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不動産クラファンの委託商品の注意点|72CROWD.すぐる案件

不動産クラファンの委託商品の注意点|72CROWD.すぐる案件のタイトル画像

72CROWD.の次回案件は委託商品です。

左野くん
左野くん

委託商品?

今回は委託商品とはどんな案件なのか、仕組みと注意点を初心者向けに解説します。

特に注意点、リスクについてよく理解してください。

タロウさん
タロウさん

必須知識です!

本稿では初心者にとっての分かりやすさを優先し、不動産特定共同事業法では使われていない一般的な用語を使って解説します。
法的な正確性、厳密性は無視しているのでご了承ください。

 

 

この記事の著者
投資家・ブロガー
タロウ

ソーシャルレンディング、不動産クラウドファディング専門の投資家です。
2018年にソシャレン・クラファン投資を始め、これまで400件を超える案件に2億3千万円以上を投資し損失ゼロ。
安全性を最重視した投資情報を発信しています。

委託商品とは?

委託商品とは?のタイトル画像

それでは不動産クラウドファンディングの委託商品とはどんな案件なのか解説していきます。

 

不動産クラファンに必要な2つの許可

不動産特定共同事業は許可制

不動産クラウドファンディングは不動産特定共同事業(以下、不特事業)に分類される投資商品です。

不特事業をするには国土交通大臣及び金融庁長官または都道府県知事の許可を受ける必要があります。

この許可にはいくつかの種類があり、不動産クラファンをするには2つの許可が必要です。

右田さん
右田さん

どの2つ?

 

第1号事業者

1つ目は第1号事業者の許可です。

第1号事業者の許可を受けると次の2つのことができるようになります。

  • 案件の組成と運用
  • 投資家との契約締結

ですので、第1号事業者の許可を受ければ不特事業を行えます。

例えば、なにわファンドです。

なにわファンドのサイト画像

ただし、第1号事業者の許可だけではできないことがあります。

それは、インターネットを使った投資家との契約締結です。

このため、第1号事業者の許可だけの場合、契約の締結は不動産会社の店頭や郵便を使った形となります。

左野くん
左野くん

どうすればネットでできるの?

 

電子取引業務

インターネット契約を行うのに必要な許可が電子取引業務です。

電子取引業務の許可を受けることでインターネットを使った契約締結ができるようになります。

  • 第1号事業者
    • 案件の組成と運用
    • 投資家との契約締結
  • 電子取引業務
    • インターネットを使った契約締結

つまり、1号+電取で不動産クラファンができるようになるということです。

タロウさん
タロウさん

合せ技一本です!

SHIODOME fundingvictory fundなどが1号と電取の2つだけで不動産クラファンを運営しています。

 

不動産クラファンは簡単ではない

不動産クラファンをできない不動産会社は多い

不動産クラファンを使えば客層や販売エリアを広げることができます。

また、契約書を送ったりしなくてよいので、手間やコストを省けるなどメリットが多いです。

ところが、第1号事業者の許可を取っている不動産会社248社のうち、電子取引業務の許可も取っているのは111社にすぎません。(2024年1月31日現在)

半分以上の不動産会社は不動産クラファンができないのです。

右田さん
右田さん

なんでしないの?

 

不動産クラファンは参入のハードルが高い

それは、不動産クラファンは参入のハードルが高いからです。

  • 電子取引業務の許可が必要
  • システム導入に数百万円から1千万円以上かかる
  • マーケティングノウハウが必要
  • 会員獲得にコストと手間がかかる

特に下の2つでしょう。

どうやって会員を集めればよいか、ノウハウがある不動産会社など少ないのではないでしょうか?

Amazonギフト券を配ったり、SNSを運用したり、コストと手間もかかります。

左野くん
左野くん

確かに…

第1号事業者の許可は持っている。

しかし、ゼロから不動産クラファンを始めるのは知識、技術、コスト、手間を要するのでハードルが高い

それで手を出せないでいる不動産会社は少なくないでしょう。

右田さん
右田さん

なんとかならないの?

