不動産クラウドファンディングの大家どっとこむを運営するグローベルスが上場を準備中であることが分かりました。
その背景と投資家への影響などを探ります。
お気に入りの業者です!
各社のキャンペーン情報のまとめです。
タップできる目次
グローベルスが新規上場を準備中
まず、グローベルスの上場準備についてです。
Jトラストの発表内容
Jトラストが発表
今回の上場準備は親会社で東証スタンダード上場のJトラストから3月25日に発表されました。
発表の要点は以下の通りです。
- グローベルスが上場を準備中
- 上場予定市場はTOKYO PRO Market
- 年内の上場申請を予定
発表内容の全文はこちら(PDF)です。
上場の狙い
上場の狙いについて、発表では以下のように説明しています。
グローベルスは、総合不動産企業として不動産開発事業、不動産ソリューション事業を展開しておりますところ、当該事業の今後の成長に向けた投資資金の調達力を高めるべく(後略)
市場での資金調達が狙いのようです。
上手くいけば良いね。
TOKYO PRO Marketとは?
プロ投資家向けの市場
TOKYO PRO Market(以下、TPM)は東京証券取引所の市場です。
プライムなどの一般市場と異なり、プロ投資家だけが取引に参加できます。
プロ投資家とは金融機関、上場会社、資本金5億以上の株式会社などの他、純資産3億円などの条件を満たす一部の個人です。
私はお呼びじゃない。
不動産クラファン関係ではTSON FUNDINGを運営するTSONが2023年12月27日まで上場していました。
一般市場より格は落ちる
TPMは参加するのが一般投資家ではなくプロであるため、情報開示や上場基準などの条件が一般市場より緩いです。
参加者を保護する必要性が低いからです!
例えば、株主数や時価総額といった数値基準はありません。
また、上場している企業は約100社で、プライム、スタンダード、グロースで4千社近い一般市場の数十分の1です。(2024年3月末現在)
市場 | 会社数 |
---|---|
プライム | 1,651 |
スタンダード | 1,609 |
グロース | 574 |
TPM | 102 |
TPMは一般市場に比べると格が落ちます。
グローベルスとは?
グローベルスの概要
グローベルスは分譲マンションの開発、販売を主力事業とする不動産会社です。
- 社名:株式会社グローベルス
- 設立:1996年7月10日
- 資本金:1億円
- 親会社:Jトラスト(スタンダード上場)
大家どっとこむの運営会社
グローベルスは2020年10月から大家どっとこむを運営しています。
これまでの累計募集額は39億円で、常に8割以上の元本を償還済みです。
インカムゲイン型の堅い案件が多く、僕はこれまでに約700万円を投資しています。
僕も投資した戸越銀座案件など、グローベルスが自社で開発した物件が投資対象となることもあります。
無事に償還されました!
実質的な再上場
以前はミライノベートが上場親会社
現在のグローベルスはもともとあった旧グローベルスとは別の会社です。
旧グローベルスは1937年に井波機業として設立され、1962年に東証2部に上場しました。
そして、2001年にグローベルスに社名を変更し、さらに2014年にプロスペクトに再度社名を変更します。
その後、2020年に不動産業者のキーノートを子会社化し、社名を変更したのが現在のグローベルスです。
この時点で現グローベルスは東証スタンダード上場のプロスペクトの子会社でした。
もともと上場系だったんだ!
プロスペクトは2021年にミライノベートに社名変更したのち、2023年に親会社で東証スタンダード上場のJトラストに吸収され消滅。
同時にグローベルスはJトラストの完全子会社となりました。
今も上場系。
現グローベルスはミライノベートの不動産事業を承継しています。
ですので、上場廃止となったミライノベートが器を変えて再上場するような形です。
なぜそんなことを?
再上場の狙いは不明
グローベルスの不動産事業をミライノベートに移して、そのまま上場企業として存続させておけば良かったのでは?とも思うのですが。
正直なところ、こういう動きになった理由や狙いはよく分かりません。
ただ、上場なのでネガティブな動きではないでしょう。
たしかに。
不動産クラファン投資家への影響は?
今回のグローベルスの上場ですが、不動産クラファン投資家への影響はあるのでしょうか?
特に影響はないのでは?
今回の上場が我々クラファン投資家に与える影響はほとんどないと思います。
大家どっとこむに大きな変化はない
まず、グローベルスが上場するのはTPMです。
プライムなど一般市場に比べると格下ですので、今回の上場で大家どっとこむの信頼性が爆上がりすることはないでしょう。
それに、大家どっとこむは現時点で東証スタンダード上場系です。
すでに一定の信頼性はあるので、特に大きく変わることはないかと。
現時点ですでに高い。
四半期開示は任意
また、一般市場と違ってTPM上場企業の四半期開示は任意であり義務ではありません。
上場することで経営状況に関する情報量が増えるかは現時点では不明です。
なお、グローベルスの直近3期の貸借対照表と損益計算書は大家どっとこむの成立前書面に添付されています。
年次なら今でも見られる。
グローベルスの上場を歓迎
ということで、グローベルスの上場準備について見てきました。
上場で不動産クラファン投資家に大きな影響が生じるわけではありません。
とは言え、悪影響はないですし、実際に資金調達につながればグローベルスの経営にプラスになるでしょう。
ポジティブな動きであることは間違いありませんので、グローベルスの上場準備を歓迎したいと思います。
ぜひ実現を!
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