、さきほどのグラフには募集額の目標がありません。

決算説明資料の知名度向上の説明グラフ

 

このままではムダに知名度を上げるだけ、むしろ逆効果ではないでしょうか?

左野くん
左野くん

落選が増えるだけだよね。

 

案件の大型化と安定供給を

KORYO Fundingには知名度向上よりも他にやるべきことがあると思います。

 

固定客は付いている

KORYO Fundingはインカムゲイン型なので、高い利回りを出すことはできません。

ヤマワケエステートなど、キャピタルゲイン型の業者は競合ではないです。

右田さん
右田さん

利回り勝負はできない。

プチ解説 インカムゲイン型、キャピタルゲイン型とは?

 

キャピタル型とは逆に、狙うべき客層は安全重視の投資家でしょう。

そして、安全重視派が好むインカム型の上場企業系の業者は利回りが3%前後です。

業者 利回り
Rimple 2.7%
GALA FUNDING 3.0%
ジョイントアルファ 3.0~3.5%

 

KORYO Fundingは4.5%なので、他の安全系業者に対して競争優位を取れています。

そして実際、過去1年を見ると応募額は先着方式で1億円、抽選方式で1.4億円で、おおむね安定しています。

募集時期 方式 応募額
2023年12月 先着 9,240万円
2024年2月 抽選 1億3,080万円
2024年3月 抽選 1億1,580万円
2024年4月 先着 1億420万円
2024年7月 抽選 1億4,240万円
2024年8月 先着 1億230万円

プチ解説 先着方式、抽選方式とは?

 

すでに一定の固定客を確保できており、これをガッチリ囲い込むべきです。

 

固定客が抱く不満

では、僕を含む固定客がKORYO Fundingに抱いている不満は何か?

それは投資できないことです。

最近は抽選倍率が3~6倍。

しかも8月を最後にずっと募集なし。(12日にようやく出ます)

この状態でさらに知名度を上げて、今以上に投資しにくくするのですか?と。

左野くん
左野くん

メリットゼロ…

 

募集の定期化と案件の大型化を図るべき

KORYO Fundingが本当にやるべきことは、まず毎月の募集です。

これはグラフにある通り、3年間に36案件で実現します。

決算説明資料の知名度向上の説明グラフ

 

そして、案件の大型化です。

例えば、アパート2~3棟をまとめて募集額1億円超の案件にする。

大型化が効率化につながれば、収益性も向上するでしょう。

 

大型案件を毎月募集。

固定客が毎月応募し、2回に1回くらいで当選して満足度アップ。

さらに、償還のタイミングで募集をかければ、戻ってきた資金を再投資する投資家が増えて業者にも好都合です。

右田さん
右田さん

業者がお金を囲い込み。

 

まず、すでに獲得している固定客をガッチリ囲い込む。

知名度向上はその次の段階ではないでしょうか?

既存会員を満足させられていない業者が会員を増やしても、不満を持つ会員が増えるだけです。

 

毎月募集を!

ということで、今回はKORYO Fundingの知名度向上について考えました。

僕はKORYO Fundingのガッツリ固定客でして、落選した5案件を除くすべての案件に投資しています。

そんなKORYOファンとして望むことは、コンスタントに投資できること。

知名度向上の前に毎月案件を出してください!

タロウさん
タロウさん

おなしゃす!

 

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