 

クラファン業者に販売を委託

一つ手があります。

販売委託です。

 

クラファン業者に代行してもらう

自社で不動産クラファンをやるのはキビシイ。

でも、不動産クラファンを活用して広く販売したい。

その解決策がクラファン業者に代行してもらうことです。

  • 案件の組成と運用は自社でやる
  • 販売と契約の代行だけクラファン業者にやってもらう
左野くん
左野くん

一部だけ委託か!

「案件の運用とかは自分でやるから、売るのだけ代わりにやって!

案件の募集はクラファン業者だけど、実際の運用は委託した不動産会社がやる。

  • 案件の組成と運用:不動産会社(第1号事業者)
  • 販売と契約の代行:クラファン業者

これが不動産クラファンの委託商品です。

 

第2号事業者の許可

ただし、販売と契約の代行はどんなクラファン業者でもやってよいわけではありません。

販売と契約の代行をするには第2号事業者の許可が必要です。

つまり、2号+電取で不動産クラファンの代行ができるようになります。

  • 第2号事業者
    • 販売と契約の代行
  • 電子取引業務
    • インターネットを使った契約締結

不動産クラファンの委託商品の仕組みの説明図

タロウさん
タロウさん

合せ技一本その2です!

 

委託商品の事例

委託商品を販売しているクラファン業者はすでに存在します。

販売実績が最も豊富なのは大家どっとこむです。

大家どっとこむのサイト画像

これまでに不動産会社3社の委託商品を8案件販売しています。

  • Force 1~3
  • ハウスくん 1~2号
  • FunFund 1~3号
右田さん
右田さん

すでにやっているのね。

大家どっとこむでは「委託商品」ではなく「2号事業商品」と呼んでいます。(大家どっとこむが第2号事業者として募集等を代行するから)

委託商品の注意点

委託商品の注意点のタイトル画像

売り手側から見れば便利な委託商品ですが、投資する際には注意が必要です。

 

クラファン業者の信頼性が当てはまらない

委託商品の注意点は、委託商品にはクラファン業者の信頼性が当てはまらないことです。

 

業者の信頼性=委託商品の信頼性か?

一つ例を挙げましょう。

モスバーガーが地域おこしに協力し、地元の婦人会が作るハンバーガーを販売するとします。

さて、婦人会バーガーにモスクオリティは期待できるでしょうか?

左野くん
左野くん

無理っしょw

自社の店舗で販売する以上、モスバーガーも品質などはチェックするはずです。

でも、作るのはモスではなく婦人会です。

婦人会バーガー=モスクオリティにはなりませんよね。

 

業者の信頼性=委託商品の信頼性ではない

不動産クラファンの委託商品も同じです。

クラファン業者は販売を代行するだけ。

案件の組成や運用は委託した不動産会社がやります。

そうである以上、「クラファン業者の信頼性が高い=委託商品の信頼性も高い」とはならないのです。

右田さん
右田さん

クラファン業者が運用するわけじゃないから!

 

property+桜山案件の事例

この問題が現実化したのがproperty+桜山案件です。

 

property+が委託商品を販売

桜山案件8~12号はproperty+が2022年6月から10月に販売した委託商品です。

案件の組成と運用を行ったのは東京の不動産会社であるアセット・インベストメント・パートナーでした。

property+ 桜山案件のイメージ画像

  • 案件名:Branche桜山Ⅲファンド8~12
  • 募集時期:2022年6~10月
  • 利回り:3.4%
  • 運用期間:14~15カ月
  • 募集総額:5億7,005万円

property+の運営会社は東証プライム上場で売上高1兆4千億円の飯田グループホールディングスのグループ会社です。

このことからproperty+は信頼性が高いと評価されています。

左野くん
左野くん

安心して投資できそう。

 

委託商品で延滞が発生

そう思って多くの投資家が桜山案件に投資しました。

ところが、アセット社は予定通りに物件を売却することができず、運用期間を延長することが決定。

最も早い8号は2023年9月15日に償還される予定でしたが、現在も延滞中です。

「クラファン業者の信頼性が高い=委託商品の信頼性も高い」ではないことを実証する案件となってしまいました。

右田さん
右田さん

プロプラだから大丈夫は通用しなかった…

 

委託した不動産会社のチェックが必要

婦人会バーガーにモスクオリティは期待できない。

である以上、作っている婦人会がどんな組織なのか?どんなふうに作っているのか?をチェックしないと安心して食べられません。

左野くん
左野くん

モスだからは通用しない。

委託商品も同じです。

委託したのはどんな会社なのか?

良質な案件を組成し、安全に運用できるのか?

委託商品では委託した不動産会社のチェックが不可欠なのです。

「募集するクラファン業者が大丈夫だから」は通用しません。

タロウさん
タロウさん

チェック必須です!

72CROWD.すぐる案件は委託商品

72CROWD.すぐる案件は委託商品のタイトル画像

72CROWD.で明後日3月5日から募集されるすぐる案件は委託商品です。

 

すぐる案件の概要

すぐる案件の概要は以下の通りです。

すぐる案件のイメージ画像

  • 案件名:すぐる1号ファンド
  • 利回り:4.2%
  • 運用期間:6カ月
  • 募集額:1,944万円
  • 募集方式:抽選
  • 募集期間:3月5日~18日23時59分
右田さん
右田さん

72CROWD.で4.2%は高めだよ。

 

すぐる案件は委託商品

72CROWD.は販売を代行

すぐる案件で72CROWD.は販売と契約を代行します。

案件の組成と運用を行うのはエイシンコーポレーションです。

  • 案件の組成と運用:エイシンコーポレーション
  • 販売と契約の代行:72CROWD.

エイシンコーポレーションが72CROWD.に販売などを代行してもらう委託商品です。

 

エイシンコーポレーションとは?

エイシンコーポレーションは東京の不動産会社です。

エイシンコーポレーションのサイト画像

  • 社名:株式会社エイシンコーポレーション
  • 所在地:東京都北区滝野川5丁目5-5
  • 代表者:代表取締役会長 山口英
  • 設立:1993年2月3日
  • 資本金:8,000万円

第1号事業者の許可は持っていますが、電子取引業務の許可は持っていません

このため自社で不動産クラファンができないので、72CROWD.に販売を代行してもらいます。

すぐる案件の仕組みの説明図

72CROWD.にとっては初めての委託商品です。

左野くん
左野くん

初の試みか。

 

エイシン社のチェックが必須

72CROWD.は信頼性が高い

72CROWD.は運営会社の親会社が東証プライム上場の大東建託です。

これまでに延滞や元本の毀損は一度もなく、信頼性が高い業者と言えるでしょう。

とは言え、「72CROWD.の信頼性=エイシン社の信頼性」ではありません。

右田さん
右田さん

販売を代行しているだけだから。

 

エイシン社がどんな会社かチェックを

もちろん72CROWD.でも審査はしているはずです。

初の委託商品ということで、慎重かつ入念に審査している可能性が高いでしょう。

とは言え、proprety+の例もありますよね?

左野くん
左野くん

万が一はある。

 

案件の組成と運用を行うのはあくまでもエイシン社です。

自分のお金を預けて大丈夫な会社なのか?

エイシン社のサイトなどをチェックし、しっかり見極めましょう。

以上、委託商品の解説でした。

タロウさん
タロウさん

案件自体は良さげです!

 

すぐる案件のイメージ画像

  • 案件名:すぐる1号ファンド
  • 利回り:4.2%
  • 運用期間:6カ月
  • 募集額:1,944万円
  • 募集方式:抽選
  • 募集期間:3月5日~18日23時59分

 

コメント

  1. クラファン投資者 より:

    毎日、拝見しております。
    貴重な内容であり、感謝しております。
    日々、勉強しながら、クラファン投資を続けたく思います。
    今後とも、基礎知識等、よろしくお願いいたします。

    • タロウ タロウ より:

      ありがとうございます。
      正直、こういった初心者向けの記事はあまり読まれない、需要が少ないみたいでして。
      そう言っていただけると救われます。

      ソシャレン、クラファン投資の安全度は調べた量、学んだ量に比例します。
      ぜひこれからも調べ続け、学び続けてください。